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第50話【光の元へ マサオ視点】
第50話【光の元へ マサオ視点】
――私が眠っている。
目の前がぼやけるが、1年前と同じだろう。
「・・よお」
元の顔の瞼がピクリ。ゆっくりと目を開く。
おそらく、目が合った。
――これが乗っ取られる感覚。
何かがいる。
揺さぶられる。
ペンギンだった何かは今この間、俺の感情を浴びているんだろう。
頭が、脳内が、ぐわんぐわんする。
意識がぐにゃりとした。
崩壊だ。
「おい、ありがとな」
「ペンギンで過ごすのも悪くなかったわ」
体の感覚はもうない。
俺の周り、子分いっぱいだ。
楽しかったな。
嘘じゃねぇよ。
心残りなんてねぇし。
心残り、なんて。
「冬太」
「ありがとうな」
ずっと傍にいてくれた。
俺がどんなに暴れていても。
離れて行かなかった。
まだ一緒にいたいよ。
どこにいるんだ。
―—笑っていてほしい。
「・・・生きろ」
ほんの少しだけ、口が動いた気がした。
意識が。
(あいつ、泣いてねぇかな)
薄れていった。




