052. 世界の屋外遊びって色々あるんだろうな
蓮真の住む近辺には瑠璃公園という公園があり、蓮真は散歩のコースとしてその公園へ偶に訪れる。もっともそこで遊ぶわけではなくさっさと通過するのでただの「道」として利用しているに過ぎないのだが、この日は事情が異なっていた。
「お、来た来た」
「やあ」
愛花、洋子と園内で待ち合わせをしていた。散歩していたらスマホに「放課後瑠璃公園に来て。洋子さんと待ってるから」というメールが愛花から届き、やむなくそこへ赴いた。三人ともわざわざ着替えることはせず制服のままである。
「今日は一体どうしたんだ」
「フフン。今日は三人で遊ぼうと思ってね」
「そうなのか」
「ただ、遊びの内容も道具も何も準備してないから」
「え?」
「後は五月雨君に任せたいと思います」
「誰から学んだんだその無責任スタイル」
愛花が蓮真に遊びの企画を委ねてきた。報酬とか請求してもいいんじゃなかろうか。
「ごめんね五月雨君。私も考えたんだけどいいのが浮かばなくって」
「ああ、構いませんよ」
洋子が謝ってきたのを返事すると、愛花が睨んできた。
「この前も思ったけど私のときと態度が違くない?」
「相馬さんは年上だからな。あと自分の都合に無理矢理巻き込んだりしないし」
「えー、私そこまで自分勝手じゃないよ」
「お手隙のときでもいいから自分の言動を振り返ってくれ」
ともあれ、蓮真は公園でできる遊びを提案してみたが、
「ケンケンパはどうだ」
「いや、中学生にもなってそれは」
「かくれんぼや鬼ごっこは」
「それもちょっと」
「公園の遊具に一通りチャレンジは面白いと思うぞ」
「今制服だしやりにくいよ」
「何で公園で遊ぼうとしたんだよ」
こんなやり取りしてて一向に前に進まない。ごねる愛花と対照的に洋子は事態を静かに見守っている。
「あ、思い出した」
「ん?」
蓮真は鞄の中をごそごそ漁り、ジャグリング用のボールを取り出した。
「そのボールでどうするの?」
「三人でパッシングをやってみようかと」
「何それ?」
蓮真は説明した。三人の内、一人目がボールを次々に跳ね上げながら二人目に渡し、受け取った二人目が同じく三人目にボールを渡し、最後に三人目が一人目に渡す。それをボールの個数を増やしながら延々と繰り返して最終的に何個同時にボールをリレーできるかやってみようということだ。平たく言えば三人が協力して行うジャグリングだ。
「ん-、ちょっと面白そう」
「それじゃやってみるか」
「うん」
「そうだね」
三人は三角形を作るように位置に着いた。




