第21話 72時間の赤い悪夢 〈後編〉
翌日、
とある女子高校生達の会話が花子さんの耳に届いた。
「想子ちゃんが学校に来ていないなんて珍しいね。」
「しかも、電話をしても繋がらないんだよ。」
「何かに巻き込まれたんじゃない?」
「そんな訳無いでしょ。」
*
(花子さん)「…と言う事を耳にしたのよ。」
(エリクサー)「…そう。」
(アンノウン)「冗談はよしたまえ、花子クンよ。」
(花子さん)「冗談では無いわぁ。それに、その呼び方は辞めて呉れるかしら?」
(エリクサー)「…僕も冗談では無いと思う。」
(アンノウン)「どうしてそう思うのかね、エリクサークンよ?」
(花子さん)「そうよねぇ。でも、どうしてあなたもそう思うのかしらぁ?」
(エリクサー)「理由を説明する為にも、2人とも図書室に来て呉れる?」
*
エリクサー、花子さん、アンノウンの3人は図書室に到着した。
(アンノウン)「さぁ、この怪人名探偵アンノウンに説明して呉れるかね、エリクサークンよ。」
(花子さん)「私からもお願いするわぁ。」
(エリクサー)「…分かったよ。」
と言って僕は、
図書室の1角にある新聞が保管されている棚から説明する為に必要な新聞を見つけだし、
図書室の机の上に置いた。
*
あやひと新聞
発行日 7月○日
『横浜市内少女誘拐殺人事件、被害者増加傾向、犯人は今だに捕まっておらず』
今年に入って起きているこの事件は横浜市内を恐怖にしている。今週と合わせると49件で、被害者の数は49人である。犯人は同一人物の可能性が高いが、犯行現場や防犯カメラの映像から犯人の手掛かりとなる物が無い為、警察は頭を悩ませている。この事件の被害者を減らす為にも複数人で帰宅したり、遅い時間の外出を控えたりする事を1人1人が行えば被害者が減るとあやひと新聞社の一同は思っている。
*
(アンノウン)「で、その新聞がどうしたと言うのかね、エリクサークンよ。」
(エリクサー)「これは僕の予想だけど、想子は…」
(花子さん)「夢見 想子さんは、この事件に巻き込まれていると言いたいのねぇ。」
(エリクサー)「…うん。」
(花子さん)「私も、あなたの予想に賛成するわぁ。」
(エリクサー)「どうして?」
(花子さん)「これは、夢見 想子さん本人から聞いた事よ。彼女は1度も風邪をひいた事が無いらしいわぁ。それに、本人と繋がらないって言ってたでしょ。」
(エリクサー)「そ、そうなんだ。確かに、君はそう言っていたね。」
(花子さん)「それに、陸上部は部活動の終了時間が遅いから、下校時間がとても遅いらしいわぁ。」
(アンノウン)「…はぁ、分かったよ。それなら想子さんがこの事件に巻き込まれているとあり得るね。けど、どうしてこの事件はこんなに被害者がいるの?」
(花子さん)「確かにそうねぇ。普通、同一犯の事件ならこんなに事件を起こす事は、不可能よねぇ。この事件はとても摩訶不思議ねぇ。」
(アンノウン)「そうだよ!49件も起きていて、証拠がゼロだなんて、神しか出来ない技だよ!」
(エリクサー)「この事件の犯人は、人間では無いのかもしれない…。」
(花子さん)「えっ?そ、そんな、まさかねぇ。」
(アンノウン)「そ、そうだよ!キ、キミはこれを都市伝説か何かの仕業だと言うの?」
(花子さん)「そ、そうねぇ。そんな都市伝説がいる訳が…」
(エリクサー)「いいや、いるよ。少女を誘拐して暴行した後に殺害する都市伝説はいるよ。それは、」
*
一方、
「う、うーん?」
気が付くとウチ、夢見 想子は何処かの建物の中にいた。
「ここは…」
この場所を知っていたが、
「ど、どうなってるの?」
身体をロープの様な物で縛られている事の方に目が行ってしまった。
「ほ、本当にどうなっているの?」
と言った途端、
急に明かりが付き、
「気が付いたな。」
と何者かが現れた。
「お、おじさんの仕業?」
とウチが尋ねるとその人物はこう答えた。
「如何にも、余がソナタを昨日に誘拐し、明日の夜に暴行してソナタを殺る為に貴様を誘拐した。」
とあっさり認めた後、
その人物は急に怒り出した。
「だが、余はおじさんなどでは無い!余は都市伝説で、ちゃんとした名前がある。おじさんなどと言ったソナタに教えてやろう!そう、余の名は、」
(エリクサー&とある男)「怪人赤マントだ。」




