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ちび白猫と小さな赤ちゃんと現代ダンジョンへ  作者: 南瓜と北狐


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33 初トクドナルト

 今日は、清美ちゃんと由美ちゃんとハンバーガーチェーンのトクドナルトの2階で13時に待ち合わせだよ。わたしはトクドナルトに行ったことがないから、ちょっと楽しみなんだ。高校生らしくていいよね、ハンバーガー店で待ち合わせって。


「みぃー」『美紀ちゃん、トクドナルト、早く行くのー』

「はやくなのー」

『さっき朝ご飯を食べたばかりだよ。清美ちゃんたちとの待ち合わせも13時だし。それに今から行ったら11時からの遊ぼう将軍が見れなくなっちゃうよ』

「うーんなのー……あそぼうしょうぐんをみるのー」


 遊ぼう将軍は、いつも町でフラフラ遊んでる将軍さまで、サンバを踊りながら悪者を成敗する時代劇だよ。夏休みに時代劇の再放送を見たジョーちゃんが気にいって、よく見てるんだよね。何かあるとすぐに踊りだすサンバがおもしろいそうな。


「みぃー」『ガーンにゃの。ジョーちゃんに裏切られたの』

『メグちゃんもお昼でいい?』

「みぃー」『そうにゃの! ジョーちゃん、ビデオに録画すればいいの。帰ってゆっくり見るの』

「びでおでみるのー。トクドナルトいくのー」

『ガーン』

「みぃー」『美紀ちゃん、多数決の約束にゃの』

『わかったよ。準備するからちょっと待ってて』


 まだ11時前なのに陽射しがギラギラだよ。道路に陽炎が見える。周りの人が汗を拭いながら歩いている。

 わたしたちは、耐熱機能のおかげで暑さから解放されているけど。


『今日も猛暑日だね。耐熱の指輪を売り出したら、売れる気がするよ』

「みぃー」『ダンジョンショップで200万円だったの』

『高すぎて売れないねー』


 ◇


『すごいねー、トクドナルト。店の外まで並んでるよ』

「みぃー」『今日は垂れスライムとのコラボセットの発売日にゃの』

『なにその恐ろしそうなの』

「みぃー」『ラノベ発のキャラにゃの。癒やされるって女の子に大人気にゃの』

『癒やされないと思うよ、宿敵には』

「みぃー」『オレンジ色のスライムにゃの。透明スライムじゃにゃいの。安全にゃの』

『ふっふっふー。宿敵にちょっと色がついたくらいで、わたしはだまされないよ』


「2かいも、いっぱいなのー」

『ジョーちゃん、お手伝いありがとね』

「みぃー」『すわれにゃいの。困ったの』

『どこか外で食べて13時前に清美ちゃんたちを探しにこようか』

「みぃー」『そうするの。待ち合わせの時は、携帯伝話を持っていたら便利にゃの。前世もスマホがあって便利だったの』

「スマホなの?」

「みぃー」『伝話だけじゃなくて、手紙も送れて、テレビ見れたの』

「テレビもなの。すごいのー。わたちもほちいの」

「みぃー」『スマホはまだにゃいの。そのうち誰かが作るの』

「ないのー。わたちがつくるのー」

『テレビだったらアンテナをつなげればここで見れちゃうよ。携帯伝話があっても伝話をかけないし、かかってこないし』

「みぃー」『美紀ちゃん、携帯伝話は女子高生あこがれの流行アイテムにゃの』

『流行ってあの最新トレンドファッション軍団?』

「みぃー」『あれは変にゃのー』


 やっと店に入れたよ。初トクドナルトだ。わたしはいかにも慣れていますという風にしながら前の人に続いたよ。なんだかいろいろなメニューがあるね。一番安いのがスマイル10円だって。垂れ宿敵コラボセットはひとり3セットまでと。


『メグちゃん、コラボセットはひとり3セットまでだって。3セットでいい?』

「みぃー」『いいの。あとは照りマヨバーガー10個、チキンマヨバーガー10個、海老マヨバーガー10個をお願いにゃの』

『わかったよ。ジョーちゃんは何にする?』

「メグちゃんとおなじのー」

『わたしも同じのにしておくね』


 わたしは、ちょっと緊張しながら華麗に注文を済ませたよ。ポテトを勧められると撫子ちゃんに聞いていたけど何もなかったね。セーフだ。

 華麗に袋の山を受け取って、初トクドナルト終了。完璧だったね。わたしのトクドナルトデビューは。


 ◇


「清美ちゃーん、由美ちゃーん」

「美紀ちゃん、先々週ぶり。こんなに並んでるから他のところに行こうって話してたの」

「ちょっと歩くけど神社のところに行こうよ。もう買ってあるから」

「ありがとうなー。すごい並んでるから、どうしようかと思ったわー」

「2人ともこれつけて、耐熱機能オンってしてみて」


 清美ちゃんと由美ちゃんに魔鉄の指輪(耐熱、耐寒)を渡したよ。製作費1万2000円だけど、効果は絶大だよ。


「涼しいなー。ありがとうなー」

「涼しい。美紀ちゃん、ありがとう」

「シャワーの時に耐熱機能を切り忘れていると、びっくりしちゃうけどね」


 ◇


「武藤先生と川上先生が、お盆にあわせて両家にあいさつに行って婚約したの。結婚は来年の6月だって」

「結構、先だねー」

「武藤先生のところ、いい家だったみたいでなー」

「いろいろしきたりがあるそうなの」

「川上先生、大変そうだねー。2人の方はどう?」

「うちらのところはムチャクチャやなー」

「基地の幹部、士官がみんな横領していて軍法会議。総入れ替えよ」

「軍用魔道甲冑購入予算で5割を軍用魔道甲冑に使って、残りの5割は工事用魔道甲冑にして差額をふところに入れたってなー」

「軍用魔道甲冑が1機1億円で、工事用魔道甲冑が1機1千万円だったよね。メチャクチャ大金じゃない」

「それを中国地方は師団ぐるみでやっててなー」

「九州奪還作戦で作った大分の基地を破棄して撤退したの。戦力が不自然すぎたから調査が入ったの」

「それでズルズル出てきてなー。貴族院で審議やって軍閥貴族の何十家かは爵位剥奪なー」

「本当は派閥争いらしいけどね。いつもなら揉み消して終わりだったけど、国運をかけた九州奪還作戦の失敗だから隠せなかったの」

「うわー、ひどいね。でも相変わらず陸軍の不祥事はオモテに出ないね。ニュースでは九州奪還作戦の失敗も横領のことも言ってなかったよ」

「さすがにあれだけひどかったら、ニュースになると思うわー。軍用魔道甲冑が足りないから戦力に穴が空いとるしー」

「中国地方の戦力はボロボロだって言ってたの」

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