69 大学共通テスト
『スマホを販売したら、たくさん売れそうだね』
「みぃー」『わたしとジョーちゃんが一生懸命作ったものだから、たくさんの人に売れて、たくさんの人が使ってくれたらうれしいの。前世のわたしがスマホで動画を見てたみたいににゃの』
『たくさん売れるといいね』
「みぃー」『売り方も考えてるの。前世のやり方にしちゃうの。空間通信カードは1枚100円で売るの。空間ネットワークの利用料金は1人1年2000円にするの。お安くしてシェアを取るの』
『空間ネットワークの利用料金を集めるのって大変じゃないの? 大丈夫?』
「みぃー」『それもバッチリにゃの。MMJがクレジットカード会社と契約してるの。その支払いデータを空間ネットワークに取り込むようにしたの。イーちゃんたちがもうシステムを作ってくれてるの』
『メグちゃんもイーちゃんたちもすごいねー』
「みぃー」『ふっふっふーにゃの。ついでにMMJにスマホや空間通信カードの販売も、空間ネットワークの使用料金の管理も全部委託しておいたの』
『岩本社長、営業部なんかの仕事がないって言ってたもんね。いそがしくなってうれしい悲鳴をあげているかも』
◇
『メグちゃん、MMJの岩本社長が、スマホの思考操作やユーザーインタフェースだけでも50個以上の特許になるって。どうするか聞いてたよ』
「みぃー」『美紀ちゃんのにゃまえで特許を出せばいいの』
『特許ってこわいんだよー。前にテレビで見たんだけど、白川さんって人が魔法陣で特許を出したら、最後は家に大量の血の跡を残して行方不明になったんだって』
「みぃー」『アドバイスさんと相談したの。ポップル社とMMJで共同で国際特許を出しておけばいいそうにゃの』
『岩本社長に伝えておくね』
『メグちゃん、岩本社長が、空間通信カードや仮想空間だけでも50個以上の特許になるって』
「みぃー」『ポップル社とMMJで共同で国際特許を出しておけばいいの』
『岩本社長に伝えておくね』
『メグちゃん、岩本社長が、特許を出願する書類で、どう書いたらいいかわからないところをまとめて、送ってきてくれたよ』
「みぃー」『アドバイスさんと相談してみるの』
『お願いね』
『メグちゃん、岩本社長が、スマホや空間通信カードの販売するのに、時間がかかりそうなんだって』
「みぃー」『いそがないから、ゆっくりやるの』
『岩本社長に伝えておくね。時間がかかる理由だけど、総務省の許可がおりなかったんだって。新技術という話をして特許出願の書類を見せたけど理解してくれなかったんだって』
「みぃー」『岩本社長にまかせておくの』
『メグちゃん、岩本社長が、空間ネットワークの利用料金をとれるようになるまで、時間がかかりそうなんだって』
「みぃー」『いそがないから、ゆっくりやるの』
『岩本社長に伝えておくね。時間がかかる理由だけど、利用料金をとるのに第一種魔力通信事業者にならないといけないけど、総務省の許可がおりないんだって』
「みぃー」『魔力波通信にゃんて使ってにゃいのにおかしいの。まあいいの、岩本社長にまかせておくの』
『メグちゃん、岩本社長が、ベトナム、フィリピン、タイに休眠している支社があるから、そっちでも魔力通信事業者の認可とスマホ販売許可を申請しておきたいって』
「みぃー」『申請しておいた方がいいの。岩本社長にまかせおくの』
◇
「横河先生、評定がCで成績評価が2.8でも、万が一の可能性に賭けて、松高大学の推薦入試を受けてみようと思います」
探索者高校の進路面談で、担任の横河先生に推薦入試に挑戦してみることを伝えたよ。調査書の成績が悪いから、足切りされるって言われたんだけどね。
撫子ちゃんや海里ちゃんも推薦入試を受けるから、わたしもね。
「そうですか。田中さんは推薦入試でも満点をとれると思いますから、気負わずに練習だと思って受けてきたらいいですね」
◇
「撫子ちゃん、海里ちゃん、松高大学、推薦合格おめでとう」
「美紀ちゃんは、残念だったのですわ」
「一般入試なら絶対合格」
「わたしは大学共通テストと一般入試に賭けるよ」
「それがいいのですわ」
「でも2人ともよかったの? 親は愛媛大学を受けろってまだ言ってるんだよね」
「あっちに戻ったら、親がいろいろうるさいのですわ」
「わたしは見合いの話きた」
「海里ちゃん、マジで?」
「マジ」
「すごいねー。婚約者ができるんだー」
「絶対、見合いしない」
◇
大学共通テスト1日目を好調に済ませたわたしは少し浮かれながら、寮の晩ご飯のコロッケカレーとサラダをパクパクとおいしくいただいているよ。これがコロッケじゃなくてカツだったら、明日のげんかつぎに最高だったかも。
『今日の大学共通テストはかなりいい感じだったよ』
「いい感じなの、よかったのー」
『1日目は暗記科目だったからねー。ジョーちゃんの情報板領域のおかげで、解答を全部うめられたよ。でも明日の数学がネックなんだよねー』
「みぃー」『美紀ちゃん、ずっと勉強ばかりだったの。あれだけやったら大丈夫にゃの』
『そうだといいんだけどねー。数学は暗記だけじゃダメだからね』
「みぃー」『1教科くらいダメでも大丈夫にゃの』
『わたしが受ける魔力工学科は数学の点数が重視されるんだって。撫子ちゃんも海里ちゃんも魔力工学科に行くから、絶対に受かりたいんだよね』
「美紀ちゃんなら、合格なのー」
『そうなったらいいんだけどねー』
「みゃう」『カレーのおかわりに行ってくるのです』
「イーちゃん、わたしもいっしょにおかわりにいくのー」
『ジョーちゃんもイーちゃんも、もう5杯食べたよね。他の人のご飯がなくなるから、今度で終わりだよ』
「わかったのー。特盛りにするのー」
「にゃう」『その手があったのです。わたしも特盛りにするのです』
食堂のテレビからは、いつものようにニュースが流れていたよ。今日のニュースはいつもと違うような気がしないでもないけど、わたしは明日のテストに集中しないとね。
「北朝鮮軍が朝鮮半島南端に戦力を集中させているため、帝国海軍艦隊は対馬沖に展開し警戒を強めています。また帝国空軍も早期警戒機で情報収集を続けています」
「ロシア黒海艦隊がウラジオストクを訪問しロシア太平洋艦隊とオホーツク海で合同軍事演習が行なわれています」
「東シナ海で中国海軍東海艦隊、南海艦隊による大規模な軍事演習が行なわれています」
「臨時ニュースです。ただいま日中ダンジョン対策閣僚級協議のために中国を訪問していた池田陸軍司令長官他陸軍高官13名が中国に亡命したとの情報が入ってきました」
ブックマークや★★★★★評価をいただけるとうれしいです




