第7話 今日も仲良く兄弟喧嘩
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「地獄の炎に焼かれて死ねぇ!《地獄の業火》!!!」
「その攻撃は昨日も見たもんね!守光流《受け流し》!」
俺の攻撃が、リクの武術で受け流される。
「なかなかやるな!なら次はこれだ!特殊系空間系統魔術《亜空》」
俺はリクを別空間へとぶっ飛ばした。その空間には俺は自由に出入りできるようになっている。
俺は亜空の世界へと入った。
「やぁやぁリク、この魔術を喰らったらもう元の空間には術者が解除しない限り、戻れないけど。どうする?負けを認めるなら解除してあげてもいいけど?」
少し大人気ないかもしれないが、力の差をしっかりと見せつけてあげないとな。
「ぐぬぬ……俺の負けか……なんちゃって!空界流《抜刀・暁》」
リクは体の前で、何か別の空間から刀を取り出す動作をした。そして、その手には紅い刀を1本握っていた。
俺はそれを見たあと、いつの間にか亜空から元いた空間へと戻ってきていた。
「あれ?俺いつの間に戻ってきたんだ?まぁいいか、なんかあの刀から、やばい雰囲気が漂ってたからな。リクが反省するまでこっちから亜空の様子を見て待っていよう」
俺は亜空の様子を目の前に映し出した瞬間、
バリン!という音と共に、亜空が壊れた。
「ふぅ、別空間に飛ばされるかもしれないと考えといてよかったぜ」
俺は固まってしまった。
「なんで?俺は亜空を解除した覚えはないぞ?」
「あぁ、なんで出られたかって?それは、空界流《裂空》って技さ。これは空間そのものを斬り裂く技で、亜空を斬ることで出てこれたってわけ」
裂空……この技がある限り、亜空は通用しないか。
「なるほどなぁ。ただ、そんな俺にベラベラ説明してよかったのかな?」
「は?説明したところでお前にはどうすることもできないだろ?」
「誰がそんなこと決めつけた?特殊系封印系統魔術《封技・裂空》。これでもう裂空はつかえないぜ?」
「ずっりぃ!!!!なんだよその技!反則じゃねぇか!」
「まぁまぁ。さて、それじゃあ《亜空》。じゃあリク、反省したら俺のこと呼んでね」
「また負けたァァァァ!!!」
荒野からの帰り道、
俺は反省したリクと一緒に空を飛んで、家へ帰ってる最中、リクが俺に聞いてきた。
「なぁなぁ!あの封技?って魔術さ、強すぎじゃないか?なんでも技を封印できるんだろ?」
「あー、確かに初見だとそう思っちゃうよな〜。あれをちゃんと発動するためには、相手のその攻撃がどんなやつなのかを理解しないとダメなんだよ。例えばだけど、さっきの裂空だったら、空間そのものを斬り裂く技ってリクが説明してくれただろ?」
「あぁ、確かに説明したな」
「そのおかげで、俺は裂空の技のイメージが頭の中でできたってわけ。そのイメージができないと封技は使えないんだよ。あとは、封技の封印できる容量が決まってるから、それを超えたら封印できなくなるんだよね。強い技ほどその容量って大きいからさ。」
「なるほどな、それにしても強すぎじゃないか?ほぼデメリットとかないじゃん」
「まぁな〜この魔術は俺が作ったやつだし。容量をつけないでやろうとしたら、俺の頭の中がパンクしちゃってたから、容量を設けたけど、いつかは容量を外したいよねって考えてる」
「……作った?魔術って作れるのか?やっぱりソラは強すぎるな」
「まぁな、結構大変だけどな魔術作るの。俺なんてまだまだだと思うぞ?リクにはこれからも俺と戦ってもらいたいな。いろんな魔術を使う練習のために」
「もちろんだ!次こそ勝つ!」
「勝つことはできないと思うけど」
「俺だってもっともっと強くなるからな!まだ成長途中だし、あの暁で攻撃さえできてれば……」
そうだ、戦闘中俺はあの刀を見て、亜空からいつの間にか出ていたんだっけ。
「そうそう、聞きたいんだけど、その暁?とかいう刀。あれどこで手に入れたんだ?」
