クラスタ王国の姫
今日は連投してみますのでよろしくお願いしますっ!
「悪いっ!またせたか?」
「待たせすぎだ。って随分と時間がかかった割には対して荷物はないんだな」
オーリスとミュゼの後に遅れてファウスが門前に合流した。
「そりゃー人間相手だしな。何泊も荷物を準備する必要ないと思ってさ。だから1泊分だけ持ってきた。足りない時は現地調達するから問題ないって」
「それで、時間がかかった理由は?」
「細かいことは気にしてたら女にモテないぞ」
なぜかファウスはご機嫌だった。
「ほらっ!さっさと出発しよーぜっ!」
「それもそーだ。それじゃ、しばらく留守にするから後の事はよろしくね」
オーリスは見送りに来た使用人に挨拶をした。
「無事に帰ってくるのをお待ちしております」
「ちゃんとすぐ帰ってきてよっ!」
「オーリス様、これを忘れてる。今回も宜しくね」
使用人とディアが見送り、サーシャがどこかで見たようなメモをオーリスに手渡し、オーリスはそのメモを胸元にしまうとサーシャの頭を撫でてからクラスタ王国に向けて出発した。
今回はゆっくり旅気分を味わいたい訳でもないのでブルギャンの時とは違い、距離的にも近いのでさっさと飛んで行く。
「しっかり掴まってろ」
「離しませんっ!」
「クウェっ!!!」
「お前も来るのか?」
オーリスの頭にグリが座った。
「ちょっとミュゼっ!くっつき過ぎっ!」
「その役目を譲ってくれっ!」
ファウスとディアを無視してオーリスはクラスタ王国に向けて飛んだ。
それからしばらくして、大きな谷が見えてきた。
「久しぶりに見たけど相変わらずエゲツない谷だな。底が全く見えない。でも、この谷底っていったいどんな風になってるか見てみたいと思わないか?」
「さー、それなら帰りにでも見て帰るか?」
「それはちょっと面白そうだから採用っ!」
「あの・・・もう少しゆっくり飛んでもらえませんか?谷の上空で・・・はっ!!」
「悪い。全然ミュゼの事きにしてなかったっ!怖かったか?あれ?ミュゼ?」
「・・・・・」
ミュゼはオーリスの背中から消えた。
谷から吹き上がる突風でミュゼの体がオーリスから離れ、跳んでいった。
飛ばされたミュゼは派手にスカートがめくられていた。
「いやぁーーーっ!見ないでっ!助けてぇーっ!」
「ほほぉー。中はTの黒と」
ファウスがニヤニヤしながら、落ちてくるミュゼを眺めていた。
そう眺めるだけ。
なぜ助けないのか?
それは当然、助ける相手がいるから。
その役目を奪うような、無粋な行為をファウスがするはずがない。
「なに、飛ばされてんだよ。危ないから掴まっていてくれないと。姫様殺しなんてしたら更に面倒なことになるだろ」
「もーっ!スカートがめくれそうだったから、ゆっくり飛んで下さいって言おうとしたのにっ!」
「大げさだな、見られたとこで死にはしないのに。そんなに下着を見られるのが嫌なのか?」
「当たり前ですっ!」
「見るつもりはないかど。面接の時は毎回みてるかっ」
「なんの事ですか?と言うか、オーリス様は面接で何をしているのですかっ!?」
「ご想像にお任せします。何かあったとしても俺に責任はないからな」
あっという間に谷を越え、さらにその先の大きな森の奥に目指していると、目的の場所が見えてきた。
「ミュゼ、あれがクラスタ王国か?」
「そーです。あれが私の住んでる国ですっ!」
帰りの楽しみもでき、遠くに小さくだがクラスタ王国が見えてくるとミュゼは泣いて喜んだ。
「それじゃー。そろそろ降りて俺の魔法で変装するか」
「えー。まだあんなに遠いからもう少し近くでいーだろ?」
「いやいや。万が一だ。万が一、俺達が見つかったら大騒ぎになるからそれを防ぐために早めに変装しとくんだよっ!人間の住んでる街の上に魔王がいて、しかもその国の姫様まで担いで飛んでいたらどーなるとおもうっ!」
