NO・23
「ひ・・・日和?!」
あわてて日向が駆け寄る。
「何・・・どうしたの?」
私は斗鬼さんと顔を見合わせた。
「都市だ・・・これもあいつらの攻撃だ・・・」
斗鬼さんはそう言って、羽織、とつぶやいた。
「とにかく、どうにかしないと・・・」
日和は荒い息をしてそこに倒れている。
私は日和の頬を触った。
・・・熱い。
みると、手に赤い斑点が出て、その部分だけが腫れている。
この症状は、高熱ウイルスかヨリクラゲの可能性が高い・・・どちらにしても、体を冷やして安静にすれば治る病気・・・
「日向、日和をベッドに運んで、斗鬼さんは布を・・・」
「あ・・・あぁ・・・!」
日向と斗鬼さんはあわてた様子で動き出した。
都市・・・何がやりたいの?
まさか、人体実験なんて・・・ないわよね?
私は空を見上げた。
日が隠れはじめ、赤く染まっている。
どうにかしないと・・・
私は日向について一番近くにあった無人の小屋へ入った。
「日和・・・」
日向が心配そうに日和を見ている。
私は斗鬼さんが持ってきた大量の布を水でぬらし、日和のおでこにのせた。
「でも・・・どうして・・・」
「やっぱり・・・人体実験をしようなんて思っているんじゃ・・・」
私は不安げにつぶやいた。
「人体実験か・・・羽織の考えそうなことだな・・・」
斗鬼さんはそうつぶやいていた。
「・・・」
羽織って誰だろう?
頭に浮かんできた疑問はすぐに消えた。
今はそんなことを聞いている場合じゃない。
また後で聞こう。
私はそう思って日向を見た。
「ダイジョウブだよ、日和はすぐに治るから・・・」
「・・・」
日向は何も答えない。
「日・・・向・・・?」
私は日向の顔を覗き込んだ。
「・・・!」
日向の額に汗がにじんでいた。
急に苦しそうにもがきだす。
「日向!」
嘘・・・日向まで・・・
確か、高熱ウイルスもヨリクラゲも空気感染じゃないはず・・・
つまり、体内に直接入れなければ感染しない・・・
そこまで思って気づいた。
日和はどこで感染したの?
悪寒が走った。
じゃあ、高熱ウイルスでもヨリクラゲでもない・・・何か・・・もっと危険なもの・・・
「う・・・うぅ・・・」
壁にもたれていた斗鬼さんがうめき声を上げた。
「斗鬼さん?!」
斗鬼さんの目の色が赤から青緑・・・シアン色に変わっていた。
斗鬼さんが危険だ・・・!
つまり・・・他の二人も危ない・・・!
私は他の小屋からベッドを運び出して狭い隙間に置いた。
三人の荒い息が聞こえてくる。
私はどうしていいのかもわからずただ布を交換し続けた。
都市・・・何をしたの・・・?




