第四十一章 宴の準備
空には真っ赤な太陽。
上空から降り注ぐ、雨。かかる虹。
村のあちこちから噴き出る水。
噴水から、井戸から、公衆便所から。
え?公衆便所からは汚い?
いや、それ私に言われても…。
「雨だ、雨が降っておるぞ…。これぞ、奇跡…」
「みろ、水だ。」
「湖ができておるぞ…。」
「水じゃー。」
「奇跡じゃ。ああ、女神様…。」
乾いた畑の水路内に入り込む砂と暑い日差し。
そして、その砂を覆うように流れ込む大量の水。
湧き上がる歓声。
噴き上がる水。
水の中に飛び込む村人。
それをあわててバケツですくう人。
天に祈る人。
乾いた大地はあっという間に水に覆われていった。
☆☆☆
パンパンパン、宙に上がる空砲。
色とりどりの旗が掲げられ、そこかしこに仮設のテントが組まれ、露店が出されている。
あっちではホットドック。
もぐもぎゅ。
こっちではクレープ。
もぎゅもぎゅ。
「アリア、食べすぎ…。」
今日は水路の開通記念というわけでお祭りの真っ最中。
「女神様ぜひ、うちの商品も…。」
「なら、こっちも…。ぜひっ。」
二人の前に積み上げられていくごちそうの山。
「ここは天国ですか?」
「いや、地上ですのじゃ。」
村長さんには今日の主役って書いてあるタスキをわたされるし…。
いや、一応つけてみたけど。なにこれ?
「今日の主役です‼なんちって。」
「女神様、ソレちょっとダサいかも…。」
小声でイブちゃんに言われる始末。
「だよね‼よし外そう。」
その間にもどんどん積み上げられる、フルーツに、サンドイッチ。
「うわっ、女神様すごいごちそう。これどうするの?食べきれる?」
「どうしよ…。」
「これは宴会でも開くしかなさそうね…。」
☆☆☆
その日の夜。
夜な夜なともり続ける明かり。
炎の周りで踊りあかす人々。
料理に顔を突っ込む人。
「しっ!見ちゃいけませんよ。」
そのまま寝てしまう人。
「んがっ。」
朝まで踊りを見ている人。
「ははっ、今日は最高の一日だよ。」
楽器を奏でる人。
神に祈りをささげる人。
「ああ…、神よ。」
その日、村では朝まで、火が消えることはなく、この村で最も長い一日となったのだった。
☆お知らせ☆
物語も終盤に入ってきました。
ページ下部よりもう一つの連載作品、魔王として転生したのですが、聖属性だったので、配下の魔物たちを浄化してしまったのですが、これからどうすればいいですか?に飛べるリンクを追加しました。
なぜか、魔王として転生した主人公が色んなものを浄化しまくるおはなしです。
こちらも併せて読んでいただければと思います。
面白ければ評価、ブクマお願いします☆




