NO・2
【国家が発表、海人仍が生贄に決定】
国安新聞の一面に大見出しで載っていたのは、海人仍・・・私の名前・・・
「生贄・・・?」
何の話だかまったくわからなかった。
そんなことが、この国内で行われたことなど一度もなかったからだ。
「生贄って何よ・・・何があるのよ・・・」
私はおびえた声でつぶやいた。
誰も答えてはくれない。
私は国安新聞の続きを読んだ。
【今日、国家が新しく取り入れた制度「生贄」の実行を発表した。
生贄とは、自然との調和を図る為に、森へささげる人間のことである。
年に一度行う予定で、自然との調和には必要不可欠と国家は言う。
そして、初めての生贄が「海人仍」という国家指定の如月学園の生徒だということが発表された。
尚、この制度に反した者は、直ちに処罰され、懲役10年から20年までの刑が処せられる。】
何よ、これ・・・
生贄って・・・
自然の調和・・・
意味わかんないわよ・・・
私はただ呆然と新聞に食い入ってみていた。
その時、自動式の旧式ドアが開いた。
そこにたっていたのは、国家指定の職員だった。
「すみませんが、海人仍さん・・・一緒に来ていただけますか?」
「・・・」
いやだって、そう叫びたかった。
逃げたしたかった。
でも、体は動いてくれなかった。
私は国家指定の職員に連れられ、学校を後にした。
ぬぐいきれぬ不安は大きくなるばかりだった。
私はどこに連れて行かれるのだろうか?
どうなってしまうのだろうか?
それ以外、何も考えられなかった。




