表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ちび白猫と小さな赤ちゃんと現代ダンジョンへ  作者: 南瓜と北狐


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

84/90

84 女の子向けドラマ「聖女じょードラゴン」

「美紀ちゃん、今度は女の子向けのドラマを作るの」

『女の子向けかー。またドラゴンのドラマだよね。女の子向けでドラゴンって難しくない?』

「大丈夫なの。女の子の見たいドラマのストーリーを大規模匿名掲示板で募集したの。大規模募集なの。それをイーちゃんがアレンジしてくれたの」

「女の子の夢も大規模匿名掲示板で調査したのです。イケメンなお金持ちたちにプロポーズされることが女の子の夢だったのです。それを台本に盛り込んだのです」

『女の子の夢……。撫子ちゃんもそんなことを言ってたような』

「大規模匿名掲示板調査なの。大規模調査なの。まちがいないの」


 ジョーちゃんが大規模匿名掲示板に変な影響を受けてる気がするよ。


 ◇


 今日も絶好のドラゴン撮影日和だ。ドラゴンネストダンジョンは大体快晴だけどね。テンペストドラゴンの周り以外は。

 今日のメインモデルはホーリードラゴンだ。

 ジョーちゃんがはりきっていて、もう撮影用の情報板3枚を飛ばし始めたよ。

 ジョーちゃんはベレー帽をかぶってツケヒゲをつけている。監督だからだって。メガホンを持ってフリフリしてるよ。

 わたしはジョーちゃんやイーちゃんの指示に合わせて、障壁を使ってホーリードラゴンにいろいろな動きをさせるよ。撮影用情報板もグルグル動きまわって、遠景や近景いろいろな角度で撮影している。どんな映像になるか楽しみだね。


 アメリカ基地のほうにある丘の上から、こっちを双眼鏡で見ている人たちがいたよ。閃光のライトネルさんもいるね。手をふってあいさつをしておこう。


『ジョーちゃん監督、イーちゃん、めずらしくアメリカ基地から人が出てきてるよ。閃光のライトネルさんもいるよ』

「サービスしておくの」

「ファンサービスは大切なのです」


 ジョーちゃん監督の指示に合わせて、ホーリードラゴンに手をふらせたよ。閃光のライトネルさんたちも手をふり返してるね。望遠レンズをつけたカメラでこっちを写しているけど、この距離でその望遠レンズだときれいに写らないと思うよ。今度は近くにいたグランドドラゴンといっしょに走ってどっかに行っちゃった。元気だね。


『わたしたちは撮影再開だね」

「予定がたくさんなの」

「まだまだ撮りたいポーズがたくさんあるのです」


 わたしたちは、邪魔しにくるドラゴンの群れをジャッジメントレイ攻撃で光に変えながら撮影を続けたよ。


 ◇


 川スポに[アメリカ政府、テイマースキルを大々募集! 君も億万長者だ!]という見出しが大きく載っていたよ。


『テイマースキルなんてあるんだー』

「その記事は美紀ちゃんのことなの」

『わたし?』

「そうなの。記事の写真を見るの」


 どれどれと写真を見ると、正面を向いて大きく右手を上げたホーリードラゴンの横に、同じく右手を上げている小さな人影が写っていたよ。


『ホーリードラゴンといっしょに手をふった時の写真だ』

「そうなの。あの時は隠密魔法も認識阻害魔法もきれていたの」

『テイマースキルと勘違いされちゃったんだね』

「全米で話題沸騰なの。全米が泣くの」

『泣かないかなー』


 ◇


「女の子向けドラマが完成したの」

『完成おめでとう。いろいろ苦労したもんね』


 ジョーちゃんがうれしそうに胸を張って新作ドラマの完成を報告してくれたよ。


「ふっふっふーなのです。今度のドラマにはわたしのパワーアップ作戦も足したのです」

『イーちゃんのパワーアップ?』

「そうなのです。パワーアップして、触手じいさんにに逆襲するのです。お仕事のお返しをするのです」



 新作ドラマのタイトルは[聖女みこドラゴン]。30分ドラマで5分のおまけアニメもついてるよ。

 前作の[みきドラゴンのぼうけん]と同じように実写+アニメ仕立てで、カワイイ絵がたくさん使われていてコミカルに演出されている。小さな子供も安心して見れるね。

 オープニングやエンディングも新曲だし、今度は挿入歌まである。もちろん歌っているのはジョーちゃんだ。エンディングでは、前作と同じようにセピア調でドラマの名場面が流れて、最後にエンディング後のシーンがカラーで入っているのも、いい感じだね。



