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かつて最強と呼ばれた男は前世の知識と共にTSお嬢様を満喫するようで  作者: 赤木林檎
第2章 低学年編

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第91.3話 幕間の間:整理整頓、もう大丈夫? 

お読みいただきありがとうございます。


一年ぶりくらいに先日投稿して、そこからしばらく投稿しております。

前回の続きで、復習回です。

――――――――


 温泉について、気持ちいいより熱いという気持ちが先行してきたので、体は上がって足湯に切り替える。外の風は思ったより涼しい。なんだか風も水っぽいし、今晩は雨が降るかもしれないな。 


 さて、もう少し足を休めつつ、妖狐について情報を思い出しておこう。


 妖狐とは、東洋の妖怪物語に登場する妖怪の一種だ。

 この地域では狐そのものが全然有名じゃないが、東洋ではかなりメジャーな妖怪らしい。なんでも、成長したら人に化けたり巨大化したりするのだとか。


 その意味では、この地域に伝わるドラゴンと同様、ある意味で伝説級の魔物、神獣に近い種の魔物と言えるだろう。

 ありがたいことに、今はまだ狐のままだ。だからこの間に、すなわち無害な今の間に、魔法でも剣でもナイフでも何でも使って先にやってしまおう、という話である。


『なんでこんなところに東洋の魔物が!?』

「知ってるくせに。簡単に言えば、オーナーの趣味のせいね」

『魔物フェチ?』「ちがうわ!」


 そんな人間、居てたまりますか!


『でも確か、ネールとかいうグラン(きみ)の後輩、確か魔物の研究していたよね。あれもフェチみたいなものじゃない?』

「大丈夫よ」

『おやおや、ずいぶんと都合がよろしいようで』

「彼女は人間じゃないもの」

『否定するとこそこなんだ』


 そりゃそうだろ。あいつ、片手で熊を倒せるんだぞ? それを人間のくくりに入れるとマズいだろ。


『それはまぁ……ってか、君も昔は勇者(そっち)側じゃなかった?』

「……………………ともかく! オーナーは好き好んで魔物をこのエリアにご招待したわけではございませんの」

『うわこいつ、ごまかしやがった』


 何か神様が言っているが、まったく聞こえないことにして話を続けることにした。うっかり神のお告げを真面目に聞いて軍隊でも指揮しようものなら、あっという間に歴史上の悲劇の主人公になっちゃうからね。


 さて、東洋の魔物がここにいる原因だが、それはオーナーが東洋の文化が好きだったのが起因している。施設にはオーナーの趣味に合わせて東洋の品が多く飾られている。妖狐はおそらく、その輸入品の中に紛れてやってきてしまったのだ。


 正直に言うと、少しかわいそうだと思わなくもない。

 人類に被害が出たのなら魔物は殺される。それは人類にとって正しい判断だと思う。

 ただ、少なくとも今はただの小動物だ。なのに「可能性がある」というだけで排除されてしまう。それは理不尽なのではないだろうか。



 ……まぁ、その理不尽を行使しようとしているのは私だ。


 だから私が何を言っても、言い訳にしかならない。


 じゃあどうすればいいか。答えは簡単だ。理不尽を強いるしかない。

 神様もたびたび言っているが、もとより人類というのは勝手で理不尽な生き物だ。だから、理不尽は、決して行動を否定する材料にはならない。


 かつての私は、たくさんの任務を行ってきた。人類における最高戦力である勇者として、数多くの理不尽を強いられたし、強いてきた。


 今回も同じ。これまでと同じように。かつての勇者のように、私は行動するだけだ。


 そう自分に言い聞かせ、今日これからのために集中力を高めることに徹した。


――――――――


「あ……、えと、ステラさん、もう上がるの?」

「あら、チエさん、そしてメメさん。私はお先に失礼するわ」


 温泉から上がって脱衣所に戻ると、そこには同級生のメメやチエの姿が。


「やだやだ、一緒に遊ぼうよー」


 ご存じの通り、駄々をこねている方がメメである。


「こら、温泉は遊ぶところじゃございませんのよ。あとでお部屋で集合ね」

「あー、そんなこと言って、昨日はなかなかお部屋に来なかったくせにー!」

「それはその……施設内で迷子になっていただけよ!」

「なるかなぁ?」「えっと、ならないと思います」「なるわ!!」


 少し心も落ち着いたのでシャワーを浴びて脱衣所に戻り、そこでメメとチエに会った。

 これから任務に行こうと引き締めていたところだというのに、彼女たちと話すと気が緩んでしまう。


 いけない。甘えも優しさも無くさないと。


 私は狩人であり、任務を遂行するエージェントなのだ。心を強く持たないと。


 私はぎゅっとこぶしを握り、これからの行動に向けて決意を固めた。


――――――――


『ところで、状況整理をした今、もう忘れていることはないって認識でいいのかな?』

「多分……良いですわよね?」

『君がいいなら良いんじゃない?』

「何か言いたげですわね」

『いいや、何も。いつも言っているだろう。神様はね、無責任、無干渉なんだ。なにも役に立たないと思ってくれって』

「それを自分で言ってどうしますのよ……まぁでも、とにかく集中力がみなぎっている今のうちに、やるべきことはやってしまいたいわね」


 言われてみれば何か忘れているような居ない(・・・)ような。


 ただ、少なくとも昨日は問題なかったし、今日のメメやチエの動きだって想定した通り。ならば今日も大丈夫だろう。

 私は本格的に夜の任務に取り掛かることにした。


お読みいただきありがとうございます。


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