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空のおとしもの  作者: stardom64


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第十六章 森の中で見つけたおおっきな☆三角屋根の〇×△×



ザッーと雨の降る中、森の中を走って行くあたしたち。

目指すはさっき見た人が住んでいそうな建物。


雨はいっそう、勢いを増して降ってくる。


「すごい雨。」


「早く、雨宿りしたいわね。」

服はもうびしょびしょ。


レインコートのポケットからは水。

それでも、ぬかるんだ、地面をブーツで蹴り上げ、前に進んで行く。


「見えた!!」

雨粒のシャワーの先にあったのはおおっきな三角屋根の白い石造りの建物。


雨雲のせいで…それとも地上では夜だからなのかな。


外観がよく見えないけどけっこう大きな感じがする。

雨の中、急いで駆け込むあたしたち。


☆☆☆



「ごめんくださーい。」

入り口には扉があるわけでもなく、何本もの柱の並んだ空間があるだけ。


「人は住んではいなさそうね。蜘蛛の巣張ってるし…。」

建物の隅に貼られた蜘蛛の巣を見て言う、マリア。


「しばらく使われていないのかしら?」

それを近くに落ちていた枝でくるくると巻き取りながら、払いながら進むあたし。


通路の中は真っ暗。

使われていないであろう古ぼけたチェストには分厚いほこり。


指でぬぐうと跡もくっきり。

「やっぱり、誰も住んでいないのかな?」


ひとまず、びしょびしょのリュックサックを入り口で下ろすあたしたち。


レインコートから滴る大量の水。

建物の外は相変わらずの大雨。


服を絞れば、これまた、大量の水。

そしてブーツを脱げば、中から大量の水とそして…魚。


ぴちぴちぴちっと床の上ではねる。


きみ、今日の晩御飯第一候補ね?


☆☆☆


「いったいどこで?入ったんだろ?」


「川じゃない?ほら、途中にあった。雨で増水してたし…。」


「じゃあ今日の晩御飯、これに決定だね。というかこの魚って食べて大丈夫なヤツ?」

「…。見たところ、ブルーギルってやつじゃない?だいぶ小さいけど。」


しゃららん(謎効果音)

「今日のごはん~たまたまブーツに入ったおさかなを添えて~」


「いや、食べれるけど…。水質悪いところのはおいしくないわよ。というかちっちゃくて食べるとこないし、ギルで鯛でも釣ったらどう?」


☆☆☆


「とりあえず。まずは、火よね。それに服を乾かさないと。」


入り口は外からの光で多少、明るいけど、中は暗め。

明かりも欠かせないし、何より、寒い。


それにかび臭くて湿っぽい。

あと、虫よけ。


夜はブンブン、ブンブンうるさいし。

朝になったら、血を全部吸われてミイラになってるかもしれないし。


明るい火をたいて、魑魅魍魎の類を寄せ付けないようにするのだ。

地上はキケンでいっぱいだしね。


あと、濡れた服も干さなきゃ。

そばにあったイイ感じの木を物干しざおにして…。


イイ感じのかどっこに掛ける。


これでよしっ。


あとは…。

火だね。


「ええっと、まだ、湿ってなさそうなやつ…。」

その辺に落ちているまだ、湿っていない乾いた枝と落ち葉を集めるあたし。


外に近いとこの落ち葉はだいぶ湿ってて使えなさそうだから、奥の方の吹き溜まりになってるやつを使う。


下は腐葉土になってて虫さんのすみかだから上の方だけ頂戴して。


「あっ。ダンゴムシ。いや、きみは食べてもおいしくなさそうだから逃がして進ぜよう。」

あっ、丸まっちゃった。


そして同じくその辺に落ちていた石?というか建物のはがれた破片みたいなもので丸く囲って…。

真ん中に乾いた枝と落ち葉を積み上げる。


そしてあとは、天界から持ってきた火打ち石でかんかん。かんかん。かんかんかん。

ばちっと散る火花。


その辺で拾ってきたもじゃもじゃした枯草に火種をともして。

後はひたすら吹く。


火が付いたら落ち葉の上に落として、あとは羽で仰ぐ。

吹き飛ばしちゃいけないから、加減が難しい。


あそっか、遠くから仰げばいいんだ。


良い子はマネしないでね。

天界式火起こし術。


そして、ぼっと落ち葉から徐々に広がっていく炎。

火が付いたら、太そうな枝はあんまりなかったので…仕方なく細い枝を投入。


手をかざせるぐらいの勢いになってきたら。


「じゃっ、じゃーん。」


焚き火かんせー。

あとでマリアに普通に仰げばいいじゃんと言われたけど、まあ、確かにそうである。


そして次はサバイバルの定番。お水の確保。

と言っても、もってきた鍋を外に並べ、雨水をあつめるだけなんだけど…。


「あれ?よく考えたらマリアのフライパンしかない?」

それじゃ…。


「あるわよ。一応持ってきといた。しかも大きい奴。」


そういって地面に置いたカバンから、大きな寸胴鍋を取り出すマリア。

「念には念をね。」


「なににしようかしら。お水はこの雨で十分だし…。スープでも作りましょうか。具材も、いくつか天界から持ってきたやつがあるし…。」


ぶつぶつ言いながら、干し肉とジャガイモその他色々を取り出すマリア。


「ジャガイモは皮を剥いて、雨水は沸騰させて…。」

ツインテールを解き、後ろで髪を結ぶ。


「これで準備OKね。」


☆☆☆



マリアが焚火の上に、雨水の入ったお鍋を置く。


「うん、イイ感じ。」


「あとは沸騰させて。煮沸するだけ。」

「煮沸には時間がかかるから…。」


うん、またぶつぶつ一人でしゃべってる。


その間に…。

その辺に落ちていた手ごろなサイズの木と…。


余ってた布を巻いて…。

天界から持ってきた油をしみこませれば…。


特製のトーチの完成‼

火打石で火をつけて…。


アチッ。


「いざ、冒険の旅へ‼」





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