第三十一章 隠し味は愛情です。
それはマリアがお花を摘みにいっていた時のこと。
「アリア、ちょっと火みててくれる?」
コトコトコトト。
プツプツあわわ。
お鍋で具材を煮込む音。
建物内に漂ういい匂い。
そしてそれをおたまですくうあたし。
「ちょっと味見‼」
ずずずずzz。(スープをすする音。)
「うーん。」
なんいうか。なんか味が足りない。
深みがないって言うか、もうちょっと刺激が欲しいかも。
「何かないかな?」
自分のリュックをひっくり返すあたし。
でてきたのは、テストの紙きれ(点数はきかないでね。)と、なんかきれーな羽、そして、空っぽの中身の入っていないガラスの瓶と、虹色の液体の入ったガラスの瓶。
「あんまいいの入ってないなー。」
まぁ当然か。というかほとんど食べれないヤツじゃん。
と、ひとつの瓶に目が留まる。それは虹色の液体の入ったガラスの瓶
たしか、授業で作ったえりくさーってやつで天使にとっては栄養剤みたいなもの。
これいいじゃん。そう心の中で勝手に思うあたし。
栄養付けるの大事だよね。
「そうだエリクサーいーれよっ。」
これ、うまいんだよねー。
学校の購買にも売ってるんだー。
眠気が覚める‼とかいう歌い文句で。
使いかけだけどいいよね?
こないだちょっと飲んだ。眠すぎて。
別に口はつけてないから、振りかけたり、薄めて飲むやつだからね。
というわけで衛生面もオッケー、問題なし。
自分で聞いて自分で答える自己完結スタイル。
すぽんと可愛らしい天使の羽の装飾のついたガラスの栓を抜いて。
ばかっ。とぽぽぽぽ。
お鍋に注がれていく虹色の液体。
「このぐらいかな?」
徐々にスープの上に虹色の塗膜が形成されていく。
「おお‼…レインボー☆ミ」
そこはかとなく、レインボー。
百点満点レインボー。
なんだか、とても元気の出そうな色。
味はどうかな?
お玉でスープをひとすくい。
うん、おいしい。味に深みもでて出てバッチリ。
「これでよしっと。」




