155 その後の報告
「そうか……。 やはりヤスカワが関わってたか」
「スタンピードを起こすために、禁術で簡易的なダンジョンを作ってまで……」
「幸い、あのダンジョンを管理していた安川の取り巻きは戦闘能力も防御能力もなかったので、即座に斬り捨てましたが」
ダンジョンから北地区の門へ戻り、クロウ中佐やルーク王子に今回の件を報告した。
クロウ中佐も多分、クリストフ国王から安川の事を聞いているので、その危険性は熟知しているだろう。
ルーク王子も言わずもがな、安川の事を国王やアイリスから聞いているので、表情を歪めながら聞いていた。
「ダンジョンの奥でのやり取りで、最終的には七絵ちゃん達を亡き者にしようとしていたみたいだね」
「ああ、今は王城に匿ってる子たちが……」
「しかし、何故彼女達を?」
「安川の計画の邪魔になる存在だからって言ってましたね」
そこにアイリスが、今回のスタンピードを起こした最終的な狙いが、七絵達を亡き者にするためにまずは、邪魔な冒険者達などを排除しようとしていたのだろう。
安川の計画を邪魔する存在として。
だが、俺達がいた事とゼイドラム軍が待機していた事でその計画は、無に帰した形になった。
「とにかく、今回の件も父上に報告するよ。 これからの起こる事全てがヤスカワという男が関わりそうな予感がするからね」
「ええ、頼みます」
「ちゃんと伝えてよ、ルークお兄ちゃん」
「もちろんだ」
ひとまず、俺達が報告した内容はクリストフ国王にも伝えると言う。
アイリスには、念を押されたが、ルーク王子ならちゃんと伝えてくれるだろう。
「今回の件の報酬は、ギルド経由で受け取って貰いたい。 サラトガ君に話を通しておくよ」
「分かりました」
そして、今回の報酬もギルド経由で受け取れるようにしておくようだ。
サラトガさん、すみません。
「では、我々ゼイドラムも女王を連れて一旦帰るとしよう」
「わざわざありがとうございます」
「いや、アキト君達には色々世話になってるしな。 また、何かあったら呼んでくれ」
「はい!」
クロウ中佐率いるゼイドラム軍も、シャルロット女王を連れて自国へ戻るようだ。
ただ、何かあれば呼んでくれと言ってくれたので、厳しい状況になったら呼ぶとしようか。
しかし、クロウ中佐の指示の下で、北地区の門から去っていく戦車は、圧巻だなぁ。
「そういえば、シンシアさん。 あの三人娘には湊ちゃんの暗殺の件は?」
「ええ、伝えました。 葬儀に出られなかった事も悔やんでましたし、ヤスカワの所業には許せなかったそうです」
「そうですか……」
「また、折を見て私が三人娘を連れて来ますよ」
その傍らでひなたがシンシアさんに、七絵のクラスメイトで、シンシアさんの兄の嫁である三人娘に湊の死を伝えたのかと聞いた。
やはり、三人娘にも湊の死は伝わってるらしく、葬儀に出られなかった事を悔やんでいた。
シンシアさんは、折を見て三人娘をガイアブルクに連れてきてくれるそうだが、大丈夫だろうか?
「それでは、私もここで失礼します。 ヤスカワの仕込みが魔族領にも影響しないように仕込んでおかないといけないので」
「シンシアさんもありがとうございます」
「いえいえ。 また会いましょう」
シンシアさんも約束を取り付けて、ガイアブルクから去っていく。
安川の仕込みが魔族領に影響を及ぼさないようにしておかないといけないようだ。
前のガルタイトみたいに直情的に来るのはほぼないだろうしな……。
ただ、取り巻きもほぼいなくなったとはいえ、まだ安川のクローンホムンクルスがいるからな。
「ミナトとクロはどうする?」
「僕達は、このままガイアブルクに滞在します。 国民登録も済ませる予定ですから」
「そうか。 なら心強いな。 これからもよろしくな」
「ええ、こちらこそ」
一方でクロとミナトは、ガイアブルクに滞在するようだ。
国民登録もこの後する予定らしいので、残ってくれるのは心強い。
こうして、俺達は最高の仲間を得る事が出来た。
これで安川にも対処しやすくなるはずだ。
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