 ◯ドラマタイトル

 [聖女じょードラゴン]


 ◯ドラマストーリー

 養護院を卒院して王都の聖女学校に入ったじょードラゴン。聖女候補生じょードラゴンは毎日惑星神イーリベスーリル様と交神して少しずつ聖女力を伸ばしていった。

 ちょっと不器用なじょードラゴンは奉納舞の授業も大変だ。奉納舞は、解毒舞、解呪舞、浄化舞、ケガ治療舞、病気治癒舞……とたくさんある。今週は病気治癒舞の特訓だ。先生がきびしく教えてくれる。

 交神に授業にと毎日いそがしいじょードラゴンの楽しみは寮の裏庭に来る黒ウサギと遊ぶことだ。魔力をあげると嬉しそうな黒ウサギ。本当は黒ウサギではなく惑星神イーリベスーリル様の御使いなのは黒ウサギだけの秘密だ。

 ある日、邪神復活をたくらむワルワル団四天王の病魔が王都に病の呪いをかけた。病に苦しむ王都の民たち。倒れる聖女や先輩聖女候補生たち。

 黒ウサギに魔力をあげることで聖女力が53万になっていたじょードラゴンは無事だった。苦しむみんなを治そうと、病気治癒舞を舞うじょードラゴン。

「惑星神イーリベスーリル様、お願いたてまつるの。この者の病いの回復をなの。癒やしの光なの」

 じょードラゴンの病気治癒舞の緑の光は王都全体に拡がってみんなを癒した。

 しかし病魔は病気治癒舞の緑の光から逃れていた。王子ドラゴンに乗り移って、じょードラゴンを襲ってきた。もうダメかと思われた時、黒い影が王子ドラゴンを吹き飛ばした。助けに駆けつけた養護院の幼馴染ドラゴンだ。黒ウサギもじょードラゴンの危機を見ていた。惑星神イーリベスーリル様のお告げがじょードラゴンに届く。お告げにしたがって病気治癒舞をもう一度舞うじょードラゴン。今度こそ病魔は滅んだ。

 病魔を倒してひと安心のじょードラゴンにカッコいい幼馴染ドラゴンがプロポーズしてきた。

「養護院の頃から好きだったんだ。僕と結婚してくれないか。投資で成功したんだ。君のために大きな家も建てた」

 負けずに王子ドラゴンもプロポーズしてきた。

「オレを助けようと一生懸命に舞う君の姿に一目惚れした。結婚してくれ」

 イケメン2人のプロポーズに困ってしまうじょードラゴンだった。


 ◯ドラマキャスト

 じょードラゴン(ウォータードラゴン)声:ジョーちゃん

 黒ウサギ(上海ダンジョン 黒ウサギ)声:メグちゃん

 先生 (わたしのアニメ)声:わたし

 惑星神イーリベスーリル様(地球)声:イーちゃん

 病魔 (イービルアイ)声:イーちゃんのお友達

 王子ドラゴン(ホーリードラゴン)声:イーちゃんのお友達

 幼馴染ドラゴン(ダークドラゴン)声:イーちゃんのお友達

 聖女や先輩聖女候補生(各種ドラゴン)声:イーちゃんのお友達

 王都の民たち(各種ドラゴン)声:イーちゃんのお友達

 ナレーション 声:イーちゃんのお友達

 オープニング 歌:ジョーちゃん

 エンディング 歌:ジョーちゃん


 おまけの5分アニメでは、アニメ絵のわたしが病気治癒舞の踊り方をていねいに教えているよ。病気治癒舞は今年限定の出血大サービスだとかの注意点もね。


「触手じいさんは再来年にパワーアップしちゃうのです。それまでに逆襲しておくのです」

『それで今年だけの出血大サービスなんだ』

「そうなのです。奉納舞システムで集めた魔力を使う作戦なのです。トラコンポールを見て思いついた作戦なのです」

『みんなの力を分けてもらうやつだね』

「今度こそお仕事のお返しをするのです」

「イーちゃん、あきらめた方がいいの」

「あきらめないのです」


 川スポに、小さな子が母親のガンを病気治癒舞で治したとか、姉が弟の障碍を治したとか、小さな子がペットの病気を治したとか、そういう事例が何千件も出ているって記事になっていたよ。

 イーちゃんの逆襲はまた失敗してたけど。

ブックマークや★★★★★評価をいただけるとうれしいです

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