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魔術バカと武術バカ 〜2度目の人生で才能を得た双子は自由に魔術と武術を極めます〜  作者: ライド
第1章 双子誕生編

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第8話 試験までの道のり

◆◆◆◆◆



昨日、母ちゃんに突然、今度の春から学院に行ってもらいますって言われて、俺は今日から勉強を始めた。試験まではあと3ヶ月しかない……母ちゃん言うのが遅いってと思いながらも、学院に行けるという嬉しさがある。

前世は体が弱くて学校にすら行けなかったから、学院に行けることが楽しみだ。

だが、学院に行くためには試験に受からないと……


最近は鍛錬の他に、兄のソラとメイドのミーナからこの世界の歴史や貴族の決まり、一般的な計算等を教わっている。

特に苦手なのは貴族の決まりだ。

そんなもの知ったこっちゃないので、1番大変だ。


逆に、世界の歴史とかは案外楽しいと思える。

こんな歴史があったから今に繋がってるのかとか、これがなかったら今この技術とかってないんだなとか、昔と今が繋がってると分かる瞬間が楽しい。


そして、俺に教えてくれるソラの知識がすごい。いろいろなことを知っている。いろいろなことを知っているから強いのかもしれない。多分、魔術の知識なら世界で1番あるんじゃないかと思うくらいすごいと思う。


さて、勉強を頑張らないと。


数十分後。


「リク〜どうだ?勉強は順調か?」

ソラが様子を見にきてくれた。

「この貴族のルールがいまいち分からないんだ」

「あーこれはだな、例えば、俺ら下級貴族が、中級とか上級の貴族に故意に攻撃をしたときや、無礼を働いたとき、その上の貴族たちはその場でそいつの処分を決めることができるんだ。ただ、それだけだと上の者だけが有利になってしまう。そこでこのルールがある。まぁこのルールが適用されない場所もあるけどな。」

