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★「クスリ」★という不思議なアイテム③ コンサータの生態、ストラテラ。

11月14日





ママリは、クスリを試すことにしました。



まず、精神先生に相談しましたが、最初は、「困ってないなら、飲まなくてもいい。」と言われました。



そうですよね…。






でも、学校の勉強について聞かれたので、


「ケアレスミスが多い。」


「椅子から落ちている。」


「数字が好きだと、おかしいと言われた。」



という話をしたところ、精神先生は、考えを、変えました。



なぜなら、できないことが多かった1年生の王子にとって、『算数が、できること』は、王子の、唯一の、心の支えでした。


それが、注意欠如と多動の影響で、うまくいかないなら、クスリを試してみましょうと、なりました。




精神先生は、なるべく、王子に負担がないよう、「座れなくても、まわりの人間に理解してもらいましょう。」という方針でした。




でも、常に動き続ける王子を見て、


「チャタ君自身が、座れないことで、イヤな思いをしているだろうから、クスリで楽になれますよ。」


とも、言っていました。





王子がこの時、イヤな思いをしていたかは、実は、分かりません。



王子のメンタルは…


オリハルコン級です。








最初に、試した薬は、



『アトモキセチンカプセル』 



です。


ストラテラ、とも呼ばれているようです。





これは…



効果、一切、分かりませんでしたー。



なぜなら、飲んだ初日、普段は、日中全く寝ない王子が、お昼ごろ、泥のように眠ってしまったからです。


次の日も試すと、同じ症状が出たので、「王子には、合わない。」という結論がでました。






次の薬は、


『コンサータ』


です。



コンサータは、不注意に効く薬ですが、脳の興奮を高め、不安感が増したり、躁状態になる可能性があり、中枢神経を刺激するため、依存に注意が必要だそうです。


そして、コンサータは、個人情報を登録して、毎回、王子の身分を証明する書類を見せないと、もらえない薬です。



かなり厳重に、管理されているようです。






実際、王子は、



〇 座れるように、なります。


「座らなきゃ、とか、何も考えなくても、座ってられる。」



学校でも、とてつもない変化だったようで、先生達から、コンサータの詳細を聞かれました。


学校での様子は、クスリを飲んでいる日は、余裕がある感じで、落ち着いていて、座れていて、これなら、高学年でも、普通級で問題ないと言われました。





ただ、副作用は、あります。



× 食欲が、落ちます。


「食べたい、気持ちが出てこない。給食は、小盛りにしてる。それでも、いつもより、食べるのに時間がかかっちゃう。」



王子は、普段、給食をおかわりすることもあるそうですが、クスリを飲んだ日は、食欲がなく、自分の分を食べるので、精いっぱいだそうです。


ただ、クラスに、『給食を、残さず食べよう。』というモットー?があるので、王子は、律儀に、小盛りを選んで、がんばっているようです。




ネットに浮いていた情報では、全く食べられなくなる子もいるみたいなので、それと比べると、王子の症状は、軽いようです。


コンサータは、おおよそ、12時間効くので、食欲のことを考えると、朝に飲む以外の選択肢は、ありません。



成長期の子供から、食欲を奪うのは、勇気がいる決断です。





×? 性格が、変わります。


2人目の精神科の先生、精神先生Ⅱに、確認したところ、「性格が、変わることはない。」と言われましたが、変わります。




別星人ですね。



王子の場合、クールで、大人っぽい顔つきになります。



王子は、普段は、ウフフアハハという感じの、朗らかな子で、よく話し、よく笑う、いたずらっ子なのですが、クスリを飲むと、なんと、テンションダダ下がりで、笑顔が減り、あまり話さず、いたずらもしなくなります。




