NO・28
その炎と水の源よ
淡い光を繋ぎ止めし
魂の叫びを聞き入れ
願いをかなえたる
探せ
炎と水を
「炎と・・・水・・・」
羽織はこの都市に伝わる“頼みの詩”が書いてある書物を目で追っていた。
炎と水。
あいつと水使いの子供のことではないか?
そんな疑問が羽織の心をよぎる。
生け捕りにする必要があるな。
二人とも。
この都市のために。
そして、生贄。
あの森から聞こえてきた声・・・
森の神など、いないことは当に分かっていた。
滅ぶ必要のある少女が、偶然赤い目をしていたので森に売ったのだ。
羽織は足を組んで考える。
前の作戦で、あいつと水使いが死んだとは考えられない。
次は・・・生け捕りだ。
片方だけでも生け捕りにせねば・・・
羽織は足を組み替えた。
「行って来る」
ここのところ、斗鬼さんは頻繁に出かけている。
しかも、夜になる間際だ。
日和と日向はなんでもないようなことを言っていたが、私はどうも気になった。
知りたい・・・シリタイ・・・
それは、いけない感情だろうか?
斗鬼さんのことが知りたかった。
私は、まだ何も知らない。
知りたがりといわれてもしょうがない。
でも、そう思ってしまうのが人間という動物の欠点だと思う。
どうしても、何をしても、知りたいと感じた。
それは、いけない感情だったのかもしれない。
私は、また迷惑をかけている。
今はまだ知らない更なる恐怖が待っていることも知らず、私は身勝手な行動に出た。




