NO・6
「う、うわぁ、何だ?!」
憎い憎い憎い
「み、水か?!」
「何で急に?!」
悔しい悔しい悔しい
「み、見ろ、こいつ、赤い目だったのに・・・」
「青くなってる・・・」
「どうなってるんだ?!」
私は湧き出た水の量をどんどん増やした。
水は私の周りに湧き出ている。
どんどん男たちを飲み込んでいく。
知らない間に、自分の枷も外れていた。
猿轡も取る。
「こ、こいつ、ほ、本当の森の神だったんじゃ・・・」
「ば、バカ言うんじゃねぇ、そんなおっかねぇことがあってたまるか!」
「でも・・・そうとしか・・・」
「う、うわぁ!」
男たちはおびえていた。
私が感じていた恐怖と同じ顔をしている。
私は男たちを巻き込んだ水を東側に流した。
木々の間をすり抜けながら、水と男たちは遠くへ流れていった。
そこで気がついた。
我に返ったというのだろうか。
私は自分の手をまじまじと見た。
・・・自分が、水を操った・・・?
受け入れがたい事実だった。
私は下を向いて外れた枷を眺めた。
鍵なんて持っていないのに、きれいに外れていた。
そして、セーターの中に入れていた鏡で顔を見る。
真っ赤だった目が、今度は青くなっている。
髪の色と同じような、青緑に近い色。
何で?
何が起きたの?
問いかけても問いかけても答えは返ってこない。
さっきまで感じていた恐怖とはまた違う恐怖が心をつかんだ。
「い・・・いやだ!」
私は一人叫んでいた。
そして、走り出した。
行く当てもなく、ただ走っていた。




