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白堊に想到する者達はいつも目をひらいていた  作者: 孝の字
第1章 西の荒野の街『ブブゼラ』
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第三話 「種蒔き」

――過去 西の港


危険を報せる警報音と喧噪とが不協和音を織りなす。


焦燥感と不安を覚えつつ、ミオは中央に向かい走り続けていた。


ちょうど黒い石で敷き詰められている大通りを過ぎようとした辺りで一瞬、紅い光が周りを包んだ。


次の瞬間、西の港は激しい業火に包まれた。


それと同時に大通りに敷かれている黒い石は光り、半透明の黒い障壁を生み出していた。


ミオは振り替えろうとしたがその獄炎の光りから漏れ出る瘴気にあてられ、意識が朦朧とし、その場に倒れ伏せた。

体全体を横這いに砂の蔓延る黄色い地面に押し付けながら徐々に気絶してゆくのを感じる。

――サー、生きてるかな…



業火の威力は凄まじく西の港に残っていた者や前線で戦っていた者達を跡形もなく消し飛ばし、対魔法に何重にも張られていた結界を大通りに張られる黒障壁まで軽々と貫通し、西の港を潰滅させた。



――過去 大通り(西)周辺


気絶すること数分、身体に違和感を感じながら目をさますと周りは生きているのか死んでいるのかわからないような人たちが死屍累々としている。

「大丈夫か?」

隣にうつ伏せに倒れていた人の肩を叩いたが返答が返って来ることはなかった。辺りに自分と同じように起きた者は見当たらない。

周囲の不可解な光景に嫌な寒気を感じる。


さら地と化した西の港、そこには市場も紅い山も見えなくなっていた。


――この街は暫く、駄目だな。


黒煙が辺りを覆い、薄暗いなか歩き始めた。






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