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オーダ戦⑤




---


黒煙が晴れ、コラプサーの残骸が蠢く中──

その背後に、オーダの姿が静かに立っていた。表情一つ動かさず、冷たい眼光でカイたちを見据える。


「無駄だ。どれだけ足掻こうと──お前たちは“理”を超えられん」


オーダが指を鳴らすと、残されたコラプサーの核が一斉に光り、再び融合を始めた。だが──


「……だからこそ、命を燃やすんだよ!」


カイが疾風のごとく駆け出す。右腕の“断誓のカゲヨロイ”が空気を震わせ、炎のように燃え上がる。

その背後、ノクスが影を跳ばせ、オーダの足元に罠のように広げた。


「影縛り・双結そうけつ!」


オーダの影がねじれ、両足を瞬時に拘束。動きが止まった一瞬──


「今だ、エルナ!」


ノクスが叫ぶ。カイが背後から光をエルナの手へと送り込む。

「想いを……全部込める!」

エルナの身体が輝き、空に舞い上がる。


「ルミナ・エクリプス──最大出力!!」


巨大な光の矢が、天空を裂く。その中心に、エルナの意志と魔力が結晶化し、巨大な月のごとく輝く。


「ミラージュ・クラフト……!」


光の矢が空中で無数に分裂し、複製体が空を覆うほどに展開されていく。

そのすべてが、標的──オーダと融合コラプサーに向かって、撃ち放たれた。


「──撃てッ!」


全矢同時に、閃光が地を裂く。爆音とともに、オーダの防御障壁が砕け、コラプサーの再生核すら焼き切られた。


「が……ッ」


オーダの瞳が初めて揺らぎ、全身を爆炎が包み込む。


「やった……!」

エルナが膝をつき、息を荒げながら呟いた。


立ちこめる煙の中、崩れ落ちるコラプサーの躯──

そしてその中央、深手を負ったオーダの姿が、未だ立っていた。


「──愚かな……。それでも……なお、立つのか……」


しかし、傷は深く、再生も追いついていない。

ついに、戦局は──カイたちの手に傾いた。



---




---


オーダの全身が焼け焦げ、煙を纏いながらもなお立ち続けていた。

だがその瞳には、諦めの色はなく──むしろ、狂気が宿っていた。


「……ならば、最初からお前たちは“選ばれていなかった”ということだ」


オーダが腰の装置に手をかざすと、檻の中に横たわっていたリクの身体が突如浮き上がる。

ノクスが叫ぶ。「リクッ!」


カイとエルナが走り出すよりも早く、オーダの掌から黒い霧が噴き出し、リクの胸へと侵食していく。


「やめろ……!やめろォッ!!」


カイが断誓のカゲヨロイで跳びかかるも、時すでに遅し。

リクの体が痙攣し、目を見開いたまま、黒い紋章が皮膚に浮かび上がる。


「これが“完全なるコラプサー”。人の意志と、兵器の進化が融合する究極体だ。お前たちの"希望"が……滅びの鍵になるとはな」


オーダが、血に塗れながらも満足げに笑う。

「ハハ……ハハハハハハ!! 最高だろう……!? これが、私の“完成形”だ!!」


リクの体から放たれる魔力は暴走し、周囲の空気すら歪めていく。

今やリクは、コラプサーと化しながらも意識を失ったまま、浮かび上がっていた。


「止めなきゃ……あれが本格的に動き出せば、世界が──!」


カイたちは最悪の選択を突きつけられる。

“仲間を救うのか、世界を守るのか”。




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