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ちび白猫と小さな赤ちゃんと現代ダンジョンへ  作者: 南瓜と北狐


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107/114

107 こっちの世界では

『その桜色の瞳の女性が、岡山のユグドラシルにも空間ネットワークコアをつけてほしいって言ってたんだよ』


 わたしは異世界の土産話をしながら、幼ドラシル花飾りをメグちゃんとジョーちゃんに見せているところだよ。ジョーちゃんはもぐもぐタイム中だけどね。


「みぃー」『そういうことにゃら空間ネットワークコアをつけちゃうの。またジョーちゃんにがんばってもらうの』

「もぐもぐなのー」

『それとこの花飾りをメグちゃんかジョーちゃんにわたしてほしいみたいなことも言ってたんだよね』

「みぃー」『このはにゃ飾りにも空間ネットワークコアをつけた方がいいの?』

『桜色の瞳の女性は何も言ってなかったけど、他のにつけるんだったら、この花飾りにもつけておいた方がいいと思うんだよねー』


 ジョーちゃんがクロクリームニョロリンを食べながらウンウンうなづいているよ。


『ジョーちゃん、空間ネットワークコアをつけた方がいいってこと?』

「もぐもぐなのー」


 ジョーちゃんが、またクロクリームニョロリンの箱をアイテムボックスから出したよ。これで20箱目だ。そろそろストップした方がいい気がしてきたよ。


「みぃー」『ラノベのテンプレ的に、このはにゃ飾りをジョーちゃんに持っておいてもらった方がいい気がするの』

『テンプレみたいなことあったっけ?』

「みぃー」『異世界からもらってきた金色の光の玉が最初2個ともジョーちゃんに飛んでいったの。あれはにゃにかのフラグだと思うの』

『あー、ありそうだねー』

「もぐもぐなのー」


 ジョーちゃんがもぐもぐしながら、首をフルフルふっているよ。


『ジョーちゃん、今日のおやつタイムはもうそろそろ終わりにした方がいいんじゃないかなー』

「もぐもぐむーなのー」


 ジョーちゃんはぷいぷいと首をふってイヤイヤの構えだ。ジョーちゃんが赤ちゃんの頃もこんな仕草をしていたね。懐かしいね。今も見た目は赤ちゃんだけど。


『じゃあ、あと1箱でどう?』

「もぐもぐむーなのー」

『だったら2箱』

「もぐもぐむーなのー」

『じゃあ、きりよく10箱。出血大サービスだよ』

「もぐもぐなのー」


 ふっふっふー。うなづいたね、ジョーちゃん。最初に数を少なく言って、交渉をまとめる交渉術、成功だよ。これでジョーちゃんの無限もぐもぐタイムを阻止だ。わたしは10箱をドンとテーブルに出して、エリエル殿下のミスリル指輪アイテムボックスを片づけたよ。



『モリアーティさんが地球に賢者オカシさまと魔王がいるって言ってたんだよね』

「みぃー」『あのエルフのおじいさんが、中二病智也みたいにゃこと言ったの? 人は見かけによらにゃいの』

『本当にいるみたいだよ。異世界の調査員の人が実際に魔王を目撃したんだって』

「みぃー」『智也は右手に魔王が封印されてるって言ってたの。あんな感じかもしれにゃいの』

『その後は左目の魔眼に変わっていたけどね』

「みぃー」『ジョーちゃんもたまに智也の魔眼のマネをしていたの』

「もぐもぐなのー」

『たぶん魔王は宿敵が究極進化したみたいなやつだと思うんだよね。ゲートキーパーの七色スライムみたいな感じのやつ』

「みぃー」『あのオリジンスライムは倒すのが大変だったの』

「攻撃もすごかったのー。ハリネズミみたいになって針を飛ばしてきたのー。防御が大変だったのー」

「みぃー」『あの時は重力攻撃でヴァルキュリアくれにゃいが動けにゃかったの。ジョーちゃんの防御で助かったの』

『ジョーちゃん、クリームニョロリンはもういいの?』

「5箱は晩ご飯前のおたのしみにするのー」

『晩ご飯前のお楽しみかー。晩ご飯を全部食べられるからいいのかな……』


 ◇


『エリエル殿下の城館の中庭で、わたしの前に異世界の奉納舞システムの起動画面が表示されたんだよ。あの時はなんで表示されたのか不思議だったけど、異世界の管理権がわたしにくっついていたからなんだね』

