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異世界×あたし  作者: 葉山
【第二章】ようこそ、勇者様
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01.出口がない迷路は不良品【Side彼女】

「ねぇ、結局この話、ジャンルなんだったっけ?」


「ディー、何言ってんだ?ファンタジーだろ?」


「だが、最近シリアスになっていると作者がぼやいていたぞ」


「あら? わたくしはラブコメのように思えますわ」


「おや? ギャグ系ではありませんでしたか? 主に役二名」



「「スミマセンそれやめてください」」






【第五節 出口のない迷路は不良品】






「キミに誓った、あのことを覚えているかい?」


 ……また、この声。


「キミはもうキミではない別の人だろうけれど、それでも私は何度でも誓う」


 誰に、何を、誓っているの?

 キミはもうキミではないって。ねぇ、一体どういうことなの?


「私は―――――を、キミに誓おう」


 何を。そんな切ない声で、そんなにも強い意志を込めた声で、誰に何を誓おうとしているの?


「だからどうか、キミがまた代わっても、どれだけ年が経とうとも、覚えておいておくれ」






 ……また、この夢だ。

 何回目? いや、まだ二回目だけど、普段から同じ夢なんか滅多に見ないのに本当になんなの?

 おばあちゃんとビスの過去っぽい夢を見た時と同じ、とか?

 なんてそんな馬鹿な。そんな夢見っぽい力なんかいらないからね。そんな能力いらない。巫女様(笑)みたいな?

 何それ、(笑)とかつけられちゃうくらい笑えないわー。


「みゃぁう」

「ん、大丈夫」


 あたしが起きたことに気づいたのか、スバルが頭を持ち上げて、あたしを見上げてきていた。ゆっくりと背中の毛並みをなでてやるとゴロゴロと喉を鳴らす。

 ウヌディさまの落し物については……もう触れないことにした。触れちゃいけないものだと思うんだよね、うん。

 それから、ビスが逃げた負傷者が出なかった地下牢の壁が破壊されたうんぬんかんぬん。そんな感じでドタバタし始めたミモザに、「本日はごゆっくりお過ごしくださいね。詳しいお話は、また後ほど」と綺麗なお辞儀付きで言われて、お言葉に甘えてふかふかベッドで寝かせてもらった。

 自立云々でビスのところから飛び出したはずなんだけれど、こうしてまた堕落仕掛けている生活をしそうになっているってことに関しては……まぁ、今日は免除ってことで。

 て言うか、ビスは逃げれたんだ。壁破壊されたってことは、アズラスさんが助けに行ったのかな?

 壁が壊れても負傷者がでなかったならそれでいいじゃない、とか思うのはダメかな?


「本当に……動くと余計なことに巻き込まれるなら、動かない方がよかったのかなぁ……」


 はめ殺しになっている高窓から差し込む月明かりが、ぼんやりと室内を照らし出している。

 ゆっくりと体を起こすと、枕元で丸まっていたスバルがぱたりとしっぽを動かした音が聞こえた。


「みゃぁお」

「ちょっと喉渇いたから、水飲んでくる」


 どこに行くのか? と聞かれたような気がしたから、ぐっと伸びをしながら答えたけど……猫と会話が成立することに違和感を覚えなくなったよね、あたし。

 だんだん頭がファンタジー色に染まってきた気がするわ。うわ、なんか嫌かも。

 軽く自己嫌悪に陥りながらも、続き部屋だから起きなくていいよ、と起き上がろうとしていたのを止めてやる。嫌とは思っても、会話でのコミュニケーションって大事だと思うんだ。

 ……矛盾している自分、プライスレス。


「リセットしよう。リセット」


 あー、もうっ! ごちゃごちゃしすぎて何が何だか分かんなくなってきた!

 変な夢見るし、結局現状変わってないし。スバルまで巻き込んでるのになにやってんだもう。

 素足でペったペったと大理石っぽい床を踏みしめながら、続き部屋へと向かう。

 寝室とリビングみたいな感じで分かれてるんですよ奥さん。客室だとか思えないくらい立派な作りですよ奥さん。身に余る広さ云々とかね、……慣れちゃった今は特に何も突っ込めなくなっちゃった自分が怖いわー。元の、地球のあたしの部屋とか小さすぎてもはや物置レベルですよ、ははは……あれ、おかしいな目から汗が。


 確か、ミモザとの攻防戦(もちろんご主人様云々のアレ)を行ったソファーの近くに水差しがあった気がするんだけどなぁ……。

 しょぼしょぼする目を擦りながら、水を求めて隣の部屋へと足を踏み入れた。

 しん、と夜の静けさが降りているそこ。

 ……のはずなんだけど、あれ?


「すぅー…」


 あっれ。え。ちょっと待って。


「……え?」


 いやいやいやいや。

 ないでしょ。ないないないない!

 心の中で盛大にパニクったあたしを他所に、のんきに寝ている彼。

 ……もう、誰だかは言わなくてもいいよね? きっとわかるよね?


「これは、お約束の鼻をつまんで起こしてあげるフラグだよね?」

「んむぅ……」


 その安心して熟睡している綺麗な顔を眺めているうちに、どうしてだかイライラしてきたあたしは、それを実行すべくそろりと、ビスの鼻に手を伸ばした。



大体、こう、出だしに詰まる緇雨です←

書けていた部分が後半からだったなんて、そんなこと……あったんですよ('A`)

おかげで、雰囲気違いますが、これからあのいつもの感じになると思いますー

いやーたーのしーなーwww


詰まったのは節タイトルしかりですが←

ビスのターンのはじまりはじまり!

久々に連日更新が……できる、と思い、たいっ!

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