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ちび白猫と小さな赤ちゃんと現代ダンジョンへ  作者: 南瓜と北狐


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97 パソコン完成

「アルジェリアの政府宮殿内で開催された世界探索者サミットは、特殊な睡眠ガスのテロによる中断後、再開のめどが立たず終了となりました。出席者たちは既に回復し後遺症もみられないとのことです。サミット後に予定されていた共同宣言、記者会見は中止となりました。主催者である閃光のライトネルは、世界レベルランキング最上位者が集まれたことが今回の大きな成果であり次回のサミットを計画したいと話しています」


「世界探索者サミットに出席した灼熱のミゲルは、最初から最後までひどい会合だったとコメントを残して帰国の途につきました」


「モスクワ空港で記者団の取材に答えた永久凍土のミハイルは、世界探索者サミットについて、今後出席することはないと話しています」


「世界探索者サミットは、華々しい前評判とは異なり、目ぼしい成果がないまま中断を余儀なくされました。アメリカが威信をかけて開催しようとした世界探索者サミットが失敗に終わったことで、専門家の間では、長年続いていたアメリカ支配の構図が変わり始めたとの見方が広がっています」



『ジョーちゃん、川スポに世界探索者サミットの記事が載ってるよ。[未発表の共同宣言に隠されたアメリカの大いなる野望!]だって』

「さっき読んだの。清美ちゃんのことが書かれてなかったの。残念なの」

『清美ちゃんのことだったら、空間ネットワークのニュースサイトに載ってたよ。[金髪王子の新たな恋人発覚か]だって』

「うそつきニュースなの」

『清美ちゃん、怒ってたねー』


 ◇


「ただいまー」


 A4サイズの黒の板に2人乗りしたメグちゃんとジョーちゃんがピューッと飛んできたよ。2人ともニコニコ笑顔で、わたしのまわりをクルクル周回飛行だ。


「美紀ちゃん、パソコンできたのー」

「みぃー」『スゴできパソコンに仕上がったのー』

『パソコンできたんだ。おめでとうー』


 わたしはパチパチ拍手だ。クラッカーがあれば景気よく鳴らしたいところだね。


『メグちゃんもジョーちゃんもいろいろ試して苦労してたもんね。本当に良かったねー。2人とも偉いねー』


 わたしは指で2人の小さな頭を指で撫でてみたよ。


「えへへなのー」

「みぃー」『ふふふーにゃの。作って良かったの』



 メグちゃんとジョーちゃんはA4サイズの黒の板をリビングのテーブルに着陸させたよ。


「みぃー」『パソコンを作る時に最初に困ったのが、スマホとパソコンの違いがよくわからなかったことにゃの』

『スマホで全部できちゃうもんねー』

「だからわたしがパソコンでなにをするか調べたの」

『ジョーちゃんが調べたんだー。いつもの大規模匿名掲示板かな?』

「そうなの。大規模匿名掲示板で調べたの。大規模調査なの。1位がゲームで2位がお仕事だったの」

「みぃー」『それでゲームやお仕事ができる仮想空間の部屋を作ってみたの。空間ネットワークの仮想空間じゃないパソコンだけの仮想空間にゃの』

「自分だけのお部屋なの。早く見てみるの」

『見せてもらうねー』


 わたしは2人が乗っていた黒の板のONの字にふれてみると、スマホと同じようにわたしの前にかわいいマークのアイコンがたくさん並んだ画面が出てきたよ。


「自分のお部屋マークを選ぶの」

『これだね』


 わたしのまわりが焼肉店に変わったよ。お肉が焼ける香りもしてるしジュージュー焼ける音も聞こえるよ。


『焼き肉のおいしそうなニオイがしてるね』

「食べてもおいしいの。焼き肉を食べながら、お仕事ができるの。夢の職場なの」

「みぃー」『自分の部屋は自分の好みで作り変えられるの。空間ネットワークからデータをダウンロードすれば、海や山にもにゃるの。焼肉店にゃんかのデータは有料販売にゃの。イーちゃんカンパニーの新しい商品にゃの』

「作り変えられるんだ。すごいねー。焼肉店にしたら仕事そっちのけでずっと食べてばかりになる気がするよ」

「みぃー」『ずっと食べていても大丈夫にゃの。パソコンに言えば、ビジネス文書やプログラム、論文なんかを作ってくれるの。伝話の応答やメールの返信もやってくれるの。スケジュール管理もにゃの。全部おまかせできるの』

「パソコンさん、たまに反乱するの」

『反乱?』

「みぃー」『ジョーちゃん、それはだまっておく約束にゃの』

「そうだったの。ごめんなの」

「みぃー」『もうにゃおしたから心配にゃいの。安心にゃの』

『安心ならいいかなー』

「自分のお部屋で、ペットも飼えるようにしたの。クロ、こっちにくるの」


 アニメ調の黒金魚が、ふわふわ空中を泳いできたよ。


「ジョーちゃん、呼んだクロ」

「クロ、あいさつをするの」

「僕はクロですクロ。よろしくお願いするクロ」

「クロを再現したの。全部のパソコンにクロを隠れキャラとして標準装備なの。世界にクロを拡げるの」


 ジョーちゃんがドヤ顔をしてるよ。気のせいかな、クロまでドヤ顔をしてるように見えるよ。


『世界にクロを拡げて大丈夫?』

「みぃー」『隠れキャラだから見つからにゃいの。それに演算コアを7個も使ったせいか動作が安定しにゃかったの。でもクロを入れたら、にゃぜか安定するようににゃったの。ジョーちゃんのお手柄にゃの』

『ジョーちゃん、お手柄だったんだね』

「えへへなのー」


 わたしはパソコンを見ていてピコンと閃いたよ。宇和島工場の旧魔道甲冑試験場に、パソコン工場を作れば、あの地獄のような光景がなくなるんじゃないかって。

 メグちゃんには、ほんの少しだけあきれられたけど、ジョーちゃんの強い支持のもと、パソコン工場の早急な建設をMMJの岩本社長に依頼してみたよ。


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