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第44話【ペンギン出現】
第44話【ペンギン出現】
5月のGWの夜。
屋敷の庭にペンギンがいた。
「お嬢様」
「何よ」
「お庭に・・・ペンギンがおります」
「は?――ペンギン?」
「ペンギンでございます」
「早く追い出しなさいよ!」
しかし、執事は首を横に振る。
「ペンギンなんて下等生物。不衛生、極まりないわ!」
「地下に運びなさい」
執事と地下に向かう。
(さて、どうしたものか)
「その辺に置いて」
ぐったりしたペンギンが目の前にいた。
地下の薄暗い場所。
ペンギンと目が合った瞬間。
意識が引き込まれるように歪んだ。
目の前。
深くて赤いワンピースの女性。
――私だった。
力なく座り込んでいる私を執事が支えていた。
人間が巨人のように大きい。
右手がヒレだ。
――気づいたら。
私はペンギンになっていた。
体が小さい。
バランスを取る。
手足は短く、不便で無力だった。




