第24話【残り230日:マサオ・フェス】
第24話【残り230日:マサオ・フェス】
9月18日
文化祭。
昼休みの体育館。
希望者のグループの部。
ステージにはマサオと、なぜかバックダンサーとして岬さんが立っていた。
「お前らー! 準備はいいかー!?」
マサオが魚の形のマイクを持って叫ぶ。
「なんだなんだ」「ホログラムか?」「最新のAIか?」
生徒集団がざわつく。
先生たちも「え?」と、ステージに注目していた。
爆音のミュージックで開幕。
♪ロックの音楽が流れた。
「お前ら聞けぇぇ『人間になりたい(作詞作曲マサオ)』行くぞぉ!!」
前代未聞のペンギン・ロックが開幕。
マサオのキレッキレのダンス。
その足元でヒヨコ達もステップを刻む。
岬さんの無表情だが完璧なアクロバットが融合。
体育館の熱気は最高潮に達した。
「人間、感情、重てぇんだよ!!」
「「「マサオーーー!人間ーーー!」」」
熱狂の渦が巻き起こる。
「もっと軽くなれぇぇぇ!!」
「「「うおおおおおー!!」」」
「・・・なんてひどい歌詞だ」
僕は隅っこで頭を抱えた。
歌い終わると同時に、煙幕がかかりステージ上が見えなくなった。
煙が薄くなる頃、マサオだけ消えていた。
スクリーンには飛び出しそうな巨大な文字で「超マジック&3DCG」と浮かび上がっていた。
「「「うおおおおお!!マサオ―!!」」」
大盛り上がりで終わった。
――
秘密基地。放課後。
マサオは満足げに炭酸を飲んでいた。
「・・・なぁ」
「何・・・なんだか疲れたよ」
「俺、人間になれるか?」
昼間の喧騒とは裏腹に、妙に静かだった。
「さぁね。でも、マサオ大人気だったね。ペンギンとしてだけど」
「フッ・・・まぁな」
ドヤ顔だった。
――残り230日




