第6章 プロローグ
「<続いてのニュースです!ブリドンランド公国が壊滅しました!繰り返します、ブリドンランド公国が壊滅しました!国連軍はヘンリー大陸西部地区で反撃を続けていますが一向に有効な打撃を与えられない模様です!>」
テレビの中のアナウンサーは必死な表情で各国の様子を伝えていた。
流される映像には必死に抵抗する国連軍戦車部隊や戦闘ヘリ部隊。
それを嘲笑うかのように次々と国連軍を撃破する謎の巨大ロボット達。
現在は宇宙連邦軍第9艦隊が現れてから4日後である。
連邦軍第9艦隊は突如惑星833の住民に対して攻撃を仕掛けた。
惑星833の各国の軍は共同で宇宙連邦軍の艦隊に反撃を開始したが、負け続きであった。
ちなみに急襲してきた宇宙連邦軍艦隊を惑星833のメディアは『謎の異星人艦隊』と呼称している。
現在マスラの研究所はヤマタイ共和国政府の要請により、兵器を作りまくっている。
新型兵器を一般兵が使うには訓練の時間を大量に必要であるが、そんな事も言ってはいられないようだ。
「さて、解析も殆ど終えた事ですし、次は新型兵器の実験でも…」
と、マスラはゆっくりと椅子から立ち上がっり、疲労を取ろうと目頭を揉むマスラ。その時、
ピピピ。
と、通信機から受信音が聞こえた。
「何かありましたか?」
そうマスラは尋ねる。すると、
「<ナカグラ・エミリ様ととモチダ・マミ様がいらっしゃいました>」
と、受付に居た職員から報告された。
「んん?エミリさんは分かるけどマミさんもですか??」
首を傾げながらマスラは二人を所長室に行かせるように指示を出す。
マスラは現在地下の研究施設にいたため急いで上の階へと上がっていった。
「それで?本日はどのようなご用件で?と、いうかどうしてふたり揃って?」
マスラは所長室の来賓用のソファーに腰掛けるエミリとマミに尋ねる。
「一人で来たんですが、偶々そこで会って…」
何故か残念そうにそう言うエミリ。
「えっと、あ、私はこの前助けてくれたお礼を改めて使用と思って…」
と、次にマミが話を始めた。
「その件でしたか。いやぁ、私は偶然マミさんを見つけただけだったので、そんなに感謝をされるようなことは無いのですが…」
「でも、こういうのはちゃんとお礼をしなくちゃいけないと思っているんです!本当は手土産一つ持ってきたかったんですが、今はどこのお店も混乱しているようで…」
マミがそう言った通り現在ヤマタイ共和国では各国が攻撃をされているため混乱が起きている。
そんな状況の中で略奪が起きていないのは幸いと言える。
「はぁ、気持ちは受け取りました…。で、エミリさんはどうしたんです?」
マスラは次にエミリに視線を向ける。だが、エミリはマスラにアイコンタクトを必死に送っている最中だった。
エミリはマミを見た後マスラを見る。
「(なんでエミリさんはチラチラとマミさんを見た後、私を見るのでしょうか?)」
マスラはエミリのアイコンタクトが理解できず、キョトンとした顔をしていた。
「~~~!!!」
すると、苛立ったエミリはついに、
「あぁ!もうっ!マスラさん、この前の件申し訳ございませんでした!明らかにこちらの管理不行き届きでした!今後このような事が起きない様に全力を尽くしていきます!!」
と、言った。
マミは何のことか分からないようで目が点になっている。
一方マスラはというと、
「あぁ、あの件の事でしたか」
と、ようやく思い出したようだ。
惑星クラレスから誘拐されてきた住民をまとめる代表であるエミリは、今回惑星クラレス防衛隊のメンバーの暴走を止められなかったというミスを犯したのだ。
結果、現在基地を壊されて刺激されたヴァルカロイドたる危険生物放出され、ナンジャワレ共和国を含む周辺国に壊滅的な被害が及んでいる。
ちなみにエミリが抽象的に表現したのはマミが居た為だろう。
「まぁ、今後このようなことがないようにしていただければいいんですよ…。ただ、もうこの状況ではもう遅いんでしょうけどね…」
「はい…確かにこうなってしまってはもう…」
エミリは何処か諦めたような口調であった。
「え?え?何の事?」
そんな中マミは一人状況が理解できずキョロキョロとしているだけであった。
「マスラ所長!大変です、第9…謎の異星人艦隊がヤマタイ共和国に攻めて来ました!!」
と、職員の一人が所長室に駆け込んできた。
職員は危うく現地人のマミの前で"第9艦隊"という名を言いそうになってしまい、慌てて訂正した。
「ありゃぁ~…。面倒なことになりましたね…。さぁ、皆さん今日は帰りなさい」
マスラはそう言ってエミリとマミを帰らせる。
「(まったく。この国には我々が居るから手を出すなと言ってあったはずなんですが…。仕方がありません、ちょっとお仕置きをしましょう)」
そんなことを考えながら邪悪な笑みを浮かべるマスラであった。
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