NO・7
「きゃ!」
木の根につまずいた。
何?
私は何者なの?
ワタシハナンナノ?
疑問に答えてくれるものなど何一つないのはわかっているのに、自問自答を繰り返す。
今日はいろんなことがありすぎる。
もう、どうしたらいいのかわからない。
私はまた起き上がって走り出した。
行き先も何もなく、同じような木が周りを取り囲んでいるだけの場所を延々と走った。
知らない間に雨が降ってくる。
冷たい水が肌を伝った。
私は腕を振った。
やりたくてやったんじゃない。体が動いていた。
すると、雨はどんどん遠ざかって行った。
また突き刺さる現実。
自分が水を操った。
このことが夢であるはずがなかった。
夢なら、自分が悪くなったときに目が覚めているはずだから。
泣き叫びたいのに、涙は出てこなかった。
ただポツリと立ち尽くしていた。
「あ、雨やんだ・・・」
「早!通り雨?」
・・・うるさい。
斗鬼はそう思いながら、炎を出したり消したりしていた。
「なぁ、誰かいるんだけど」
斗鬼はその声で振り向いた。
「は?」
「下、見てみ?」
斗鬼は声をかけてきた男二人を怪訝な顔で見ながら下を見た。
本当に人がいた。
しかも、女だ。
「何で、こんなところに・・・しかもひとりで・・・」
青緑の髪の女。目も同じ色だ。
「木上にいるから、こっちには気づいてないみたいだけど・・・」
めがねの男・・・日向がこっちを見る。
「声かけてみよっか?」
けらけらと笑いながら日和が言った。
「日和、余計なことするな」
斗鬼は片手を振った。
「わ!」
私はすごく驚いた。
立ち尽くしていたら、急に火が周りを取り囲んでいた。
・・・何?
私は座り込んでしまった。
・・・何なの?
でも、そう思いながらも、自分のやることはわかっていた。
今、やるべきことを。
私は片手を振った。




