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ちび白猫と小さな赤ちゃんと現代ダンジョンへ  作者: 南瓜と北狐


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61 ドラゴンアルバム

『メグちゃん、ジョーちゃん見てよ。ドラゴンの写真を印刷してもらったよ。真っ黒でも緑色でもないよ。ちゃんと写ってるよ』

「かっこいいのー」

「みぃー」『きれいに撮れているの』

『2人が手伝ってくれたおかげだよ』


 ドラゴンが翼を広げている姿、ドラゴンの顔のアップ、ドラゴンがブレスをはいてる姿、ドラゴンが口を開けている姿、ドラゴンが手を上げている姿、ドラゴンが横になっている姿、きれいに撮れてるよ。自画自賛だ。


『この写真で今からドラゴンアルバムを作っちゃうよ』


 アルバム作りを開始だ。写真がたくさんあるから、ドラゴンの種類毎にアルバムを1冊ずつ作るよ。カッコいい写真を選んでアルバムに並べて、カッコいい吹き出しやコメントを入れる。[グランドドラゴンだ、がお〜]とかだね。

 あまりのカッコよさに、メグちゃんもジョーちゃんもふよふよ浮きながら興味深そうに眺めてるよ。

 土曜だけじゃ終わらなくて日曜の夜までかかったけど、アルバム10種類✕1冊、計10冊の力作がとうとう完成したよ。養護院の子たちが喜んでくれるといいけど。


 ◇


 ドラゴンアルバムの披露に養護院にきたよ。わたしの力作を見るがいい。


「みきねえちゃ、どらごん?」

「そうだよ、ドラゴンだよ。がお〜」

「がお〜、がお〜」

「みきねえちゃん、かっけー」

「みきねえちゃん、どらごん、どらごん」

「ドラゴン、強そう」

「ゴツゴツしてるね、ドラゴン」

「コイツ、がお〜っていってる」

「美紀ねえ、すごいね。どうやって撮ったの?」


 男の子たちと小さい女の子たちは、ドラゴンアルバムに興味津々で大受けだったよ。


「みんなおおさわぎなのー。すごいのー」


 ジョーちゃんが興奮気味にクルクル飛びまわっているよ。

 わたしの苦労が報われた瞬間だね。うれしい。今度はビデオカメラで撮影してみようかな。

 小学生高学年女子や中学生女子の反応はイマイチだったかも。何か他の物を考えよう。


 ◇


 ドラゴンネストダンジョンの山脈の巨大な谷間に、巨大なゴーレムがうごめいていたよ。巨大な谷間の壁には変な壁画がビッシリと刻まれているね。巨大ゴーレムのせいでよく見えないけど。

 巨大ゴーレムたちは額のところから、謎弾を撃って攻撃してきたけど、当たらなければ問題ないかな。たくさんの巨大ゴーレムが一斉に撃ってくるから全部よけるのは無理だけどね。谷間の上に移動して、そっと狙撃しながら倒したよ。


