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世界戦史の中で~研究所長の狂人マスラさん!~  作者: ルミネ
第5章 敵の施設侵入するよ!マスラさん
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第5章2話 研究所から脱出せよ!



ビービービービービー!!



 施設内に警報が鳴り響く。


 マスラ達は急いでケンル数体を培養カプセルを回収し、部屋を脱出。


「敵を発見!」

「殺せ!殺――ギャッ!?」


 途中ヴァルカ軍の兵士に見つかったが、マスラ達は難なく撃ち殺し、次の目的地へと進んだ。


「これも回収しますよ~」

 そうマスラが呑気な口調で示した場所は"頭脳"がある部屋であった。マスラは自己空間と呼ばれる別空間へ頭脳コンピューターを回収し、そそくさと部屋を出て次に地上へと戻った。

 そしてマスラ達が様々な物を回収をしている際、フォッテルはシステムにハッキングして侵入者を調べあげた。


「脱出~!」

「急いで車へ乗ってください」

 と、ルイは両手を空高く上げてポーズを取るマスラを急かす。


 そして急いで車に乗り込んだ4人は、その場から猛スピードで離れた。

 マスラとフォッテルは後部座席だ。


「どうやらこの人物達が施設内に侵入したようです」

 と、フォッテルは映像を隣に座ってヘラヘラと笑っているマスラへ見せた。


「ん?う~ん。誰でしょうねぇ、この男達は…」

 マスラには見覚えの無い3人組みであった。

 いや、この内の一人はどこかであった気がする。そんな感想をマスラは持った。


「あー…もしかしたら…」

 マスラは何かを思い出したようで自身の手前に出したモニターを操作する。

 そして、


ピピッ。


 と、モニターから音が聞こえ、合致という表記がされる。

「あ~…。カメラに映っていたの惑星クラレス防衛軍の人だ…」

「「……」」

「!?」

 マスラの言葉でマスラを冷たい目で睨むルイとモリノ。そして驚いた表情をしたフォッテル。

「まさか誘拐された惑星クラレス人を助けに残存部隊がこの惑星まで助けにきたのですか!?」

 そうフォッテルは予想をしたが、

「いや、これ誘拐されてきた本人達だね。同じく誘拐されてきた惑星クラレス市議会『エリーナ・グークスラ』議員がまとめている、『クラレス同盟』っていう誘拐被害に遭った人達が作った組織があるんだけどね。彼等はそのメンバーなんだよ」


「彼等は独自で動いていたんですか…?」

 マスラの説明でそう予想をつけたフォッテルはそう言ったが、


「いやぁ~…私がナンジャワレ共和国に敵の大規模施設があるって教えちゃって、誘拐されてきた人の管理データも詰まっているかもっていうのも言っちゃったから…」


「え…止めなかったんですか?」


「うん☆まさかたどり着けるとは思わなかったし」


「うわぁ…」


 何重要な情報を軍人でもない者に話しているんだ…。という顔を上司に向けるフォッテル。


「「……」」

 そして冷たい視線をマスラへと向けるルイとモリノ。

 いや、モリノは運転中のため、冷たい目をしながら前を見据えている。


「仕方ないじゃん!まさか惑星防衛隊がここまでたどり着けるなんて思わなかったんだもん!!それにこんな行動に出るとは思わなかったんだ!!」

 そうマスラは言い訳をするが冷たい視線は消えることは無かった。


ズバーン!!


「んへ?」

 突如地面が爆発し、大型の軍用機らしき物体が出てきた。

 全体的に黒く、無骨なつくりで機械らしさがところどころに見える。

 大気圏専用なのか、ジャイロが両翼にはまっており、砂煙を上げながら猛スピードで都市がある方へ飛んで行った。


ヒュンヒュンヒュンヒュン。


 すると、再び地面の中から円盤型の小型戦闘機らしき物体が次々と射出された。


「ありゃりゃ?あれはヴァルカ軍の大気圏用輸送機と戦闘機?もしかして、クラレス同盟の人達、敵の機体を盗んで逃げたのかな?やっるぅ~」

 と、マスラははしゃいでいた。

「感心している場合ではありませんマスラ様。敵機3つ、こちらに近付いてきます。我々の事はバレていないはずなので、恐らく目撃者は始末する。という事だと思われます」

 脱出したと思われる軍用機を追っていた機体の内、3機がマスラ達の乗る車へ向かってきた。それを冷静に伝えるルイ。


「しょうがないなぁ~」

 マスラは近付いてくる戦闘機を見ながらそう呟くと、腕を銃に変形させて、


パシュパシュパシュッ。


 と、エネルギー弾を放った。


ズドーン!

