42 地方の名産って同じ材料をよく使うよね
さてと、、、なにしようかな。
ギルドを出るとまだ太陽は南中する前だった。
「ヒラーは今日はどうしたい?折角だからギルドメンバーとしての仕事でもしてみるかい?薬草の採集でも簡単なモンスターの退治でも良いだろう」
「そうだな、、、その前にメシでも食わないか?お腹が空いちまって」
「そうだね、僕も朝早くから採集したから食べ過ぎない程度に腹拵えをしたいかな」
「この街の名物はなんだ?」
「鶏の赤ワイン煮と卵サラダさ」
「うまそうだな、じゃあそ」
「ちょっと、無視しないでくださいまし。ならば、私がご馳走いたしますわ」
ちっ、、、自然な流れで撒けるかと思ったのに。
「どうせ高級レストランだろ?オレは庶民派なんだよ」
「回復させるもの?私の館で専属のシェフに何でも作らせればいいですわ。美味しいんですのよ」
これは行ったら親族とか出てきてめんどくさいパティーンだ・・・
「いや、遠慮しとくよ。オレたちは普通の飯屋に行くからさ。お嬢さんがいかないようなやつ」
「・・・分かりましたわ。しつこい女は嫌われますもの。ご尊顔を拝すことができただけでも重畳ですわ。ただし、次回こそ御礼はさせていただきます」
そう力強く言い放った絶世の美女は颯爽と去っていった、、、あっ、コケた、、、見なかったことにしよう。
エミール垂涎の飯屋はまあまあ美味しかった。壁の中はそこそこ物資であふれているようだった。
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「ヒラー、武器は持っているのかい?」
「そうだなあ、このグローブかなあ」
取り出したるは適当にネットでポチったバイク用グローブだ。指先が出てるタイプの。
「それだけで?格闘術を極めているのかい?ニヴォー2だと自殺行為に思えるけど、、、」
「そうはいってもだな、あの緑色のやつくらいなら眠ってても勝てるぞ」
「ゴブランを?ふむ、、、友のいうことだから信じるべきか。ならばモンスター退治といこう。僕だってゴブランくらい倒せるしね」
街を出て北の森の近くまで来る。
ダンジョンは西だ。
「この森のはるか先には黒い森が広がっているらしい。なんでも、魔素を溜め込んでモンスターを作り出す悪魔のような木々だとか。そうした環境に適用した生物がモンスターということだね」
ふーん。
「すると、なぜモンスターたちは時たま人の領分を侵すような真似をするのだろう?森に住んだ方が快適じゃないか」
そうかもしれんな。
「僕は黒い森には何か意思があると考えている。というより、植物は人間より繁栄した存在だからね。ツルニチニチソウですら、日陰から日向に蔓を延ばし、蔓延る。中で争ってばかりの人間とは違うね、植物の方が優秀さ。そもそも動物は植物に・・・」
「それ長くなりそうだからやめてくれ。その黒い森は動いたり話したりする存在なのか?」
「それは誰にもわからない。誰も奥まで見たことないからね。一部の領域で一応は意思疎通ができる、人間とは敵対している耳尖り族なんかに聞いてみたらいいのかもしれないね。おっと、お客さんだよ」
耳の良くなったオレは早々に気づいていたが放っておいた。ゴブランたち、遅すぎるもん。
「それではお手並み拝見といくよ!」
エミールは力強くそう言い放ち、オレの後ろに素早く隠れる。
オレは仕方なしにゴブランたちの方へ走っていき、そのままのエネルギーを込めて、拳を振り抜く。胸にグローブがめり込んで、ゴブランが1匹10メートルくらい吹っ飛んだ。あと2匹も同様に殴ってぶっとばす。
「ヒラー、強いんだね。なかなか良いコンビになれそうだね、僕たち」
エミールの発言は無視して、身体に入り込もうとする微かななにかを感じとる。
これが魔素というやつか。




