第92-1話 Day2夜 パジャマパーティ!
お読みいただきありがとうございます。
しばらく女の子たちの和やかな会話をお楽しみください。
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パジャマパーティをするということで、異例だがまずは簡単に自己紹介から始まった。
なおお互い、というより、アイラと他三人との認識合わせ、もっといえば常識合わせといったところである。
「アイラちゃんって、お嬢様なの?」
「えっと……少し気になります」
以前アイラとかかわった際に彼女の家の事情は聞いていたので、私は彼女の家の規模感がなんとなくわかる。
とはいえ、メメやチエはそれを知らないので興味津々に聞いていた。
「うーん、確かにおじい様、お父様はすごいけど、あたしはぜーんぜん」
これは全くのでたらめである。彼女はれっきとした大貴族のご令嬢だ。話を掘れば掘るほど、その規格外性があきらかになるだろう。
「このお屋敷、すっごく広いよね。おじいちゃんのって、先生が言っていたんだけどね」
「うんうん」
メメが一生懸命に話して、メメがそれを頷きながら聞いている。私は腕を組み、後方からメメやチエを見守ることにした。うんうん、凄くほほえましいね。
「そのおじいちゃんって、ここに住んでいるの?」
「いいえ。おじいちゃんはここには住んではいないわ。この施設はもともと宿泊施設だし」
「あっ……よかった。ちょっと安心しました。まさか、こんな大きいところに住んでいるとはとても思えなかったので」
「えぇっと……その、おじいちゃん家の方が大きいよ?」
「「???????」」
そーらみたことか。私は後方で腕を組み、うんうんと頷くだけの人になった。
その姿はまるで彼女の理解者の如く。いやどっちかっていうと「虎の威を借りる狐の如く」だね。
彼女の規格外性の一片をみた二人は案の定、カルチャーショックで目が点になる。
うんうん、分かるよ。なんといっても彼女は世界有数のお嬢様、つまり本物だ。出てくる話のスケールが違うのである。
「ど、どれくらい大きいんですか??」
「うーんとねぇ……」
しかしチエさん、まさか具体的なサイズを聞いてしまうとは、なんという恐れ知らず。そのへんでやめておいたほうが……
それに対してアイラは考えるそぶりをする。それから、彼女は指を折って何かを数え始める。
「ひー、ふー、みー、……」
「いや、ちょっと待ちなさい!」
しまった、ついつい気になって会話に乱入してしまった!
私だけは沈黙を貫こう! だって話せば話すほどありえない話が出てくるし!!
そう思っていたのだが、こればっかりは聞かざるを得ない、
……だって、普通に怖いし?
「何を数えているの!? 数字の単位は何!!?」
「あたしがおじいちゃんの家で迷子になった回数ね。そうね、覚えているのは六回くらいかしら!」
「家で迷子になるの!?」
「流石に自分の家ではならないよ?」
「「その家とは別に家があるんだ……」」
「あ、でも別荘はちょっと怪しいかも」
「「「そんな大きな別荘があるの……」」」
はえー、すごい。流石に完敗。
自身のことをなりにお嬢様だと自負していたものの、それが情けないと言わんばかりのスケール感の違いである。
流石は本物。私ですら自信が打ち砕かれる。もはや危うさすら感じる。
いやもちろん、親の金でマウントを取ろうというわけではない。とはいえ、あまりにもレベルが違ってびっくりするといいますか、なんといいますか。
「それじゃあさ、アイラちゃんはいつも朝ごはん、いつも何食べるの?」
「えっと、朝ごはんはねぇ――」
それから興味津々のメメやチエから彼女への質問攻めが続き――
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続きは今週のどこかで投稿予定です。
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