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ちび白猫と小さな赤ちゃんと現代ダンジョンへ  作者: 南瓜と北狐


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37/90

37 レベルアップ

「切断ですわ。突貫ですわ」


 撫子ちゃんが右手を軽く振ると魔物がスパッと斬れた。左手を前に出すと細い針金みたいな物が魔物の頭に刺さって、魔物の頭が膨らんで弾けた。魔核を加工魔法で形を変えて攻撃しているって。


「糸、斬り」


 海里ちゃんがミスリルナイフを前に出すと、ナイフの先から細い糸がたくさん伸びて、周りの魔物をまとめて切り裂いた。鍛治魔法でミスリルを糸にして攻撃しているって。


「なでちこちゃん、すごいの。にとうりゅうなの」

「みぃー」『海里ちゃんもすごいの。ラノベで読んだことあるの。糸でスパスパなの』

『2人ともダンジョン実習の午後にずっと練習したって言ってたからね』


 ダンジョン実習は少しずつ進めていて、撫子ちゃんと海里ちゃんのレベルは78になったよ。

 撫子ちゃんと海里ちゃんもわたしと同じように探索者ランク6で止めておくことに。誰が見てもレベルの上がり方がおかしいそうな。

 レベルが70以上の魔物の魔石と魔核は、海里ちゃんの家がダンジョン関連の商売をしているそうだから、そちらにおまかせすることになったよ。宅配便で送るって言っていたから、追加のマジックバッグを提供しておいた。わたしのもいっしょにお願いしようかな。


 養護院のひとつ下の夏鈴ちゃんは、加工魔法のためのレベル上げだから、パワーレベリングでさっさと102に。足りないようなら、また上げに行こう。


 わたしのレベルは126になっているよ。島屋ダンジョンは61階層から中世の都市のような廃墟に変わった。看板に書かれた文字も初めて見る物で何語かわからなかった。


 56階層 レベル90 シャドウリザード

 57階層 レベル93 シャドウリザードマン

 58階層 レベル96 シャドウダイアウルフ

 59階層 レベル99 シャドウワーウルフ

 60階層 レベル112 シャドウデュラハン[ゲートキーパー]

 61階層 レベル102 シャドウウッドゴーレム

 62階層 レベル105 シャドウロックゴーレム

 63階層 レベル108 シャドウブロンズゴーレム

 64階層 レベル111 シャドウアイアンゴーレム

 65階層 レベル114 シャドウシルバーゴーレム

 66階層 レベル117 シャドウゴールドゴーレム

 67階層 レベル120 シャドウフレイムゴーレム

 68階層 レベル123 シャドウアイスゴーレム

 69階層 レベル126 シャドウクリスタルゴーレム

 70階層 レベル146 シャドウスペクター[ゲートキーパー]


 70階層のゲートキーパーのシャドウスペクターは、ジョーちゃんがペシッと倒しちゃったよ。

 わたしが果敢に70階層のゲートキーパーに挑もうと、扉をそっと開けてゲートキーパー部屋の中をのぞいた、その時だった。


「むーなの。むーなの。でていくのー」

「みぃー」『ジョーちゃんがシャドウスペクターを倒したの』


 ジョーちゃんの急にあらぶって戦闘終了。後には魔石と魔核が残るだけだった。


『えーと……どういうこと?』

「みぃー」『さっきの魔物たちはシャドウスペクターにゃの。物理攻撃無効で憑依ちてきて身体を乗っ取る魔物にゃの』

「みぁー『シャドウスペクターたちが美紀ちゃんに憑依ちてきたの。それに気づいたジョーちゃんが叩き出ちたら、シャドウスペクターたちの魔素体の構成情報が崩れたそうにゃの』

