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ノワール・ルージュ2  新大陸編  作者: 花屋敷


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第60話

 螺旋状の階段の途中でしっかりと睡眠をとったダンは起き上がると食事を済ませ、地下4層のSSSクラスのフロアの攻略を開始した。


 フロアにいるのは魔人達だ。杖を持っている魔人や大剣を持っている魔人らが単体、時に複数体でダンに襲いかかってくる。それらを倒しながら周囲を探索しながら草原の中を進んでいくダン。彼ら魔人は上の層同様に一言も言葉を発しない。ダンを見つけると無言で襲いかかってくるが今までの鍛錬で更にスキルをアップさせていたダンは彼らの攻撃を見切り、そして確実に片手剣の一振りで仕留めてはフロアの奥に進んでいく。


 草原は緩やかな起伏があり所々には大木が生えていた。そんな中を魔人を倒しながら探索して進んでいくダン。草原が中心だが時折森も見え、その森の中にはいるとそこにもいる魔人達を倒しながらゆっくり探索を進めていった。


 フロアの中では太陽はずっと上にあり常に昼間の状態が続いていた。ただダンジョンの不思議で常に風が吹いているので暑さはそれほど感じない。


 草原や森を進んでいくダンにとってはもはやそこらにいるSSSクラスの相手も脅威にはなっていなかった。襲ってくる魔人達を剣を主体に時折魔法も織り交ぜて倒していく。そうしながら探索を続けていたダン。森を抜けてしばらく草原を歩いていると前方に小さな小屋を見つけるとそこに近づいていく。


 小屋の周囲には魔人達はいないが小屋の中からは4Sクラスの気配が漂っている。両手に片手剣を持って小屋に近づいていったダンは小屋の前に立つと立て付けの悪い扉を蹴破った。するとそのタイミングを待っていたかの様に中から大きな魔人が1体大剣を振り下ろしながら飛び出してきた。


 魔人の攻撃を十分に予測していたダン。飛び出してきた魔人の攻撃を体を左に動かし、交わし際に片手剣を横に払ってその腹に大きな傷をつける。


 雄叫びを上げて魔人が振り返った時には 既にダンはその魔人の正面に立っていて


「遅いんだよ」


 と言うなり剣を横に振って魔人の首を刎ねた。周囲から気配が消える。

 首を刎ね飛ばされた魔人が光の粒になって消えていったのを見て小屋に入ったダンはその床の上に宝箱があるのを見つけるとその箱を開けた。


 今度は薄い緑色をしたガラス玉の様は球体が中に入っていた。紫の球体と同じ大きさだ。それを確認するとダンは緑の球体をアイテムボックスに収める。


 それから立ち上がって小屋の中をぐるっと見渡したがは他には気になるものはなさそうだ。もう一度床を見てみたが違和感も魔獣の気配も感じない。


「隠し部屋はなさそうだ。モスト大陸の最後の扉と同に様にこの2つの球が扉を開けるトリガーになっているのかもしれないな」


 しばらく小屋で休んだダンは再びこの草原のフロアの攻略を開始した。フロアは広く奥に行くほど魔人の数が多くなっていくがそれらを倒して進んでいくダン。魔人を倒す度に体力が回復するので連続で戦闘しても全く疲れない。


 草原を歩きながら次々と魔人を倒し奥に進んでいったダンはようやく下に降りる階段を見つけた。階段の一番上に立ってたった今攻略したフロアを振り返って見る。


 シグナギ大陸を模した様な造りをしていたこのフロアは広く攻略に時間はかかったが危ない場面もなくトリガーであろう球も手に入れたダンはしばらく草原を見てから身体の向きを変えて下に降りる階段に足を踏み出す。


 その階段は今までとは違って湾曲しておらずに真っ直ぐ斜め下に伸びているがその先が見えない。深い闇の先に階段が伸びている様だ。周囲に気を配りながら階段をゆっくりと降りていくダン。壁には光苔なのかぼんやりと灯りがあるので足元を踏み外すことはないが先が見えない程深くまで階段が伸びている。しばらく歩いたダンが途中で足を止めて降りてきた階段を振り返ると階段の入り口が上の方で小さく見えていた。そして降りていく先はまだ見えない。


 どれくらい歩いただろうかと思うほどの時間が経った頃にようやく階段が終わり地面になった。階段を降りた先は一本道の洞窟の通路になっていて薄明かりの中通路が奥まで続いている。


 階段を降り切ったところで立ち止まって水分を補給したダンは通路を奥に歩き出した。その通路はしばらく直線だったが途中から右に90度近く曲がっている。その曲がり角に近づいていくと奥から強烈な気配が漂ってきた。両手に片手剣を持って慎重に歩みを進めるダン。気配は4Sクラス、いやそれ以上だ。


 通路を右に曲がるとその先20メートルほどの場所が広場になっているのが見えた。そこは明るく、そして広場の奥には頑丈そうな門が見え、その前には今までこのダンジョンで会った魔人よりも更に一回り以上大きな魔人が両手に斧を持って立っているのが見えた。目は閉じられている。


「あいつが門番か。ランクは4Sクラス以上、魔人領のボスと同じか少し弱い程度だな。相手としては申し分のない相手だ」


 4Sクラス以上の魔人を見ても怯むどころか闘志を燃やすダン。ある程度近づかないと攻撃をしてこないのだろう。ここから見ている限り魔人は門の前でじっと立ったままだ。


 ダンはその場で立ったまま先にいる魔人を睨みつけて気合いを入れる。十分に気合いを入れると両手に片手剣を持って戦闘態勢で通路を前に進み出した。


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