47 俺より強いやつに会いたくないから行く
「ふむ、、、硬いな。かなり手加減したが、ニヴォー99の私の一撃を受けて無事とは、、、」
瀟洒な白い館のベランダからぶっ飛ばされたオレは庭のきちんと刈り込まれた植え込みに頭からぶっ刺さった。おしゃれな服を着て来ていなくてよかった、そんな服は持ってはいないが。
「やはり、あの噂は本当だったのか・・・?」
「ヒラーさま!いまわたくしが駆けつけて治療いたします!」
「ヒラー、僕をかばってくれたんだね、ありがとう。君のことは忘れないよ、いつもの感じだときっと何ともないだろうけど」
「・・・興が削がれたな。今日のところは終わりにしよう。ヒラーよ、でしゃばるなよ」
オレ?知らんし、、、てかっ、早く抜いてくれ!
「ヒラー様、おいたわしや・・・」
駆けつけたジャンヌがひいこら頑張って抜いてくれた。卑猥な意味じゃないよ?
「ジャンヌ、ありがとな。ワインが一杯ダメになっちまった。なんなんだ、あいつは、、、」
「あの方は、、、プラトはこの都市トロイの領主です」
なななっ、なんだってー!!
「あいつがか、、、目をつけられちゃったかな、、、?」
てか、ニヴォー99ってなんだよ。ラスボスかよ。人類の最高峰が80じゃなかったのかよ。
「遅かれ早かれぶつかっていましたわ。わたくしを守ってくださいませ、ヒラー様」
なんで?やなこった。
プラトはいつのまにか居なくなっていた。
月が綺麗だが、飲み直す気分でもなかったのでおいとますることにした。徒歩で、2人はかちより帰った。ジャンヌの帰りがけの瞳はいつもより潤んでいた。
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「おはよう、ヒラー。昨日のワインは絶品だったね」
「エミール、おまえもう少し言うべきことがあるだろう」
「あの男かい?あんなの日常茶飯事さ。僕は迫害されているからね」
「前も言ってたな、、、でもそれっておまえの性格が悪いからじゃね?」
「何を言うんだい、こんなにも公明正大な僕をつかまえて」
「・・・まあいいや。ところで、いい機会だし、前にも言ったとおり武者修行の旅にでようと思う」
「ヒラー、分かり易すぎるよ。そんなに昨日人形みたいにふっとばされたのが悔しいのかい?」
「いや、、、まあ、、そういうわけでもなく、、なんというか、、、とにかくだ!ニヴォーを上げてオレも強くなりたいんだよ!」
もしかしたら魔法も使えるようになるかもしれない。
「僕は止めないさ、頑張って来てくれたらいいよ。また僕をかばう機会もあるだろうし」
ファッ!? こいつもうダメだ、ここを早く出よう。
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「ふー、やっぱり現実世界は落ち着くなあ」
洗足池のほとりのカフェで飲むコーヒーとのひとときは最高だ。ニャムルは女子店員さんにもらった猫餌をかっこんでる、ペット可のカフェで良かった。なぜかそうそうに店員さんの心を掴んでいる。
とりあえず問題は先送りすることにした。そんな都合よくテンポよく話が進むわけないだろ?人とは怠惰な生き物なのだ。
"…政権は、先の選挙での大勝を受け、改憲準備に本格的に入る模様……ドローン開発に立ち遅れる日本は…...タイでの観光ブーム.....アメリカでは、除草剤が効か…"
テレビのニュースを久し振りに見た。特段、世の中に変化は無いようだ、オレに関係あるような変化は。
中華料理屋龍門のおっちゃんと、嘉玲に会いに行ったが、問題は特にないそうだ。キノコをまた大量納入しておいた、最近は政治家が出入りするような高級料理店にも卸しているらしい。
嘉玲は相変わらずオレと会うと嬉しそうだ。今度一緒の旅行にでも誘おうかな、ぐへへ、、、。
武者修行など後にして、当面はゆっくりすることにした。日本では、金こそがちからなのだ。その意味ではオレは金に所属している。




