第二十七章 襲撃
人間の女の子が帰った日の夜。
アザラシやペンギンも当然、寝ている時間。
長イスの上で寝ていると外から何やら騒がしい音。
「ふぁああ。?」
物音のあまりのうるささに目を覚ますあたし。
「なんだろ?」
長椅子の上からなだれ落ちる毛布。
耳を澄ますと…。
いくつもの足音と、炎の燃えるようなパチパチという音。
ステンドグラスも赤く染まっている。
なんか、やばげ。
「どうしたの?アリア?こんな時間に?」
こちらも「ふぁああ。」と大きく伸びをし、起き上がるマリア。
「火事?」
外の様子を見て答えるマリア。
「もしかして、あたしたちが原因?」
「火の不始末とか?」
「どうかしらね?でも、それにしても、騒がしいわね。」
もちろん。あたしたちも、焚火をしているけど…。
それよりだいぶ大きい。
「動物さんが山火事で逃げ出してるとか?例えば、クマさんとか。」
がぉおおおお。
あたしの脳内で再生されるクマさん。
かわいい顔して凶暴
手を出そうものなら。
ぐわわわわぁ。
「クマだとしたら危険だよ。通路をふさがなきゃ…。腕から先がなくなっちゃう。」
通路の奥に微かに光。
アレは目?
「もう来ちゃってるかも。」
急がないと…。
食べられちゃう。
「とりあえず。長椅子でふさぎましょう。」
えいっ。
扉を閉め、縦や横に並べられていく埃をかぶった長椅子たちを並べる。
大量にある長椅子を積んでバリケード状にするのだ。
これで開かないはずだよね。巨人とかが攻めてこない限りは。
しばらくすると、ドンという大きな音。
積まれた長椅子が大きく揺れる。
「やばいかも。」
イスを一生懸命、押さえつけるあたしたち。
どおおん。
再び大きな音。
神殿の天井からは埃。
崩れ始める長椅子の山。
そしてその向こう側から現れたのは…。
眠い目をこすり、それをじっと見つめるあたし。
「ヒト?」
人間の女の子よりも大きなヒトだったのです。




