NO・1
それは、いつもと同じような朝のことだった。
私はいつもと同じように黒いセーターを着て、
いつもと同じように生まれつきのシアンの髪の毛を黄色い紐で結い、
いつもと同じように宝石のカーネリアンを思わせる赤い瞳を強制着色剤で焦げ茶にし、
いつもと同じように超小型のリスト・データを手首につけて、家を出た。
いつもと同じ朝だった。
でも、違ったんだ・・・。
私は当然のように町を歩いた。
だけど、みんななぜかこっちを見てひそひそと声を上げている。
何・・・?
どうしたの・・・?
理由のわからない私はそのまま国家指定の学校へ向かった。
ここでもひそひそという声は変わらない。
私はそばにいた仲のよい友達に声をかけた。
「おはよう」
「っ・・・」
その友達は、私の顔を見ると、舌打ちをして別の子と駆け出した。
どうしたらいいのかもわからず、私は立ち尽くした。
「あの子よ、あの黒いセーターの子」
「え・・・私この間口聞いちゃったよ・・・」
「止めとけよ、今度はこっちがどうなるかわかんないぞ」
「知ってるわよ、そんなこと」
そばにいたこの話し声が聞こえてくる。
何・・・?
私、何かした・・・?
私は大きな不安を胸に抱きながら、Bクラスの扉を開けた。
ついさっきまで騒いでいたクラスメイトの声がぴたりと途絶えた。
「何・・・?」
私は大きな不安をぶつけるようにクラスメイトを見た。
クラスメイトの視線は、私と黒板を行ったりきたりしている。
私も黒板を見た。
「・・・!」