「多分、賑やかになるんじゃないか?」
「そーだよっ!だから近づく前に変装して歩くんだよっ!」
「わかった。わかった。そーゆー事だから、ミュゼ」
「運動は得意な方ですから、私は大丈夫ですっ!」
道すらない森の中に3人は降りた。
「オーリスは好青年風で、俺は・・・貴族な感じでいーか?」
「なんでお前だけ貴族なんだよっ!」
「貴族の方がモテるからだよっ!」
「あのー、貴族に変装するのもいーのですけど身分をどう証明するのですか?」
「それは・・・考えてなかった」
「私を助けてくれたって事にするなら私の父であるジョルジュ・クラスタ国王にも謁見する事になると思うので、バレやすい身分は少々マズイと思うのですが」
「確かに。身バレはまずい。そーなると仕方ないから2人とも好青年風にしとくか」
ファウスはミュゼの忠告を素直に聞き入れ、そこら辺にいそうな村民A、Bの好青年に魔法で変装した。
「こんな感じかな?」
「おー。人間だ」
自分の肌色、質感それに髪の色に目の色も変化していた。
「そこら辺の人間に見破られることはないだろうけど、前にも言ったがお前が魔法なんて使ったら俺の魔法は吹き飛んで正体がバレるから注意しろよっ!」
「わかってるから。俺もそこまで馬鹿じゃない」
そう言ってオーリスは両手を広げ、白騎士を降臨させた。
白騎士が現れると同時に、大き目な音を出してファウスの魔法が弾け飛んだ。
「あっ・・・」
「言っただろうがっ!言ったそばから何してんだよっ!」
「なるほど、なるほど」
「なるほどじゃねーよっ!」
「オーリス様は馬鹿なのでしょうか?」
「多分、馬鹿なんだろーなっ!今、俺はそう思ったっ!」
「それはいいとして、白と黒もいたほうがみんなで姫様救出した感でるかなと思って」
「こいつら・・・・魔法が効くのか?」
オーリスは次に黒騎士を召喚した。
ためしに白騎士、黒騎士に魔法をかけたが予想外に効果があった。
「おーー。・・・変装はできた。でもこいつらは人間なのだろうか?」
白騎士は鳥のような羽を生やした鳥の顔をした獣人に。
黒騎士は全身が毛で覆われた狼の顔した獣人に変化した。
「これは・・・ありなのか?」
「どー思う?ミュゼ」
「えーーー。・・・多分、ギリギリ大丈夫かと」
「ギリギリだけど、いいのかよっ!」
「奴隷的な扱いとか、召喚扱いでごまかせる気がします。私も何回か人間以外の相手が人間と一緒に歩いていたのを見たことありますから」
「よし、なら2人は付き添い的な扱いにしよう」
「問題は起こさないよな?」
「俺たちより問題を起こす確率は低いから大丈夫だ」
「それならいいか」
「クウェーっ」
「こいつは・・・・ペットだし。このままでいいよな」
「クウェ?」
グリはミュゼに喉を撫でてもらいご機嫌だった。
「こいつはミュゼのペットと言うことで」
「わかりました」
さすがに鳥と狼の顔のままだとまずいと思い、オーリスは自分が持ってきた大きめなフードを取り出して2人に被らせた。
「これでいいだろ」
「こんなのよく持って来てたな」
「見た目は人間になれたとしても、顔を見られたらマズイ時もあるって言って、ディアが持たせてくれた」
そして、2人?いや2匹?が加わり、クラスタ王国に向けて森の中を突き進む。
「クラスタ王国の方向は・・・むこうかな?」
「いやっ!あっちだろ!」
「はぁー。全然違います。私について来てください。もーお2人には任せておけないので私が案内します」
「すいませんっ」
「・・・・・・」
ミュゼを先頭に残りの4人はその後を大人しくついて行った。
ガサッッッ!!!
そんな言い合いをしていると、木々の中からそいつらは突然現れた。
本当は10話くらい連投したかった。
嘘つきな猫です。
今日は5話程投稿しますので気が向いたら評価、感想よろしくでーす( ・ ̫・)