バーン!

ドガーン!!


 向かってきた3機は派手に爆発した。


「「「……」」」

 もうマスラ以外の三人は呆然と眺めるしかなかった。


「こんなに派手に破壊しては、潜入捜査は終わりですね…」

 そうルイが諦めたかのように言った。


「ありゃ~…でも、穏便に逃げ切ることなんて、どの道無理でしょぉ~」

 と、マスラは気にも留めていないようだ。


ギャーギャー!

グオォォォォオオオオオオオオオ!!!


「ん?今度は何ですかぁ?」

 次は獣の叫び声のようなものが聞こえてきた。


「げ!?あんなモノも出してきたのか!」

 今日何度目か分からない驚きをフォッテルはした。


 地面から次々と人一人ほどの大きさの建物が盛り上がってきたかと思えばその中から全身黒いモヤに包まれた人型の何かが湧き出てきたのだ。

 全身は黒く、目は赤い。さながら悪魔のようであった。


「あ、獣脳のヴァルカロイドだ」

 マスラがそう呟く。

 『ヴァルカロイド』。名前の通りヴァルカが作り出した闇の生命体。しかも知能が低いバージョンらしい。獣のように人を襲う『獣脳じゅうのう』タイプがワラワラと出てきた。

 しかもいたるところからだ。

 10や100という数では無い。千は超えているだろう。とめどなく出てきているのでもしかしたら数万体は居るかもしれない。何せ獣脳タイプは数任せで対象を制圧する存在だからだ。


「ここで獣脳タイプを投入するとはヴァルカの連中一体何を考えているんでしょうか…」

 と、不安げに意見を求めてくるフォッテルに対し、


「さぁ、狂っている連中の考えは分かりませんからねぇ…」

 そうマスラは残念そうに答えた。


「「「え…?」」」


「?」

 マスラはその後目を見開いて自信を見てくるフォッテルや不思議そうな顔をしながら見てくるルイの視線に何事か?という顔をした。

 無論、3名の意見は同一のものであった。


「「「(お前が言うな)」」」」

 である。
















 2時間後、ナンジャワレ共和国内のとある街中。

 マスラ達はなんとか街までたどり着くことが出来た。

 しかし街中は物々しい雰囲気である。


「軍用車両が街中を行き交ってますね」

 ルイが言うとおり戦車までとは言わないが装甲車や銃座が付いた車両が街を守っているようであった。


「オウコラ、待テコラ(ちょっと、停まって下さい!)」

 と、マスラ達の車は臨時の検問でナンジャワレ軍の兵士に止められた。兵士達が話す言葉はナンジャワレ語だ。


「ンダコラ?(はいなんでしょう?)」

 と、運転手のモリノが同じくナンジャワレ語で返す。


「ア?テメェ何処ノモンダコルァ?今アッチカラ来タロ?(えっと、貴方達外国人ですよね?今、荒野の方から来ましたか?)」

 そう兵士が尋ねてくる。

 焦っているようだが、丁寧に話しかけてくる。好印象だ。


「ハァ?コノ辺走ッテタダケダロォ?ナンカ文句アンノカワレェ!(いえ、この辺りを観光していただけですが、荒野の方で何かありましたか?)」

 そうモリノが笑顔で対応する。


「オウオウオウ!ッテ事ハ何カ?アッチデ起キテル事知ラネェッテシラキルノカ?アァ?(あ~、そうでしたか。では荒野の方で何があったか知らないのですね。わかりました)」

 兵士はそう言った後、


「ンジャ用ハネェヨ!テメエラ邪魔ダ!サッサト消エナ!殺スゾ!(分かりました。現在ここは危険地域になりますので封鎖されます。危険ですので早く避難してください)」

 と、誘導してくれた。


「ハッ。アンマナマ言ッテットブチ殺スゾ!夜道ハ気ヲ付ケルンダナァ!(そうなんですか!?ご丁寧にありがとうございます!では、兵隊さん達もお気をつけて!)」

 モリノはそう言って車を発進させた。


「いやぁ、流暢なナンジャワレ語ですねぇ」

 と、マスラはモリノを褒める。


「脳内に直接データを送り込みましたから」


「…あぁ。そういう事ね…」

 モリノの回答に少し残念な表情をみせるマスラだった。

 どうやらマスラは直接脳に情報を書き込むより覚えるというアナログな方法に興味があったようだ。


 そんなこんなで、緊迫した空気の中、マスラ達は空港がある都市まで目指して行った。



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