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調合19

シャルロッテに単語と文法を教わりながら、スープ以外に作ったワイバーンと藁シメジのソテー、野菜入りの卵焼きの2品のレシピも作ることになった。


「ワイバーンはね、ヴァイス、アイン、ヴィンス、エント、レイド、ノインだよ。」、

私が、ワイバーンのもも肉に振った小麦粉のような粉はメル粉という粉だった。綴りは、メイン、エント、エルテ。

「直に焼くより、表面がパリパリして、なんていうか、香ばしい? あの感じがメル粉だったとはね。うん、うん、いいことを教わったわ。」

ここまで、シャルロッテには助けてもらってばかりだったので、喜んでもらえて、私も嬉しい。


レシピがたまったら、とりあえず、私家本にできないかなぁ?

シャルロッテとグランとエルリッヒと私用で4冊。

紙自体は比較的豊富にあるみたいだし、和綴じだったら製本技術的にも簡単だし。


そんなことを考えながら、清書をしていた時、突然、目の前に白い鳥が現れた。


「エリーチェちゃん、掌を上にして鳥を止まらせて。」

私は、言われた通りに、左手の掌に鳥を止まらせた。すると、鳥は消え、左手には白い封筒が残された。


「これって、封書鳥ですか?」

「うん。あ、教えるって言ったのに、忘れてたね。ごめん。」

「この封筒、開けてもいいんですか?」

「エリーチェちゃん宛だから、問題ないよ。でも、何処から?」


私は、差出人を確認した。錬金術師養成学校入学者選抜試験担当係となっていた。

あ、不合格通知だ、これ。


「不合格通知が来たようです。」


しかし、きちんと見届けなければならない。そうしないと新しいスタートが切れないのだ。

私は、ペーパーナイフを借りて、封を切った。


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エリーチェ=コー殿


この度は、来年度当校入学者選抜試験に参加いただき、誠にありがとうございます。

厳正なる選考の結果、誠に残念ながら、今回は、御希望に沿いかねる結果となりましたことをお伝えします。

大変恐縮ではございますが、御理解いただけますよう、謹んでお願い申し上げます。


           錬金術師養成学校入学者選抜試験担当 ライラ=ノイマン

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もう一枚、紙が入っていた。


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エリーチェ=コー殿


先日は、御来校いただきありがとうございました。

再度、直接お会いして、相談させていただきたき儀がございます。

シャルロッテ=ベロア氏同伴でお願いします。

つきましては、なるべく早めの日程で、御都合を教えていただけないでしょうか?

封書鳥用の封蝋を同封いたします。


               錬金術師養成学校校長 コーネル=サンタナート

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「呼び出し状が入ってました。」


シャルロッテに伝えると、シャルロッテも何時の間に受け取っていたのか、封筒をヒラヒラさせて、「こっちも同じく。」と、言った。


何か、問題になるような事した? そして、またもやシャルロッテに迷惑を掛けてしまうとは……。

私は、申し訳なさでいっぱいになった。


「あの、封書鳥用の封蝋を入れておくってなってますが、このワックスのことですかね?」

逆さにした封筒からワックスの欠片が出てきた。

「そう。それが封書鳥の本体なの。封書鳥で返事を送れってことで、同封するのは返信催促の意味よ。」


手紙を書いて、宛名と差出人の書かれた封筒に入れ、封をし、封蝋に自分の印を押すと、封書鳥となって相手の元に届くのだそうだ。印は予め登録しておかねばならないが、指紋でも代用できるらしい。ただし、押す時に熱い。


「やけどになるほどではないけどね。何通も手紙を書く人や、仕事で必要な人は登録印を作るね。登録はギルドでも行えるし。」

今回は、登録印が無いので、指紋で封書鳥を飛ばすことになった。

2人で決めて、明日の午後か、明後日の午前中を指定する。


「結構熱いですね、これ。……私も、登録印を作ることにします。」

封蝋が固まると、瞬間、白い鳥が現れて、そして消えた。

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