第四十二章 お野菜☆大作戦
水、水、水。とにかくたくさんの水。
ぺんぺん草も生えない土地であった乾いた大地に植えられた、たくさんの野菜。
水のなかった川には魚が泳ぎ、小麦を挽く水車が回る。
野菜の種は村人のみんなが倉庫の奥から引っ張り出してきたのだとか。
「みんな、種の植え方はわかる?」
今日は子供たちの種まき教室。
今、村は、休耕地を復活させたり、新しく、水路を作ったり、壊れた風車を直したり、大人たちは大忙し。
あと、ついでに、村のすみっこの高台にあたし達の神殿も建設中。
完成はまだだいぶ、先。
というわけで、皆、大忙しなのだ。
「まず穴を掘って…。」
「めがみさまできたー。みてみてー。」
「まあ、とっても上手。」
「めがみさまー。おれのもみてー。う〇こ。」
「あーう〇ことかいっちゃいけないんだー。」
うん、にぎやかでよろしい。
「そして、種を入れます。」
「はーい。」
元気に返事するみんな。
「そしてやさしく土をかけて…。」
「大きくなりますように…。」
「おおきくなりますように…。」
「おおきくなりますよーに。」
ところで、天界にはこんな言い伝えがある。
それはそれまで、干からびていた土地にたくさんの恵みの雨をふらせたというとある大天使様のお話。
え?急に唐突にどうしたかって?
尺稼ぎ?そんなわけないでしょう。
今は村の子供たちのお守りを任され中。
子守歌代わりのよみきかせってことね。
村人たちの願いを聞き届けた、天使様は村にたっぷりの魔力を含んだ、雨を降らせたの。
畑は見る見るうちにうるおい、大地は潤いを取り戻したわ。
でもね、村人たちは、めんどくさがって水を畑にあげなかったの。
すると、その日の夜。
そうね、深夜一時ぐらいにしましょう。
コンコンコンコン。
家のドアを叩く音がしたの。
こんな時間にだれだろう、不思議に思った村人は、こっそり、窓からのぞいたの。
そしたら…、そこにはおおおきな、おおおおおおきなカブがその葉っぱを振りかざして、ドアをたたいていたの…。
そのカブはこういったそうよ。
「わるいごはいねぇがー。」
縮こまり、ぷるぷるする子供たち。
翌朝。
恐れをなした村人たちは信託を行ったの。
すると、その大天使様はこういったわ。
「モノには魂がこもる。大切にすれば、あなたに幸運を、ぞんざいに扱えば、あなたに必ずや、不幸をもたらすでしょうと。」
それから、村人は毎日、畑へ出かけ、毎日お世話をしたの。
水やりに、肥料、害虫駆除。
それからカブはすくすくと育ち、村一番のとても大きなカブになったわ。
そしてそれから、カブが夜動くことも、家のドアをたたく、こともなく、それどころかとっても、おいしいスープになったようよ。
そして、余った株は市場で売りにだされ、とんでもない値段がついたの。
そして村人は幸せに暮らしたのよ。
「みんなも、ちゃんと、面倒を見るのよ。これは女神様との約束。」
「ゆびきりげんまんうそついたら、はりせんぼんのーます。」
「ゆびきった。」
☆お知らせ☆
物語も終盤に入ってきました。
ページ下部よりもう一つの連載作品、魔王として転生したのですが、聖属性だったので、配下の魔物たちを浄化してしまったのですが、これからどうすればいいですか?に飛べるリンクを追加しました。
なぜか、魔王として転生した主人公が色んなものを浄化しまくるおはなしです。
こちらも併せて読んでいただければと思います。
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