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ちび白猫と小さな赤ちゃんと現代ダンジョンへ  作者: 南瓜と北狐


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108/114

108 バクダンコロッケ

「メグちゃん、総務省で悪いことをしている人を教えてほしいの。エルフさんに相談してみるの」

「みぃー」『ジョーちゃん、ちょっと待つの。アドバイスさんに聞いてみるの』


「みぃー」『アドバイスさんが悪いことの証拠の資料もいっしょにくれたの』

「メグちゃん、ありがとうなの」


「エルフさんへ、総務省で悪いことをたくさんしている人がいるの。困っているの。エルフの偉い人に相談したいの。メール送信なの」

「今日はクリームニョロリンにしておくの。ふーなの。メールのあとのこの1本がおいしいの」



『メグちゃん、ジョーちゃん、晩ご飯できたよー。今日は時間があったからバクダンコロッケとチーズエビフライにしてみたよ』

「みぃー」『チーズエビフライにゃの。わたし好きにゃの』

「やったのー。バクダンコロッケなの。ひさしぶりなのー」

『前のバクダンコロッケの時は、ジョーちゃんがバクダンコロッケをレンジに入れて、中のゆで玉子を爆発させてたねー』

「あれはおそろしい罠だったの。お夜食にとっておいたバクダンコロッケを温めたら爆発したの。大爆発だったの」

「みぃー」『あの時のジョーちゃんは、晩ご飯で食べたバクダンコロッケで、おにゃかが爆発しちゃうのって、クルクル飛びまわっていたの』

「あの頃のわたしはバクダンコロッケが爆発することも知らない子供だったの。もう子供は卒業したの」

『そうかなー』

「そうなのー」


 ジョーちゃんの見た目は、赤ちゃんのままだけどね。

 いろいろあったけど、わたしの異世界行きの1日は無事に終わったよ。


 ◇


「にゃう」『ただいまーなのですー』

『イーちゃん、おかえりー』


 わたしが朝ご飯の準備をしていると、イーちゃんが帰ってきたよ。黒い毛なみにはいつものツヤがなくなってるね。ソファでぐんにゃり脱力した姿は、垂れちびねこって感じだ。今にも溶けて流れていっちゃいそう。


「にゃう」『ひどいのです。メチャクチャなのです』

『お疲れさまー。昨日、変なことばかり起こったみたいだね』

「にゃう」『そうなのです。触手じいさんが前にいた惑星が急に砕けたのです。砕けるのはいいのです。砕けたら触手じいさんが太陽に引っ越して、わたしはお仕事生活から解放される予定だったのです。でもなのです。触手じいさんが引っ越しを1年も延期するって言いだしたのです。砕けた惑星の存在力を誰かが異世界に引っぱりこんだとか、地球のモノリスにもたまったからとか、よくわからない理由だったのです』

『豚汁がもうちょっとでできるから、待っててねー。昨日のお昼ご飯と晩ご飯もとってあるよ。全部出しておく?』

「にゃう」『全部お願いするのです。わたしは触手じいさんが予定通り引っ越しするように主張したのです。でもダメだったのです。そのままモノリスの書き換えに行かされたのです。本当だったら引き継ぎしてサヨナラだったはずなのです。おかしいのです。モノリスの書き換えも変な座標と時間につなげるような、とってもおかしなものだったのです。書き換えを終わらせて、こっそり触手じいさんの引っ越し準備をやっていたのです。そしたら、また呼ばれて7個もお仕事を追加されたのです。そのお仕事も変なものばかりだったのです……』


「にゃう」『……3個目のお仕事をやっていたら、誰かが異世界からモノリス越しに星域魔法陣を展開したのです。星域魔法陣ならこっちにきてやればいいのです。あんな変なやり方のせいで、わたしが島屋ダンジョンの氾濫をずらした仕掛けも吹き飛んじゃったのです。お仕事が中止になるのを期待して触手じいさんのところに聞きに行ったのです。そしたら今度は引っ越しを100年延期するって言いだしたのです。ひどいのです。わたしは猛抗議したのです』