「みぃー」『たぶん、そうにゃの』

『あの時メグちゃんとジョーちゃんに伝話をかけたけど、つながらなかったんだったよ』

「みぃー」『今日はこっちもいろいろにゃことがあったの』

『なにがあったの?』

「みぃー」『最初は朝に世界中のダンジョンのモノリスから白い光が空に向かって伸びていったの』

「わたしも見たのー。白い光の柱みたいになっていたの。きれいだったのー」

『そんなことがあったんだー』

「そのあとイーちゃんが副触手に呼び出されちゃったの」

「みぃー」『白い光だけじゃにゃいの。11時頃には桜色の光が、島屋ダンジョンとアルジェダンジョンとリオデジャネイロダンジョンから出たの』

『島屋ダンジョンから?』

「美紀ちゃん、これを見るの。白い光の時はびっくりして撮影できなかったの。でも桜色の光の柱の時は情報板でちゃんと撮影したの」


 ジョーちゃんが見せてくれた動画には、山の緑や紅葉を背景に桜色の光の柱が天高く立ちのぼっている光景が映っていたよ。


『きれいに映ってるねー。ジョーちゃん、ありがとね』

「えへへなのー」

『光の柱、思っていたより大きいねー』

「みぃー」『朝の白い光の柱は直径3mくらいだったの。桜色の光の柱は直径30mくらいだったそうにゃの』

「それだけじゃないの。桜色の時は空いっぱいに魔法陣が出てきたのー」


 ジョーちゃんの動画には、桜色の線や記号が画面いっぱいに映っていたよ。画面が移動しているのに、桜色の線や記号はどこまでも続いているね。


『すごい魔法陣だねー』

「とっても大きくて複雑な魔法陣なの。でも一層の平面魔法陣なの。欺瞞魔法陣もないみたいなの。記憶したからいつか解読してやるの」

『ジョーちゃんならきっと解読できるよ』

「みぃー」『魔法陣だけじゃにゃかったの。桜色の光が出た時に、こっちと異世界の空間通信がつにゃがらにゃくにゃったの。それをにゃおすのが大変だったの』

「わたしもメグちゃんのお手伝いをしたのー」

「みぃー」『ジョーちゃんに空間ネットワークコアを1個増やしてもらったの。イーちゃんのお友達たちにはシステムを改造してもらったの』

『メグちゃんもジョーちゃんも大変だったんだね。お疲れさまー』

「みぃー」『にゃおしたら、空間通信コアが変にゃところと、つにゃがったみたいにゃの』

『変なところ?』

「みぃー」『イーちゃんのお友達たちが見にいってくれてるの。アドバイスさんも問題にゃいって言ってたの』

『アドバイスさんが言ったんだったら安心だね』

「みぃー」『安心にゃの。あとは島屋ダンジョンのモノリスが、クローエアリエル聖樹国とつにゃがったの』

「大宮ダンジョンのモノリスからは異世界に行けなくなったのー」

『あー。わたしも異世界からこっちに戻ってきたら島屋ダンジョンに出たから、ちょっととまどったよ。おまけに警察の人が目の前にいたし』

「まだあるのー。次はお昼ご飯のあとなのー」

『まだあるんだー。びっくりするくらい盛りだくさんだね』

「黒い光がふってきたのー。周りが真っ黒になって金色のツブツブみたいなのがキラキラしてたの」

『不思議現象だね』

「みぃー」『太陽が10分くらい日蝕みたいににゃったの。黒い光がふったあとは元に戻ったの』

『なんだか天変地異の連続だねー』

「テレビが全部特別番組になっちゃったの。遊ぼう将軍もお休みだったの」

「みぃー」『あのテレ西まで特番をやってるの。このぶんだと夕方のアニメも中止にゃの』

「アニメもなの? 昨日クーラームーンがクイーンメレンゲになったところなの。楽しみにしていたの。がっかりなの」

『たぶん今日はずっと特番だから、レンタルビデオを借りに行こうか?』

「やったのー、レンタルビデオなの。行くのー」

『明日は土曜日だしシリーズ物を借りるのもいいね』

「みぃー」『空間ネットワークに日本のアニメが増えてくれたらいいの。そしたら、こんにゃ日も自由にアニメを見られるの』

『総務省が日本で空間ネットワークを使ったらダメって言ってるから難しいねー』

「総務省が悪いの?」

『総務省の誰かかなー』

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