「なるほど、もしなんかあったら下の貴族から上の貴族に決闘を申し込むんだね」

「そういうことだ。まぁそんなことになる前に謝って許してもらうのが1番だけどな。故意に攻撃したら許してはもらえないだろうけど」

「理解できたよ!ありがとうソラ」

「この調子なら大丈夫そうだな。貴族学校の合格最低ラインは全体の7割取れればいいから、筆記試験で少しやらかしても、実技で巻き返せるからな。気楽に受けろよ。」

「ありがとう!まぁぼちぼち頑張ってみるよ」


数日後。


今日は久々に息抜きの、ソラとの模擬試合のため、荒野へやってきている。

「久々に戦う気がする。手加減してくれよソラ」

「はぁ〜?もちろん手加減するわけないだろリク!」

そういうとソラは空高く飛び上がる。

「攻撃系光系統魔術《流星(りゅうせい)》!」

空から光の星が飛んでくる。


「たっくいきなりかよ!」

先に言っておくと、ソラは頭がおかしい。もちろんいい意味でだが。

俺はその攻撃を躱すと、すぐに武術を使い始める。

「《闘気解放(とうきかいほう)・赤》、《闘気解放(とうきかいほう)・青》」

闘気解放・赤で自身の攻撃力を上げ、闘気解放・青で自身の移動速度を上げる。身体強化の武術だ。


「お!?今日は刀じゃないのか?」

「毎回刀だと飽きるだろ!《武装(ぶそう)・拳(ガントレット)》」

俺の手にガントレットが装着される。

「それもそうだな!攻撃系水系統魔術《荒波(あらなみ)》!」

海のような莫大な波が荒れ狂いながらこちらへ向かってくる。

「範囲広すぎだろ!《波動掌(はどうしょう)》!」

自身に巡る波動の力を手のひらに集め、一気に押し出した。波と波動がぶつかり合い、波の真ん中にでっかい風穴を開けた。


そして、俺は一気に空中にいるソラへと近づき、

「《滅拳乱舞(めっけんらんぶ)》!!!」

連続した拳の攻撃を叩き込む。しかし、

「甘いぜ?防御系魔術《砕(くだ)けぬ盾(たて)》」

俺の渾身の連撃をいとも簡単に受け止められた。だが、それで終わる俺ではない。


「《飛燕脚(ひえんきゃく)》!!!」

盾の横から蹴りを浴びせ、ソラを地面へと叩きつけた。

「なかなかやるやん、じゃあ、ちょっと本気出すぜ?」

ソラは立ち上がり、俺に手を向ける。

「させると思うか?《瞬撃(しゅんげき)》」

俺は一瞬でソラとの間合いを詰めて殴る。だが、殴ったときにはソラはもういなかった。


「どこに消えた?」

周りを見渡すが誰もいない。

「ハッ!上か!?」

俺は上を見上げた。

「正解。」

だがその時にはもう遅かった。

「攻撃系雷系統魔術《天雷(てんらい)》」

天から降り注いだ雷に打たれた俺は地面に横たわった。体が痺れて声が出ない。


「いや〜派手に決まったねぇ〜。補助系魔術《再生(さいせい)》」

俺の体の傷が元通りに戻っていく。痺れも治り、喋れるようにもなった。


「やっぱり反則級だなソラは。」

「いや〜でも今日は特殊系魔術使ってないからね?」

「……確かに。空間系とか使ってないのか……それでこんなに強かったら、ソラに勝てるやつなんているのか?」

「いるよ。この世界には化け物なんてうじゃうじゃいる。俺なんて、まだまだだよ。上には上がいるさ」

「いや、それでも強いことに変わりはねぇだろ?」

「……まぁな。早くリクも俺ぐらい強くなってくれればもっと魔術を研究できるのにな。そうだリク!お前も魔術を覚えないか?リクは多分、自己強化系魔術が相性がいいと思うんだ!」


「自己強化系魔術って飛翔とかのやつか?飛翔は結構前に習ったけど、他の魔術は難しそうじゃないか?」

「そんなこともないと思うけどな。まぁ成長に限界を感じてきたらいつでも言ってくれよ。」

「俺の成長に限界なんてない!武術に限界なんてない!って昔の俺なら考えたんだろうな」

今なら分かる、武術を極め続けてもソラには勝てない。ソラに勝つためには俺の限界を越えないと。


「それじゃ、帰るか!遅くなってリリアとミーナに怒られたら嫌だもんな」

「おう!帰ろう!」

その日の帰り道、俺はソラと仲良くその日の戦闘の反省をしながら帰っていった。


12月31日、今年の終わりの日。


「あとちょっとで年越しそうだな!」

「そうだな、リクは今年もジャンプするのか?」

「もうしないよ!たっく、ソラはずっと俺のことを子供扱いするよな」

「まぁまだ子供だからな」

何もいえん……


「さぁ、あと10秒だ!」

ソラが残り10秒だと言う。

俺はカウントを始めた。

「10!9!8!7!6!5!4!3!2!1!0!」

「今年もよろしくなリク!」

「今年もよろしく!ソラ!」

仲良く年越し、これが続くといいな。


「さて、あと2ヶ月で試験なわけだが、リク順調に勉強は進んでるか?」

「…………多分」

「よし、年明けてすぐだけど、勉強するぞ!俺の部屋にこい」

勉強……嫌だ。

「え〜今日は寝たいよ」

「……まぁ、明日からやろうか。睡眠は大事だもんな」

「よっしゃ!じゃあおやすみ!」

「おやすみ」

俺はその日、ソラと一緒に入学式を迎えている夢を見た。



そして、月日は流れ試験の前日となった。


「やっぱり緊張してるか?リクなら大丈夫、試験当日は俺もいるから安心しろ」

「やばいよ、めっちゃ緊張してる!実技じゃなくて、筆記試験が特にやばいよ」

「当日の筆記試験は何も助けてやれないからな。まぁ100点中60点ぐらい取れたら、あとは実技で8割以上の点数叩き出して合格だ。だから頑張れよ」

「うん……じゃあおやすみ」

「おやすみ、また明日」

俺はその日、震えながら眠りについた。

試験ってこんなに緊張するんだ、と。


俺は明日、運命の試験の日を迎える。



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