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剣さえあれば魔法なんていらない!  作者: 神桜
第1章 輝ける星々
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第37話 「青年メイド」 エリア:貿易都市サウザン(魔法道具店キルア)

 

「あらあら、変態くん似合ってるわよ〜」


「まさか、ユウのメイド服姿がこんなにも様になるなんてね」


「……驚き」


「さいですか……」


 エプロンもといメイド服を無理やり着させられた俺は、レ〇プされた少女のようにただひたすら虚空を見つめていた。


「ふふっ、それじゃあ3人には明日からその服を着て働いてもらうから」


「……この姿で働く? なんのご冗談を?」


「冗談なんかじゃないわよ。だって変態くんたちはお金を稼ぎたいんでしょ?」


「いや、そうですけど……いや、そうですけどね」


「だったら文句は言わずに従いなさいな」


「ワケワカメ……」


「シャルルちゃんもシェリーちゃんも恥ずかしい思いしてるんだから、変態くんも頑張りなさい」


「頑張ろう、ユウ」


「………やるしかない」


「あーもう! わかった、やりますよ!」


 女子3人にゴリ押しされ、俺は覚悟を決めた。

 メイド服を着てやるとーー


「最初から素直にそう言えばいいのに。それじゃあ、明日の朝10時にまたこの店に来なさい。あなたたちの職場に案内するから」


「そういえば、まだ仕事の内容教えてもらってないんですけど」


「あら? そうだったかしら〜?」


「いや、しらばっくれても無駄ですよ。一度も仕事の内容は聞いてません」


「変態くんは面倒くさいわね……死ね」


 あれ、今死を願われたような……

 き、気のせいだよね?


「そ、そんなこと言わずにですね……」


「だーめ、明日のお楽しみ〜」


「ちょっ、キルアさ……」


「……〇〇〇もぎ取るわよ?」


「明日楽しみにしてまーす!」


 結局、俺は最後まで仕事の内容を聞くことができなかった。


 1


 夕日に焼ける街並み。

 俺たち3人は黄昏の空を眺めながら、無心の表情で街を歩いていた。


「女装……女装はねえよ、女装は」


「ご愁傷様(しゅうしょうさま)


「……頑張れ」


「お前たちもな」


 メイド服を着て仕事をする。

 考えただけでも死にたくなってしまう。

 確かに、幼い頃は女の子と間違えられたことはあった。

 だが、今はないだろ。

 明らかにメイド服を着た男、つまり変態だ。

 もうヤダ、おうち帰りたい……


「とにかくやるしかないか……」


「そうだね」


「……うん」


 お互いの表情を曇らせながら、ギルドへと向かって歩いて行った。

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