第十二章 雲海探訪☆滝壺の下に見えるもの
水の膜を通り抜けると、すぐにそこは雲海の世界。
「ぷはっ。」
口から吸いこんでしまった水を吹き出す。
ビュンビュン通り抜けていく風に通り過ぎていくたくさんの雲。
天界の景色はもうすでにはるか上。
というか雲でもう見えない。
あたしたちが出てきたところはまだ、見えるけれど。
というか髪も服もびしょびしょ。
このまま降下していけば、ドライヤー代わりになるだろうか。
「その前に風邪ひきそうだけどね…。」
同じように髪がびしょ濡れのマリア。
「というかこのままだと、地上に激突するだけだから…。とりあえず、手つなごう。」
「こんなとこではぐれたら、探しようがないしね。」
すごいスピードで落ちていく中、両手をつなぎ、降下していくあたしたち。
まだ、リュックの紐に結び付けた羽衣は開いていない。
ラジエルが羽衣が開くまでは時間がかかると言っていたから、それかも。
それに濡らしちゃったし、水濡れ厳禁とは一言も書いてないから大丈夫だとは思うけど。
え?洗濯したら色落ちするやつじゃないよね…。
「ね、見て、ほらあれ。地上…じゃないかな。」
時折雲の下にかすかにでもはっきりと見え始める緑の大地。
グッドなタイミングでぱっと開く羽衣。
真下にはたくさんの雲。
あたしたちは羽衣で落ちていくスピードを調整し、雲の間を抜けていった。




