第16話 狂怖の怪人アンノウン 〈前編〉
「知っているか?横浜市立第一高校の七不思議の壱番目、怪人男子アンノウン。それは一番古くからある七不思議である。知らない男子生徒なのに、友達の様に会話をしていたらその男子生徒はアンノウンかもな。だが、絶対に正体をアンノウンに尋ねるな。尋ねてしまうと、攫われて奴の遊び道具となってしまい、二度と現実に帰れなくなるからな…。」
*
「オレさまの正体は七不思議の壱番目、怪人男子アンノウンだぜ。」
と言ってアンノウンはウチ、夢見 想子に答えて呉れた後、
「貴様はオレさまに正体を尋ねると言うしてはいけない事をしたな。よって貴様は今からオレさまの遊び道具となりオレさまから逃げて見せよ。光栄に思いながら後悔するが良い。」
と言ってアンノウンが指を鳴らすと、
ウチの足元に穴が開いた。
「きゃぁ。」
とウチが悲鳴を上げると同時に穴に落ちたのだった。
*
「・・・そろそろ起きたらどうかしら、夢見 想子さん。」
「・・・う、うーん。」
と言ってウチは目を覚ました。
「こ、ここはどこ?」
と言ってウチが驚いた。
そこはウチが通っている高校の校舎の中だが、
どこかいびつでとても不気味ばった。
「起きたのね。ここはアンノウンの範囲よ。」
と言う声がした為、
振り向いた。
「は、花子さんにエリクサー⁉」
花子さんにエリクサーがいた為、
ウチは驚いた。
その後、
エリクサーが小さな声で言った。
「ま、魔術が使えない…。」
とエリクサーが言った後、
アンノウンが現れたのだった。
*
(アンノウン)「貴様の魔術を使えなくしといてやったぞ。喜びたまえ!」
(花子さん)「やったー!な訳無いわよ。」
(想子)「そうだよ!」
(花子さん)「それで何のつもりかしらアンノウン?」
(エリクサー)「僕達を遊び道具にするつもりなら、君を倒して現実に戻して貰うけど。」
(アンノウン)「魔術が使えない状況なのにオレさまを倒して現実に戻して貰うか。面白い、実に面白い。だが、今の貴様はただの不老不死で攻撃力ゼロの少年に過ぎない。だから、貴様に勝つすべは無いがな。」
(エリクサー)「…。」
(想子)「それは違うよ!エリクサーが魔術を使えなくてもウチや花子さんが貴方を倒すし、貴方がウチらを攻撃したとしてもウチが2人を守って見せる!」
(エリクサー)「・・・想子。」
(花子さん)「・・・夢見 想子さん。」
(アンノウン)「ほう。貴様・・・面白い、とても面白い。気に入ったぞ。その仲間思いの心。そして、決めたぞ。貴様は今から10分間オレさまから逃げて見せよ。それで、貴様が十分間逃げ切ったら貴様ら3人をオレさまの範囲から出してやろう。だが、オレさまが貴様を捕まえたら貴様ら三人とも永遠に遊び道具だ良いな。」
(想子)「わ、分かった。」
(アンノウン)「では十分間、オレさまから逃げて見せよ。さぁ、走れ、踊り狂え、操り人形のごとくな!だが、貴様はオレさまの手のひらから逃げることは不可能だがな。」
*
数十秒後、
「さ、さっき巻いたはずなのに、どうしてすぐに見つかってしまうの?」
と言ってウチは驚いた。
何故なら、
巻いたのにすぐに見つかってしまたからだ。
その後もウチは走り、
アンノウンを巻いたが、
「さぁ、走れ、踊り狂え!」
と言うアンノウンの声が徐々に大きくなっていき、
「さぁ、もっと走れ、もっと踊り狂え!」
と言ってまた見つかった。
更に数十秒後、
「さ、さっき巻いたはずなのに、どうしてすぐに見つかってしまうの?」
と言ってウチはまた走り、
アンノウンを巻いたが、
「さぁ、走れ、踊り狂え!」
と言うアンノウンの声が徐々に大きくなっていき、
「さぁ、もっと走れ、もっと踊り狂え!」
と言ってまた見つかった。
まるで、
これを繰り返している様だった。
*
同時刻、
1人の女子高校生は教室で倒れていたが3人の人物によって救助されたが、
(女子高校生)「う、うう。」
(1人目の人物)「起きないわねぇ。」
(2人目の人物)「起きると思う?」
(3人目の人物)「オ、オレにも分からない。」
(1人目の人物)「この前、アンタに出会ってしまって、会議をする幻を見たけど、幻か分からなかったからねぇ。」
(3人目の人物)「あ、あの日も今日もオ、オレのせいで本当にごめんなさい。」
(2人目の人物)「あの日の被害者は僕達だったから良いけど、今日は、想子だから気付けないかも。《《幻覚》》を見ている事を…。」




