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剣さえあれば魔法なんていらない!  作者: 神桜
第1章 輝ける星々
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第25話 「みなまで聞くまい」 エリア:貿易都市サウザン(ギルド:輝ける星々)

 

「……開けるね」


 シェリーは男性用の脱衣所にある掃除用具入れに手をかける。


「シェリー気をつけるのよ?」


「……うん」


 わかっていると思うが、この掃除用具入れの中には俺が隠れている。

 隠れている理由は1つ、入浴中の少女たちを覗こうとしたからだ。

 ……言い逃れできない状況であることは理解している。

 苦しまず楽に死ねたらいいな……


「……っん」


 ガチャッ!

 ガチャガチャッ!

 ガチャンッ!


「……中で何かが引っかかって開かない」


 開いて……ない……!

 開いてないぞ!


「中のほうきが引っかかってるのかもしれないわね」


「……そう、かも」


「だったら無理して開けようとしなくてもいいわ。シェリーの言ってた気配はきっとネズミとかヴァンパイアだったのよ」


「……」


 そうそう、ネズミとかヴァンパ…… ヴァンパイア!?

 なんでそんな大層な化け物がネズミと肩並べてるの?

 スゲえな異世界って……


「お風呂に戻りましょ、シェリー」


「……了解(ヤー)


 シルフィーとシェリーが風呂場へと戻っていく。


 タッタッタッターー


 だが、まだ気は抜けない。

 ここで気を抜いて見つかったりでもしたら処刑待ったなしだ。

 2人が完全に風呂場へと戻るまで息を潜めなければ。


 ……


 タッタッタッタ、ガチャッ……バタンッ!


 ……行ったか?

 もう足音は聞こえてこない。

 どうやら2人とも風呂場へと戻ったようだ。

 よし。


 ガチャバタンッ!


「ぷはぁっ、死ぬかも思った!」


 掃除用具入れの中は息がしづらくて苦しかったが、その甲斐(かい)あってかなんとか死地を乗り越えられた。

 まさか、用具入れの中のほうきがつっかえ棒として働いてくれるとはな。

 天に願いが通じたのかな?


「まあなんにせよ、覗きなんてするもんじゃないな」


 覗きなんてするもんじゃない、それが今日よくわかった。

 どんな災難が降ってくるかわかったもんじゃないからな。


「そうね」


「……そう、だね」


「うんうん、そうだよなそうだよな……う、ん?」


 俺は壊れかけたブリキ人形のようにギギギッと首を後ろへと向ける。

 そこには、目が笑っていない2人の少女が立っていた。


「みなまで聞くまい」


 どうやら俺は2人の策にハマったようだ。


「覚悟はできてるってことかしら?」


「……お手柔らかに」


 せめて楽に死なせ……


「シェリー、目元をこの布で隠して」


「……了解(ヤー)


「な、何を!? うわっ!?」


 シェリーが俺を体術で床へと叩きつけ、目元に布を巻きつける。


「暗い! 何にも見えない! 犯されるぅ!」


「誰もあんたなんて犯さないわよ!」


 ドスッ!


「ごふぁっ!」


 み、みぞおちに蹴りが……


「これからみっちり拷問してあげるから覚悟しなさい!」


「ら、楽には死なせてもらえないか……」


 シルフィーのスーパー拷問教室が幕を開けた。

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