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13. ルミナス・バイオ

いよいよ 販売開始 さあどうなるかな?

 いよいよ販売会社ルミナス・バイオの設立である。公的には海外の化粧品ブランドメーカーから商社ブルネイ・エキスパートを通して輸入される商品群だ、ただし目玉商品の美容液ティアーズだけは異世界から持ち込まれるポーション等を100分の1に希釈して作られた「この世界には存在しない医薬品」である。

 これを合法的な商品として流通させるという第一段階はこれでクリアとなる。

 

 しかし、日本法人が扱うのは、地球では途方もない価値を持つポーションなどの希少品だ。そのため、直接、消費者へ販売するようなことはせず、フランチャイズの形式にして、フランチャイズに参加した、ショップでのみ取り扱うことにした。

 ただし、市場の反応を見るために、直営のアンテナショップを出して、試供品を

 アンテナショップのみで提供することにする。


 その流通を厳格にコントロールするため、ルミナス・バイオは以下のような厳しいルールを定めた。

 参加資格:ショップの開設は、個人オーナーに限定。企業や組織、集団は一切参加できない。違反が発覚した場合、アカウント凍結に加え、違約金100億円と経緯のネット公開という厳しい措置が取られる。

 資金:ショップ開設には、準備金として300万円を初期投資として入金すること。

 独占販売:ルミナス・バイオが提供する商品は、他で販売してはならない。違反した場合はアカウント停止、最低10億円の違約金が請求される。

 譲渡不可:ショップの運営権限は他人に譲渡できない。

 外注の制限:運営の外部委託は、ルミナス・バイオが公認した関連企業にのみ許可される。

 在庫管理:商品管理に不備があった場合、厳格な罰則が適用される。これは、不正な横流しを防ぐための措置だ。


 田嶋は、この厳格な規約に「こんなに厳しすぎて、誰も申し込まないんじゃないか?」と心配した。

 しかし、香織は「逆に厳しくしとかんかったら、すぐボロボロになんで!」と、田嶋の心配など気にもしていなかった。


 事業は最初、ひっそりと始まった。スタートアップ支援サイトでの告知やSNSでのプロモーションは、思うような効果が出ず、高額な準備金と違約金のせいで「悪質な詐欺集団ではないか?」と酷評された。しかし、ルミナス・バイオが運営するアンテナショップが都内の駅前に20店舗ほど開設されると、状況は一変した。

【奇跡の美容液ティアーズ】 、その驚くべき効果とうわさされ

 その驚異的な効果が口コミで都内の一部に広まり、結構な数の熱心な心棒者が誕生する。


 アンテナショップの客の一人、佐々木美香(35歳、会社員)は、最初は半信半疑だった。しかし、長年悩んでいた肌荒れに藁にもすがる思いで「高級美容液」(ティアーズ)をアンテナショップでお試し価格で購入した。(小さな瓶でなんとお値段5000円)その夜、販売員にしじされたとおり、美容液の一滴を洗面器の水に入れ洗顔すると、洗面器は黒くなるは、やたらと油みたいな排出物が顔から出てきて、びびりまっくたが、それ以外は特に変化もなく首をかしげながら眠りにつくと、

 翌朝、鏡を見て息をのんだ。あんなに頑固だったニキビや吹き出物がきれいに消えていたのだ。数週間後には、目元の小ジワも薄くなり、肌は内側から光を放つように若返っていた。「まるで魔法みたい…」彼女はそうつぶやき、たちまちこの美容液の熱心なファンになった。


 フランチャイズへの決意

 アンテナショップの成功を見ていた女性事業家、山田理恵(40歳)は、その驚異的な効果を間近で目の当たりにしていた。彼女自身、この美容液を試してみて、10歳は若返ったかのような変化を実感したのだ。

「これは、ただの化粧品じゃない。人生を変える力がある」

 そう確信した山田は、ルミナス・バイオの厳格な規約に目を通した。違約金100億円、個人オーナー限定、事業内容の非公開…。どれもこれも常識外れだ。しかし、これほどの効果を持つ商品なら、規約の厳しさはむしろ信頼の証だと感じた。

「これなら、真剣な人間だけが残る。そして、このビジネスは必ず成功する」

 山田は、300万円の準備金を払い、ショップ開設に申し込んだ。彼女のような女性事業家が次々と現れ、国内で登録ショップが10を超えたあたりから、にわかに話題になりだした。当初は、【美容液ティアーズ】しか扱っていなかったにもかかわらず、その需要に供給が全く追いつかなかったのだ。

 この噂は、瞬く間に社会現象となり、「詐欺薬品だ!」「麻薬成分が含まれているのでは?」と世間を騒がせることになった。しかし、専門機関の分析でも、その成分は地球の化学式では一切解明も複製もできないことが判明する、もちろん公的にそんなことを発表する化粧品メーカーは存在しなかったが。それでも効果は確かにあり、政府高官や政治家にも愛用者が多く、その奥様方にも熱心なファンがいるため、 迂闊にさわぎにすることもためらわれた。

 例え、詐欺だとさわいでも詐欺の証拠がないのだ!

 犯罪は証明できなければ、成立しないのである!

 化粧品やメディカル系のメーカーも疑問に思いながらも沈黙するしかない状態なのである。


 そうして【美容液ティアーズ】は富裕層の間で高く評価されていった。

 こうして、ルミナス・バイオンは、日本のビジネス界で静かに、そして着実にその地位を確立していくことになる。


 そして、その効果と高い価格によって予期せぬ社会現象を引き起こしてゆくことになるのだが、さすがにまだ誰も予想もしていないのであった。

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