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かつて最強と呼ばれた男は前世の知識と共にTSお嬢様を満喫するようで  作者: 赤木林檎
第2章 低学年編

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第92-2話 Day2夜 パジャマパーティ!!

お読みいただきありがとうございます。


あるあるじゃないですか。アニメやドラマで二期になったらタイトルのビックリマークが増えたりするやつ。やってみたかったんですよね。


そんなわけで、パジャマパーティー!!




――――――――


 女子四人、一人除いて体操服。そんな異質のパジャマパーティーが始まって、しばらくして。


 部屋の一隅で話していたはずの私たちは、いつしか皆の注目の的になっていた。みんながみんな、アイラの話に聞き耳を立てている状態でして……


 それもそのはず。アイラの生活環境の話が規格外すぎて、ついついみんな気になってしまうのだ!


「えっとーー……そうだ、あたし、学校のことが気になるな―、なんて」


 流石にアイラも気まずいようで、周りをちらちらと見ながら話を変えようとしていた。


「えー、わたし、わたしね、もっとアイラちゃんの話聞きたい!」


 ただメメはその空気を分かっていないご様子でして。

 なので私はメメに注意をしようと――


「メメさん、あ――」「私も! えっと、私も、学校の話、したい、です」

「――らららら?」

「わわっ!」


 ――思ったのだが、チエがちょっと大きな声で遮ってきた。


 あららら、少しびっくり。あなた、意外と話すのね?

 色々と想定外だが、話の軌道を修正するチャンスだ。ここで畳みかけよう。


「よし!」


 私は手をパンと叩く。みんなの視線がこちらに来て、話の主導権を確保する。


「じゃあ早速、学校の話をしましょう。そうねぇ、まずはアイラ様からかしら?」


 さて、アイラの提案通り、学校の話を始めよう。


――――――――


「えっと……あたしね、学校は通っていないの!」

「「「そうなの?」」」


 はい、学校の話、終了。

 ……なんでだよ!? 振ったのそっちじゃん!!


「えっと……どういうこと?」

「えっとね、先生がおうちに来てくださるから」

「あ、なるほどですわ」


 詳しく聞けば、彼女は学校には行かず、家庭教師に教わっているそうだ。


 国語、算数、地理、歴史、宗教、政治、外国語、外国語その二、楽器、歌唱、舞踏、マナー、その他あれこれ……


 と、それぞれに先生がいて、みっちり教えてくれるのだとか。


 確かに貴族の令嬢が家庭教師を雇ってお勉強、というのはかなり一般的だ。

 多分頼めば私も家庭教師で学問を習得できただろうし。アイラのようにそれぞれの科目につき一人の先生とはいかないけど、数人くらいの家庭教師を雇う余裕はある。

 事実、私の姉は小学校の間は家庭教師をつけていたらしいしね。


「なかなか良い待遇ではありませんか。両親には感謝ですわね」

「たしかに色々なお勉強できるのはとってもうれしいんだけどね? でも……」


 ただアイラの表情を見る限り、何か思うところがあるらしい。アイラは話しつつ、渋い表情を浮かべる。

 尋ねようとしたが、メメをみると彼女も同じように困った表情を浮かべている。


 何かに気が付いた?


「うーん、でもお友達と遊べないの、私、嫌だ!」

「そう! あたしもね、みなさまといっぱいお話したいの」

「あー、なるほど。一理ありますわね」


 アイラはいわゆる箱庭少女ってやつである。一方で、彼女の性格は外交的であるわけでして。

 となると、学校みたいな環境は当然羨ましいだろう。大人ではなく子供として、同じような子どもとたくさん話したいに違いない。


 その背景を考えると、パジャマパーティーに張り切っていたのにも納得ができる。単純にこうやって時間も気にせず、子ども同士でおしゃべりができることが彼女にとって特別なのだ。


 あともう一つ、納得がいった。


「なるほど、それで学校の話ね」

「そう! したいといいますか、あたしに教えてほしいの」

「ふふ、いいですわよ、たくさんお話しましょう」


 少し時間も遅いし、そろそろ本格的に夜の任務のことも考えたいなーと思いつつ。

 ただ、一旦その気持ちは胸にしまっておこう。彼女の気持ちも痛いほどわかる。


 そういうことにして、私はもうしばらくパジャマパーティーを楽しむことにしまして――


――――――――


 パジャマパーティーはまだまだ話が弾み、次は私たちの通う学校の話に。


 例えばお昼ご飯がプリン食べ放題だという話だったり、みんなで聖書を読まされる日があるって話だったり。

 アイラはどれも楽しそうに聞いて、そしてリアクションをしてくれる。


 その中でも、体育の授業がとりわけ彼女の心に響いたようだ。


「体育の授業って皆で運動をするのかしら!!?」


 目をキラキラとさせ、興味津々に聞いてきた。もし彼女が犬なら尻尾を振っているだろう、と思わんばかりのキラキラっぷりだ。


「その通りですわ。例えばボール遊びをしたり、競争をしたりしますの」

「とっても楽しそうね!」

「……もしかして運動が好きですの? 少し意外ですわ」

「そう、好きなの! 意外かしら?」

「えぇ、意外ね。なんというか…………お嬢様だから、かしら?」


 お嬢様として生きるとはすなわち、どこかの屋敷の中で半生を過ごすということ。

 だから、お嬢様にとって運動はあまり好まれるものではないことが多い、と勝手に思っていた。


 ただ彼女はそうではなく、むしろ運動が好き、ということだ。


「お嬢様……、あー、たしかに。普段はあんまりお外に出れないよ? でもね、おじいちゃんがこっそり外に連れて行ってくれて、たくさん遊ばせてくれたの!」

「あー、私も似たような経験がありますわ」


 アルカっていうメイドが、こっそり色々手配してくれたのだ。「ステラ様が外で暴れたそうだったので」といって、こっそりと。


 きっとアイラのおじいちゃんも同じ思いだったのだろう。

 確かにそういうことがあったのなら、好きになるのも納得だ。


「そう、だからね、あたしに体育の話をもっと聞かせてよ」

「うーん、まぁ、いいですが」


 でも別に話だけ聞いても面白くないのでは? という疑念は胸にしまいつつ、和やかにお話は続き――


「あ、じゃあねぇ、ステラちゃんが体育の授業で守護神って呼ばれている話とか?」

「あの、それはやめて、普通に恥ずかしいの、あれ――」



――――――――



 ただ、そのわずかな疑念を無視するのは間違いだったと後になって気づくわけでして。


 ……気づいたときにはもう遅いわけでして?



――――――――

お読みいただきありがとうございます。


もし面白いと感じてくださいましたら、是非ともブックマーク、そして下にある「☆☆☆☆☆」をクリックして応援していただけると嬉しいです。


続きはおそらく今週末。パジャマパーティー

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