王子の精神年齢は、発達障害の影響で、遅い、と言われています。


ママリは、王子 (7歳) の、普段の精神年齢は、普通の人間の子共より-2歳くらい、だと考えています。


クスリを飲むと、7歳に、ジョブチェンジできるのかなと、思っています。




因みに、病院では、王子の精神年齢は、もっと低いと言われましたが、小学校では、そこまで低くないと、言われています。



色々な場所で、色々な評価がでてしまうのが、発達凸凹星人の、特徴です。





この間、病院で聞いたのですが、IQの差が30ある二人は、なかなか、会話が合わないそうです。


これは、一人の人間の中でも同じで、各検査の結果に、凹凸があればあるほど、自分の中にアンバランスさがあって、生きづらいらしいです。



IQは、賢さをはかるための数値ではありません。


その子の、生きづらさを見つけて、対策するための検査だと、ママリは、考えています。



王子の場合は、差が、26あります。





×?〇? 疲れやすく、元気が出ません。


↑で書いたように、王子のテンションが、下がる下がる↓↓ 原因は、疲れるからのようです。



王子には、発達障害の子特有の、元気さがあります。



「疲れた。」


この言葉、ママリは、王子から、ほとんど聞いたことがありません。


イベントの後とか、山登り中とかだけです。




でも、クスリを飲んだ日は、学校の後、車に乗ると、すぐ、



「疲れたぁ。」


と、言い、おしゃべりも、しなくなります。




「疲れてるから、話しかけないで。」



話しかけないで?



そ、そんなこと、は、はじめて、言われたーーーーー。


ぐすん。



いつも、にぎやかな王子が、車の中で、無言になります。




ママリは、最初、あまりの変わりように、顎が外れました。



あれ?


王子に似た、王子じゃない子星人を、間違って、のせちゃったのかな?




と、本気で思うくらい、違いました。






パパ虫も、顎が、外れていましたー(笑)





良いことも、あります。



〇 注意力、集中力が、上がります。



王子は、普段、うっかりミスを連発します。



例えば、この間、お友達に、王子家の、ゲームのやり方を説明して、ヒントもあげていたんですね。


それなのに、王子が、自分で、こうしたらダメだよ、と言ったことを、王子がやって、負けてしまったんです(笑)


アホかー。



って、なるんですが、王子は、まずは「座らなきゃ。」と呪文を唱えつつ、目に入って、なおかつ、気になるものに、集中してしまう特徴 (注意欠如と過集中) があるので、1つのゲームに集中し続けることが、難しいです。


目に入るものが気になる → ガン見・集中 → 次の物も気になる → ガン見・集中 → 次の物が気になる。


これが、延々と続いていきます。




なので、王子の興味関心の幅を広げてしまう、習い事とか、ニュース等は、あまり増やさず、触れさせない方がいい、と言われました。


興味関心の幅を広げると、王子の、気になるものの数が増えてしまうからです。


そうすると、ガン見するものが、増えてしまうので、注意力がどんどん散漫になっていくんですね。




でも、王子は、好奇心旺盛なので、幅を制限することはできませんでした。


ママリ自身も、王子には、色々な体験や物事を知ってほしいと考えていたので、この案は、王子家では、受け入れませんでした。




なので、とにかく、王子は、色々な物が目について、それについて、考えてしまいます。


ただし、数字関連のことは、それだけに、ずっと集中します。






ゲームの戦略?


練っているような顔つきで、練っていません。


多分、まじめな顔で、ゲーム盤を見つめながら、盤の上に書いてある数字を、足していると思います(笑)




そんなある日、ママリ母から、


「この間、チャタちゃんが、別人で、驚いてたら、クスリ飲んだって言ってたから、ママリ父と、クスリって効くのねーって話してたのよ。」



と、言われました。


具体的には、王子は、ママリ母と、トランプやゲームで対戦をして、勝った回数が多い方が、その日の勝者となるのですが、普段は、


ママリ母 VS 王子


だいたい、半々くらいの勝率らしく、王子は、ずっと、色々なことを、しゃべりながら、やっているらしいです。


それが、クスリを飲んだ日は、口数が少なく、ママリ母の戦略について、ああだこうだ解説して、王子が、ママリ母から、全勝をもぎ取ったらしいです!!



おお!


すごいですねー。



その日、王子は、ニッコニッコで、ママリに、自慢してきました。



なので、1つのものへの集中力は増し、注意力散漫は、改善されると思います。





ただ、例えば、算数オリンピックの問題のように、難問と言われる問題では、遊び心というか、自由さが必要らしいんですね。



クスリを飲むと、そういう問題は、できなくなるのか?