 レベル967 ギガントブロンズゴーレム

 レベル1018 ギガントアイアンゴーレム

 レベル1069 ギガントシルバーゴーレム

 レベル1120 ギガントゴールドゴーレム

 レベル1171 ギガントクリスタルゴーレム

 レベル1222 ギガントミスリルゴーレム

 レベル1273 ギガントアダマンタイトゴーレム

 レベル1324 ギガントオリハルコンゴーレム


「みぃー」『ギガントゴーレムは魔核を合成すると、630グラムの高純度金属ににゃるの』

『ギガントオリハルコンゴーレムの魔核を2個合成したら、オリハルコン630グラムってこと?』

「みぃー」『その通りにゃの』


 巨大ゴーレムを倒したら、谷間の壁画を見てみようと思っていたけど、メグちゃんの言葉を聞いた瞬間そんなのどうでもよくなったよ。ぐへへ。


『しばらくここで壁画の学術的な研究をがんばろうと思うんだ』

「がくじゅつなのー?」

『そう学術だよー』

「みきちゃん、へんなわらいかたなのー」

『これはわたしの学術的な探究心があふれて笑いに変わったんだよー』

「わかったのー?」


 ◇


 探索者高校の2月のレベル測定日、今年も川崎先生がレベルを読みあげてコメントしていたよ。わたしの今のレベルは1324。調整も完璧だよ。


「金城くんは、レベル34です。レベル32から2レベル上がっただけです。もう少しがんばりましょう」

「赤間くんはレベル33です。レベル31から2レベル上がっただけです。もう少しがんばりましょう」

「青山くんはレベル31です。レベル29から2レベル上がっただけです。もう少しがんばりましょう」

「黒田さんのレベル37です。レベル29から順調に上がっています。その調子でがんばってください」


 金髪くん、赤髪くん、元青髪くんを、菜々子ちゃんがごぼう抜きだ。やるね、菜々子ちゃん。


「田中さん、レベル24。レベル23から1レベル上がっただけです。もう少しがんばりましょう」


 ふっふっふー。計算通りだよ。調整バッチリ。


「三条さん、レベル46です。レベル26からよくがんばりました。今までで一番のレベルの伸びです」

「村上さん、レベル46です。レベル26からよくがんばりました。村上さんも素晴らしいです」


 ……あれーー? 撫子ちゃんも海里ちゃんもレベルをかなり上に調整しているね。目立たないように低くするんじゃなかったっけ。


「撫子ちゃんも海里ちゃんも、レベル調整をミスしたの?」

「わたしは狙い通り」

「わたくしは大学の推薦合格を狙っているのですわ。3年生になったらレベル測定がないから、これが高校最後の測定なのですわ。美紀ちゃんも国公立大学のはずですわ」

「そうだよ、国公立大学希望。レベル測定と推薦合格が関係あるの?」

「探索者高校の成績はレベルと筆記テストで、評価されるのですわ。だからレベル測定の結果が悪いと、推薦入試で不合格になるのですわ」

「マジで?」

「マジですわ。美紀ちゃんが知らないとは思わなかったですわ」

「大学の推薦入試でレベルを測ったりしないの?」

「測るのは陸軍大学校。他はない」


 レベル調整、失敗したよーー。


 ◇


 ファミレスミモザに清美ちゃんと由美ちゃんときてるよ。


「美紀ちゃん、うちも由美ちゃんも4月から1年間、沖縄に行くことが決まったわー」

「研修なんですって。智也や孝弘も行くの」

「松高軍学校、今まで研修なんてしてなかったよね」

「急に通達があったの。学年の3分の1くらいが研修で行くことになったの」

「こっちに残るのは軍閥貴族の子女や取り巻きばかりでなー。なんか変やわー」

「大丈夫なの? みんな」

「わたしたちには美紀ちゃんにもらったコレがあるから大丈夫」

「この前も襲ってきた軍閥貴族のバカたちを川に捨ててやったわー」

「美紀ちゃんが入出庫距離を200mにアップしてくれたし、容量も増やしてくれたから捨てるのも楽になったの」

「なんか毎月襲われてるよね。本当に大丈夫? 先生は何もしてくれないみたいだし、2人とも本当に気をつけてね」

「沖縄には軍閥貴族のバカたちがこないからなー。それだけは助かるわー」

「沖縄のどこで研修するの? わたし、清美ちゃんと由美ちゃんに会いに行くよ」

「沖縄本島か九州に近いところのどちらかみたいやなー。まだ決まってなくてなー」

「決まったら連絡するわ」


 ジョーちゃんが情報板領域から出てきたね。


「きよみちゃんとゆみちゃん、おわかれなのー」

『沖縄だったらすぐに会いに行けるから、心配しなくても大丈夫だよー』

「よかったのー」

『イーちゃんのお手伝いはもういいの?』

「ひとやすみなのー」

『お疲れさまー。ジョーちゃんたちも、おやつをミモザで食べていく?』

「たべるのー。メグちゃんとイーちゃんをよんでくるのー」


 メグちゃんたちに言われた通り注文したけど、おやつじゃなくてご飯になってるよ。お昼に昼ご飯をたくさん食べたよね、みんな。


 ◇


「本日午前9時、中国が台湾に軍事侵攻を開始しました。大日本帝国政府は事態の推移を注視すると共に邦人の救出を行なうと発表しました」


 あったか晩ご飯のクリームシチューはおいしいね、このドロッとした感じがいいよねとホクホクしながらいただいていると、中国の軍事侵攻のニュースをやっていたよ。


「たいわんは、おきなわのとなりー? ゆみちゃんたち、だいじょうぶなのー?」

『お隣だけど、清美ちゃんたちはまだ沖縄に行ってないから大丈夫だよ』

「よかったのー」

「みぃー」『隣で軍事侵攻があっても研修に行くの?』

『軍学校って言っても高校生だからどうなのかな。明日、聞いてみるよ』

「けんしゅう、なくなるといいのー」

「みぃー」『本当にそうにゃの』

『オリハルコンもたくさんあるし、清美ちゃんたちのアイテムをパワーアップさせておくよ』

「みぃー」『オリハルコンのアクセサリーは効果枠がたくさんあるからいいの』

『効果の全部乗せもいいねー。今から作っちゃうよー』

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