「んーどうしよっかな〜、教えようかな〜、うーん」
「まぁ教えたくないならいいけど、あれあんまり使いすぎるなよ。多分、結構やばい刀だから。ちょっと貸してくれよ調べたいからさ」
「調べたいの?まぁそれぐらいならいいけど早めに返してね」
リクはそう言うと暁を取り出して俺に渡してくれた。
「まぁなんもなければすぐに返すよ」
「絶対だよ!まぁ他にもいろいろ刀あるから少しの間なら平気だけどさ。その暁が1番気に入ってるんだから」
「はいはい、分かったって。」
屋敷にて。
俺とリクは揃って夜ご飯を食べていた。
すると、母さんがやってきた。
「あら、ソラとリク!早いわね食べ始めるの」
「あ、母さん。先食べてるよ」
「お先に〜」
「2人揃ってるならちょうどいいわ!今度の春から、あなたたち2人は学院に行ってもらいます!」
学院……?聞いたことあるような……
「え〜、学院?それって強い人いるの?」
「強い人いるんじゃないかしら、あなたたちはまだ10歳だけど、学院には10〜15歳の子が入学するからね。」
思い出した!俺が前世に通っていたのは学校。学院は主に王族と貴族が学ぶための場所だ。
確か学院も学校と同じようなシステムだった気がする。前世の俺は14歳で学校に入学し、17歳の時に学校で殺された。
学校は入学してから5年間いろいろなことを通して一般的な教養とある程度の魔術などを学ぶ。だが、学院はもっと多くのことを学ぶと聞いた。
「あ、そうそう忘れてたわ。入学試験があるらしいから、準備しといてね。」
そういえば入学式の2ヶ月前に試験があったな。確か、筆記試験と実技試験の2つがあって、その両方の試験の点数を合わせて合格点に届いていたら合格というシステムだったはず。前世は魔術が使えなかったから実技試験は0点だったけど、筆記試験で満点を取って、合格最低点でギリギリ合格だった。学校は最低合格ラインが5割だったが学院は確か7割だった気がする。
「えー!試験があるのか?勉強は嫌だぞ?」
「リク、そんなに難しい問題は出ないと思うぞ。一般的な内容が出るだけだと思う。」
「あら、ソラ詳しいのね。でも残念、少し違うわ。それは普通の一般の子たちが行く学校での試験であって、あなたたちが行く学院の試験とは少し違うわ。」
……俺が前世に行ったのは学校。だけど、今回は違う、学院だ。学校の入学試験の問題とは違うに決まってる。
「それで、どんな試験があるんですか?」
「筆記試験は貴族の決まりとかが新たに追加されるの。実技試験の方は毎年変わるからなんとも言えないわ」
「なるほど……それは大変ですね。」
「でもきっと、ソラとリクなら大丈夫だと信じているわ」
まぁあまり期待してほしくはないけど。
「それで、俺らが行く学院とはどこなんですか?」
「それはね……私たちが住むアルディア王国、唯一の学院、アルディア王立貴族学院。基本的に王族と貴族しかいないから、優秀な子が多く集まるのよ。あなたたちにはこの学院に行ってもらいます!」
アルディア王立貴族学院……そこに一般の生徒が入ることはほぼ不可能と言われている。一応試験は受けられるけど、基本的に合格点に届かず受からない。ただ、たまに優秀な一般の子が入学することがあると聞いたことがある。前世の俺には、縁のなかった場所だ。だが今の俺なら行ける。俺はすごく楽しみだった。その学院でしかない書物などが保管されており、そこには魔術の書や研究履歴もあると聞いたことがある。これは行くしかないよな。
「てことは……俺って結構ピンチ!?」
リクが叫ぶ。俺から見て、リクは筆記試験の方は結構厳しいと思っている。実技は多分高得点を取れるだろうが。
「リク、まぁそう慌てるな。俺が筆記試験の対策に付き合うし、実技試験はリクなら大丈夫なはずだ。だから一緒に頑張ろう」
「ソラ……ありがとう!頑張ろう!」
「ということで、2人とも頑張ってね!」
アルディア王立貴族学院か……あんまり目立たないように動かないとなぁ。