『お待たせー。できたよ。メグちゃんとジョーちゃんはまだ寝てるから先に食べちゃって』

「にゃう」『やったのです。バクダンコロッケとエビフライなのです』

『昨日、異世界から早く帰ってきたから作ったんだよ。バクダンコロッケの中はゆで玉子で、エビフライの中はチーズを入れてるからね』

「にゃう」『いただきますなのです』


 イーちゃんが自分の上半身くらいの大きさのバクダンコロッケをバクバク食べてるよ。


「にゃう」『おいしいのです。ポテトとゆで玉子とマヨネーズがよく合うのです。コロッケの揚げたところもおいしいのです』

『たくさん作ってるから、たくさん食べてね』

「にゃう」『たくさんいただくのです。チーズエビフライには、やっぱりタルタルソースなのです』

『結局、副触手の引っ越しは100年先になったの?』

「にゃう」『違うのです。メチャクチャなのです。引っ越しは中止になったのです。触手じいさんの本体の分体が、異世界に戻ってきちゃったのです』

『分体って、メグちゃんやジョーちゃんが使っているアバターみたいなやつ?』

「にゃう」『アバターとはちょっと違うのです。分体は本体とつながっているけど、自分の意思もあって自由に動くのです』

「イーちゃんが帰ってきてるのー。おかえりーなのー」

「みぃー」『イーちゃん、おかえりにゃの』

「にゃう」『ただいまーなのです。先に朝ご飯をいただいているのです』

『メグちゃんもジョーちゃんも、朝ご飯食べちゃって。今日は納豆もあるよ』

「イーちゃん、納豆とチーズエビフライを交換するの」

「にゃう」『納豆どうぞなのです』

「違うのー。逆なのー」

「にゃう」『ジョーちゃん、ご飯は弱肉強食なのです。ライオンはせんじんの谷にガオーなのです』

「みぃー」『いただきますにゃの』

「メグちゃん、納豆をわたしのところにおいたらダメなの」

「みぃー」『わたしは、にゃれ寿司を食べて、にゃっとうがダメににゃったの』

「奇遇なの。わたしもなの」

『メグちゃん、ジョーちゃん、納豆は身体にいいってテレビでやってたよ。長生きする人は納豆をよく食べているんだって』

「納豆は大人の食べ物なの。大人な美紀ちゃん、納豆どうぞなの」

『確かにわたしは落ちついた大人の女性だけどね。そうだ。納豆を食べる人にはチーズエビフライを5個つけるよ』

「うーんなのー」

『チーズエビフライ10個にバクダンコロッケ5個でどう?』

「みぃー」『美紀ちゃん、わたし、にゃっとう食べるの』

「わたしも食べるのー」


 ◇


「イーちゃん、クリームニョロリン、とってもおいしいのー」

「にゃう」『おいしいのです。ジョーちゃんが言った通り触手じいさんに似ているのです。ムシャムシャしてやるのです。ムシャムシャして触手じいさんに勝つのです』

「もうあきらめた方がいいの」

「にゃう」『絶対にあきらめないのです。勝ってお仕事から開放されるのです』

『クリームニョロリンもたくさんあるからねー』

「にゃう」『美紀ちゃん、このクリームニョロリン、ちょっともらっていっていいのです? 触手じいさんに似てるから、触手じいさんの前でムシャムシャ食べてやるのです』

『10箱でも20箱でも持っていっていいよ』

「にゃう」『ありがとうなのです』

「美紀ちゃん、クリームニョロリンを10箱ちょうだいなの。クロたちに食べさせてあげるの」

『持っていっていいけど、他の金魚にあげたらダメだよ。お腹が痛くなっちゃうからね』

「ありがとうなの。クロたちには水槽から出て食べてもらうから大丈夫なの」

『水槽から出て?』

「クロたち、空を飛べるようになったの。水槽の外でわたしと遊んでいるの」

『クロたち飛べるんだ……』

次の投稿は1ヶ月先くらいになると思います。また書きためたら投稿するのでよろしくお願いします

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