第18話 片脚のカシマさん
「う、噓でしょ」
ウチ、夢見 想子は左脚が欠損した女性から逃げていた。
だが、
行き止まりの路地に来てしまった。
「ワタシノヒダリアシハドコダァー!」
*
数時間前、
「マ、マズイ、このままだと遅刻する!」
と言ってウチは学校に向かっていたのだが、
「今日だけは違う道で向かおうかなぁ?」
と思い、
いつもと違う道で学校に向かう事にした。
最初はわくわくしたが少しずつ後悔していた。
「いつもの道から来た方が良かったかもしれない。」
と思ったその時、
「ゴンッ‼」
と誰かとぶつかってしまった。
「イ、イタタ。」
と思った後、
ぶつかってしまった相手を見た。
その相手は左脚が欠損した女性だった。
「ご、ごめんなさい。」
と謝るウチに対し、
その女性はこんな質問をして来た。
「ワタシノヒダリアシハドコダァ?」
と。
その質問を答える事が出来ない為ウチは、
「分かりません。」
と答えた途端、
その女性はどこからともなく鎌を出して、
「ワタシノヒダリアシハドコダァー!」
と言ってウチに襲い掛かって来た。
「あっ、これは絶対に関わってはいけないタイプだった。」
と心の中で思いながら、
ウチは逃げる事にした。
*
現在、
ウチはその女性から逃げていたが、
行き止まりの路地に来てしまった。
「ど、どうしよう?」
と思ったその時、
「地球入れ替え魔術‼」
とその女性の背後から声がした。
その声の人物はエリクサーだった。
「間に合ったみたい。その片方の脚が欠損した女性の名前はカシマレイコと言う、質問された事に答えられないとその人の体の一部を奪う都市伝説。」
とエリクサーが説明した後、
カシマレイコはエリクサーにあの質問をした。
「ワタシノヒダリアシハドコダ?」
それに対してエリクサーは、
「…分からない。」
と答えるとカシマレイコは、
「ワタシノヒダリアシハドコダァー!」
と言ってエリクサーを襲おうとしたが、
「地底の土星魔術‼」
と言ってエリクサーの周りが地盤沈下してカシマレイコは転んでしまった。
*
その後、
カシマレイコは、
「植物達の木星魔術」
で捕まえられて空想に送り返された。
エリクサーは何処かに行こうとしたが、
今まで疑問に思っていた事を尋ねる事にした。
「どうしていつもウチを助けて呉れるの?」
と尋ねるとエリクサーはこう言ったのだった。
「…いつか、分かる日が来ると思うから、その時に必ず教える。」
と言ってエリクサーは何処かに行ってしまった。
*
送還魔術師であるエリクサーは何処かに向かっていたが、
途中で立ち止まってポケットから2つの写真を取り出した。
一方の写真には、
笑顔でピースをする女性が写っていた。
想子の姉の空である。
もう一方の写真には、
人工呼吸器を付けて病室のベッドで眠っている少年が写っていた。
その病室のネームプレートには、
『雪名 エソラ様』
と書かれていた。
エリクサーは2つの写真をポケットにしまい再び歩き始めたのだった…。