『メグちゃん解説ありがとう。ジョーちゃんもわたしを助けてくれて本当にありがとう。わたし、身体を乗っ取られかけていたんだね。全然気づかなかったよ』

「よかったのー」

『状態異常耐性50%増の指輪をつけてるけど、ああいうのには効かないんだね』

「みぃー」『憑依にはダメにゃの。今できるのは、レベルを上げて強化するくらいにゃの』


 ◇


 71階層の入口ホールからは、夜空と星が見ている。月はないね。外は星明かりだけで真っ暗。入口ホールの明かりで見える地面には草が生えている。


『真っ暗だね。魔物も見えないね』

「みぃー」『真っ暗なの。魔物はヒト形の影のような物がこっちを見ているの』

『見えるの?』

「わたしもみえるのー」

『見えてないのわたしだけかー』

「みぃー」『美紀ちゃんも見えるように目の前の罠表示の情報板に明るい映像を映すの。わたちとジョーちゃんの新技術にゃの』

『おー、昼間みたいに普通に見えるよ。ありがとう』

「みぃー」『レギオンの時に表示ちた俯瞰映像も表示できるの。こんな感じにゃの』

『俯瞰映像があると戦闘がかなり楽になるね。大変じゃなかったら表示をお願いしてもいい?』

「まかせてなのー」

「みぃー」『任せるの』

『メグちゃんもジョーちゃんもありがとう。ここは黒ウサギの草原の夜版みたいなところだね』

「まものはカゲにんげんなのー」

「みぃー」『魔物はシャドウにゃの』

『シャドウ! すぐにシャドウの核を集めに行くよ。突撃だよ』

「とつげきなのー」

 

 わたしは時間を忘れて素早いシャドウを追い狩けたよ。マジックバッグを作ると、シャドウの魔核がシェードの5個分になることが判明。マジックバッグを作る効率が大幅アップだ。階層攻略が落ちついたら、生産個数を増やしてもいいかも。


 52階層の魔物はフレイムシャドウだった。フレイムかシャドウかはっきりしてほしいね。

 フレイムランスを連発してくる面倒な魔物だったけど、フレイムシャドウの魔核も、マジックバッグ作りに使えたから、わたしの狩りたいリスト3位に加わったよ。

 狩りたいリストの堂々の1位は、もちろん宿敵透明スライムだ。もう殿堂入りしているからな、宿敵。


 ◇


座学の宿題を終わらせて、寮の晩ご飯のクリームコロッケ+キャベツ、酢の物、ご飯、お味噌汁をおいしくいただいていると、テレビで岡山の魔物氾濫のニュースをやっていたよ。


「本日6時に岡山中央ダンジョンで魔物氾濫が発生しました。魔物はレベル65の白光大梟で15時までの氾濫数から大規模氾濫と見られています。岡山市では岡山中央ダンジョンから半径15キロ以内を警戒区域に指定し、住民の避難を呼びかけています。陸軍司令部によりますと、中国地方師団および近畿地方師団から10万人の討伐軍を編成し派遣する予定です」



『お向かいで魔物氾濫だって。軍の動員数も多いね』

「みぃー」『いつもはどれくらいにゃの?』

『授業で習ったのだと大規模氾濫で5万人が目安って』

「2ばいなのー」

『大当たりー。ジョーちゃんは計算もできるようになったんだ』

「かぶとりひきでべんきょうしたのー」

「偉いねー」

「みぃー」『ジョーちゃんといっちょに携帯伝話でFAXできるようにちたの。FAXの機械も使わにゃいの』

『機械を使わずにFAXができるんだ。すごいねー』

「みぃー」『美紀ちゃんがちょう券会社の担当者に連絡ちてくれれば、FAXで注文もできるの。これで超富豪ににゃるの』

『明日連絡しておくね』

「みぃー」『美紀ちゃんはどんな株を買うの?』

『わたしは鈴木魔機社にしてみようかなって。工事用魔道甲冑や軍用魔道甲冑を作っているところ。鈴木財閥グループの。メグちゃんは?』

「みぃー」『わたちは収益重視で短期トレードにゃの。いろいろな銘柄するの』

『ジョーちゃんは何にするか決めた?』

「きめたのー。でもないしょなのー。あとでみきちゃんをびっくりさせるのー」

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