先生達から聞かれましたが、ママリにも、分かりません。





今年の6月に、算数オリンピックの、小学1年~3年生を対象にした、キッズビーのテストを受けました。



練習問題は、クスリなしで、やりました。



本番は、クスリを飲みました。




結果は、同じくらいの点数でした。


なので、同じくらいなのかもしれません。



ただもう少し、問題が難しくなってから、また観察したほうがよさそうです。







ただ、王子に聞いたところ、王子の体感では、かなり違うようで、


「算数は同じだけど、国語をやる時に、スピードが落ちる。」


と、言っていました。





「とにかく、頭の中の、全てのことが遅くなって、すごく嫌だ。」


と、王子は、言っています。




ただ、それは、もしかしたら、良い点の可能性もあります。



なぜなら、王子は、基本的に、算数も国語も、問題を解くのが、はやいです。



問題だけではなく、基本的に、スピードがはやいです。


王子の体は、「ゆっくり歩く・待つ」が、苦手です。


ぴゅっと走って行っちゃいます。





王子の脳も、回転しています。


幼稚園の頃、色々と作戦を練っては、失敗していた王子ですが、その話を、当時、リハビリの作業療法士の先生、作業先生に話したところ、



「普通の、幼稚園児は、何も考えていません。幼稚園は、ただただ楽しいだけで、嫌なことがあっても、すぐ忘れて、また楽しい、そんな場所です。チャタ君は考えすぎで、ストレスがたまると思うので、心配です。」



これはね…


分かります。



他の人間の子共達を見ていると、そうでした。


みんな、困ってないんですね。




でも、王子の場合は、仕方がなかったと思います。





他の子共達は、何も考えなくても、幼稚園児に求められることが、まあまあ、できていました。


で、できないことがあっても、まあ、いいんです。


そのうち、考えなくても、できるようになっていたからです。





でも、王子の場合は、できるようにならなかった。


だから、王子なりに、考えて、工夫して、試すしかなかったんだと思います。




なので、もしかしたら、スピードが遅くなって、落ちついた方が、王子にとっては、良い可能性も、あります。




ただ、まだまだ、色々と変わると思うので、また、変わったら、報告します♪







クスリは、安易に、飲むべきものではありません。



ですが、王子の星人生がかかっているなら、試してみるのは、ありだと、ママリは、思っています。



実際、座れない、ケアレスミスが多い等々は、かなりの不利益を、王子が、被ります。


クスリで、緩和できるなら、一度、試して損はないと思います。







ただ、クスリの話は、とても、デリケートな問題です。


賛否両論があり、どちらも、あっているからです。



王子家のように、


「王子の利益のためなら、試してみよう。」


と、思う人間もいれば、


「子供が、薬を飲むくらいなら、その特徴があるままでいい。」


と、思う人間もいて、それはそれで、理解ができます。





『クスリを、子供に飲ませる』という決断は、簡単なことではありません。



後遺症が、残るかもしれません。


成長の、妨げになるかもしれません。


体が、おかしくなるかもしれません。





まして、王子家の場合、塾に行かせるために、クスリを飲ませるなんて、モンスター教育ママパパだと思う人間もいるでしょう。





でも。


王子は、今、サピックスに行く必要があります。


椅子に座ったまま、揺れなくなる、2年後ではなくて、今、です。




王子が、「サピックスに、行きたい。」と言った時に、クスリ、という選択肢がなければ、王子は、サピックスに通うことはできなかったと思います。



ママリは、心の底から、コンサータが、今、この地球に、存在していることに、感謝したいと思います。





もちろん、王子に、サピックスではなく、他の選択肢を選ばせることも、できました。


これからも、サピックスとクスリ、以外の選択肢を選ぶことも、あると思います。


王子家が、クスリを、妄信しているわけでもありません。





ママリは、もっと良い選択肢を、いつも探していますし、あっちの方が良いと思えば、すぐに方向転換します。






ただ、全ての根本にある、ママリの願いは、ただ一つです。



王子に、笑顔でいてほしい♥




そのために、使えるものは、なんでも使います♬





こうして、王子は、サピックスに通っている日だけ、週に1回、クスリを飲むことになりました。


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