第四十章 巨人たちの足音
それは明らかに押してくださいお願いしますと言わんばかりの盛り上がり。
押すなよって書いてあっても押すタイプのやつ。
というかそうだよね?
たぶん。
押してみる価値はあり。
うん、と頷くマリア。
「それじゃあいくよっ。ポチッとな。」
ぶおおおおおおおぉぉぉぉぉぉん。
岩の内部から聞こえるものすごい音。
なにこれ?大丈夫なやつ?
「起動をカクニン。」
しゃべった!?
「アクセスコードを承認します。」
しゃべる岩なんて地上にあるの!天界にすらないのに!
「アクセスコード読み込み失敗。」
「現在この機能は使用できません。」
というか聞いたことないし。
「破損したデータを隔離。」
これほんとに岩?
「いや、しゃべる岩なんてないでしょ。」
「再起動します。データをダウンロード、再起動まで、03、02、01。」
「あるとしたらトロール、それともなんかの魔道具かしら。」
「システムオールグリーン。」
「ハッチを解放します。」
「それとも伝説にある巨人とかかしら…。」
うぃぃぃぃいいん。
近未来的な音を立て開く扉。
中からものすごい光。
中には白色の明かりで照らされた操縦室みたいな部屋。
「なにこれすごい。」
操縦席にはたくさんのレバー。どれを触れば動くのかな?
「これって動くってことよね。どういう仕組みで動いてるのかしら?」
マリアがたくさんのボタンを不思議そうに見つめる。
「とりあえず触ってみよー。」
こういうのは説明書を読むより触った方が早い。何より説明書なんてない。
「えいっ。」
「ちょっ、アリア、変なボタン触らないでよ。というかそれやばいボタンなんじゃ…。」
よく見ればボタンには真っ赤な感じに白のドクロマーク。
いかにも、押すなって感じ…。
これは…。
「やっちゃったかも…。」
☆☆☆
ブーブーブー。
急に操縦室の中にサイレンの音が鳴り出す。
白い照明は赤くなり、どう見てもヤバい雰囲気を醸し出す。
「緊急用自爆装置がONになりました。至急本艦より、退避してください。繰り返します。本艦はこれより自爆します。至急退避してください。繰り返します…。」
「爆発まで。10…。」
「えっ?ちょっと待って?やばやばっ。」
「9。」
「急いで。」
「8。」
「7。」
「6。」
「はあ、はあっ。」
「5。」
ガタン。
操縦席のドアを閉めるあたし。
岩はすっかり元通り。
ドアがあったかも分からない。
「4。」
「3。」
「2。」
「1。点火。」
どっっっかかぁあああああああーーん。
とてつもない爆風と水しぶきで宙に浮く体。
たくさんの水しぶきに、太陽のまぶしい日差し。
ん?太陽?
さっきまで暗闇の中にいたはずだけど…。
目を開けばそこは空の上。
水しぶきと一緒に爆風で吹き上げられるあたしたち。
「わー!」
それと同時に村のあちこちが裂け、水が噴き上がる。
「あっ、女神様だ。おーい。」
イブちゃんの声。
「おーい。」
空中落下しながら手を振るあたし。
そして羽を使ってスタンと体操の選手みたいに綺麗に着地。
「やっぱり、女神様は女神様で魔法使いだね☆天気だって自由自在だし。」
こっちに向けて走ってきた後、目をキラキラさせながらそういうイブちゃん。
「私にも教えてほしーな。魔法の言葉☆」
「いや、これはね…。カクカクしかじかで…。」
☆お知らせ☆
物語も終盤に入ってきました。
ページ下部よりもう一つの連載作品、魔王として転生したのですが、聖属性だったので、配下の魔物たちを浄化してしまったのですが、これからどうすればいいですか?に飛べるリンクを追加しました。
こちらも併せて読んでいただければと思います。




