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姉を虐げ、両親に溺愛された義妹が行方不明!? ~そして判明するのは義妹の愚行の数々!?~  作者: mimiaizu


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番外編8.アクサンの末路/牢の中

(アクサン視点)


私の名はアクサン・フューシャ。フューシャ王国の第一王子にして王太子……だった。今の私は王家から除籍されて平民。しかも、これから死ぬまで働かされるのだ。



いずれは我が国の頂点に立つ国王になるはずだったのに!



「ふざけるな! 何故だ! 何故、この私がこんな目に遭わなければならないんだ!」



私は今、牢屋の中にいる。窓がないから光が入ってこないが、貴族用のではなく平民用の汚い牢屋だと分かる。すでに平民扱いされいる証拠だ。こんな屈辱はない!



「こんな事になったのもワカマリナのせいだ! 絶対に許さないぞ! 復讐してやるからな! 覚えておけよ!」



牢屋の中で恨み言を叫ぶが、無意味なことは分かっている。だが、恨み言を叫ばなくては正気を保てないくらいに私は悔しかったのだ。それにワカマリナのせいなのは間違いない。あのバカ女に騙されたから私の今までを台無しにされたんだ……。



「あの女にさえ出会わなければ……!」



ワカマリナに合わなければ、私はエリザと結婚し王子のままだった。多くの家臣を従え、そして国王に……。それももう夢でしかない!



「あの裁判だって……おかしいだろ! どうして誰も私に味方しなかったんだ!」



あの裁判では、誰も私に味方しなかった。よくしてやった部下や新しい側近の者たちまでもが私が不利になるようなことしか証言しなかった。何故だ!



裁判の判決も最初は処刑するという話もあった。いくらなんでも王子を処刑なんておかしいだろ!? ただ、実際に処刑ということにならなかったがその理由が、「死ぬまで人の役に立つことで償ってほしい」という私のことを知る者たちの声だ。



王妃である母上、首にした部下たち、元婚約者だったエリザの声で一生働かせる形で罰が決まった。処刑にならなくて済んだのはよかったが、何故この私が一生働かされなければならんのだ! 



「何故だ……何故、母上やあいつらがエリザが……私を見捨てるんだ!」



裁判のときのあいつらの顔と声を思い出すと目から涙が出る。助けてくれると思ったのに、平民として一生働かせるなんて……悔しさのあまり鉄格子の外を睨みつける。



だが、暴れるようなことはもうしない。最初に入れられた時に暴れても無駄だと分かっているからだ。鉄格子を掴んで揺らそうとしたがびくともしなかったからな。



それに過激なことをすれば見張りが駆けつけ、槍の持ち手で叩いてくる。あれは地味に痛かった。最悪、見張りの兵士にいたぶられるところだったのだ。だから暴れたくても隅っこで叫ぶしかない。



「アクサン王子。いい気味ですね」


「お、お前達は!」



突然、声をかけられたと思ったら私の部下……いや元部下たちが現れた。しかも、あからさまに人を軽蔑するような眼差しを向けてきやがる……しかも、いい気味だと!



「お前達! 私をここから出せ!」


「お断りします」


「ふざけるな! 助けてくれてもいいじゃないか!」


「私達は殿下を助けるためでなく最後のお別れをしにきたのです」


「はぁ!? お別れだと!?」



何のつもりか分からないが、こいつらは主である私を助けてくれるわけではないことだけは分かった。わざわざ別れを言いに来ただなんて……馬鹿にするためじゃないか!



「アクサン殿下。私達は無理やり貴方の部下にされてすごく辛かった。側近として側に置かれたと言えば聞こえは良くても実質は雑用係。我らの言葉にもろくに耳を傾けないし、気に入らないことがあれば癇癪を起こしたり人のせいにする。ワカマリナと大差ない。正直、側近はおろか部下になんかなりたくなかった」


「……!」



な、何ということを言うのだ。この私が、あのワカマリナと大差ないだなんて……!



「だからこそ私達は事実だけを告げた。貴方には我々が裏切り者のように見えるでしょうが、今の貴方の状況は貴方自身が蒔いた種、自業自得だ。周りの人を蔑ろにして自分のことしか考えなかった結果、断罪されたに過ぎません」


「な……な……」



そんな……こんな奴らにこんなことを言われるだなんて……!



「もしも処刑されなかったことに喜んでいるなら今のうちに喜んでいてください。貴方が生かされたのは生地獄を体験させるためですから。簡単に死なせない。これから貴方は過酷な鉱山での仕事に従事していただくので」


「鉱山!?」



何だと!? この私が鉱山で仕事をしなければならないというのか!?



「何だそれは聞いてないぞ!?」



そんなのは聞いていないぞ! 鉱山に従事だなんて肉体労働じゃないか!



「おい、言い過ぎだぞ」


「そうだな、言葉が過ぎた。……それでは殿下、お体を大切にしてください」


「ま、待て! 待ってくれ!」



あいつらは一度も振り返ることなく立ち去った。

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