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影色  作者: 奏良
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NO・4

それからすぐ、車が停車した。

近代化した車は、込んでいる道などを観測し、絶対に止まらず目的地に到着するようプログラムしてある。

つまり、止まったということは、場所に着いたということだ。


「ひゃ!」

ドアが開いて自然の光が入ってきたかと思ったとたん、

腕を強く引っ張られた。

そして、回りの景色を確認しようとしたとたん、

両手両足を金属の縄・・・現代で言う手錠のようなもので拘束され、

口には布で猿轡をされた。

自由を奪われ、困惑するわたしの髪の毛を大きな手が強引につかみ、少し指で髪をこすった後、上を向かされた。

「ひ・・・」

猿轡のせいで思うようにもしゃべれない。

自分にこんなことをする相手も見れず、不安は募るばかりだった。

そして、上を向いた状態で目の中に点眼液が入ってきた。

この冷たさ・・・何?

そう思った瞬間、ふと気づいた。

頬を伝って流れ落ちる液体が、自分の使っている強制着色剤の色だと。

ってことは、これは・・・強制除色剤・・・


わたしを拘束した人はわたしの目の色を確認すると、黙ってうなずき、

もう一度車に乗せた。


何・・・?

赤い目だと何かなるの・・・?


わたしは自分の目と髪の色を今までコンプレックスに思っていた。

人と違う目、人と違う髪。

シアン色と呼ばれる青と緑を混ぜたような色の髪は、すごくよく目立った。

黒か茶色の髪が大半のみんなからは、染めているわけでもないのに、何度も「染めたの?」「強制着色剤?」と聞かれる。

だから、本当に髪専用の強制着色剤で髪を染めてみても、

すぐに色落ちしてしまう。

国家指定の業者に問いかけてみても、他の人が使っているものは正常だからといわれ、

違う着色剤を使っても結果は同じだった。

だから髪の毛は染めるのをあきらめ、いつも黄色い紐で結っていた。

目の色は髪と正反対の赤。

こちらは、瞳専用の強制着色剤で毎日茶色に変えていた。

普通なら一年はもつといわれる強制着色剤を毎日つけているのはきっと私だけだろう。

寝るときはちゃんと色がついているのに、朝になるとまた赤に戻っているのだ。

体が着色剤を拒絶しているのかもしれない。

でも、どうすることも出来なかった。

だから、なりに任せていた。


でも、それが何か「生贄」と関係があるのだろうか?

私の不安はつのるばかりだった。

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